【知多市教育委員会】情報モラル教育の推進に関する取組

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 社会全体における情報化が急速に進展し、知多市においても小中学生の携帯電話・スマートフォンの所持率は増加し続けています。その中で、SNS上での書き込みによる誹謗・中傷やメッセージアプリでの悪口・仲間外れなど、インターネット上のトラブルの件数も年々増加していることから、児童生徒に情報モラルを身に付けさせることが一層重要になると考えます。市内の各小中学校において、各教科や道徳の学習内容に関連付けて指導したり、外部講師を招いて講演していただいたりして、情報モラル教育の更なる充実を目指して取り組んでいます。
 知多市立知多中学校では、今年度、知多警察署生活安全課少年係の警官を講師にお招きし、情報モラル教室を開催しました。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため集会形式では行わず、講師は会議室で講演し、生徒は各教室の電子黒板を通して話を聞くオンライン形式で実施しました。講師からインターネット上でのトラブルや犯罪のつながりに関して具体例を挙げて解説していただき、トラブルや犯罪を起こさないために気を付けなければならないことを教えていただきました。講師の話を聴いて生徒は、「私も友達も(メッセージアプリを)使っていて犯罪とはほど遠いことだと考えていましたが、すごく身近なところで起こることが分かりました。今後は発信する言葉にも気を付けようと思います。」「私はネッ友(インターネット上で知り合った友達)が何人かいて、一部の子とは毎日メッセージアプリで会話しています。よく『会いたいね』と話していましたが、今回の話を聴いてやめようと思いました。」といった感想を述べていました。
 今年度、知多市教育研究会視聴覚・情報部会が中心となって、知多市情報活用能力体系表を作成しました。市内の小中学校が同一歩調で情報モラル教育を推進していくための環境づくりに努めています。

【幸田町教育委員会】初任者の授業力向上のための研修会

 幸田町では、豊かな心を育むため、「特別の教科 道徳」を要として、「いのちを大切にする心」「思いやりの心」「他者を尊重する心」「美しいものを美しいと感じる心」「助け合う心」等、心を耕す教育を教育活動全般において推進しています。
 幸田町教育委員会では、「初任者研修会」にて、毎年「特別の教科 道徳」の授業力向上を図る研修会を実施しています。
 令和2年度は、初任者代表(小学校教諭)が新型コロナウイルスを題材とした西尾市立東部中学校、石川雅春先生自作の資料を使い、コロナ禍の中で差別や偏見をもつことなく、集団や社会との関わりをもてるようにすることをねらいとした授業を公開しました。研究協議会では、授業の展開、子供の様子、教師の出方などの分析を行いました。さらに講師の石川雅春先生に御指導、御助言をいただくことで、ねらいに迫るための授業づくりについて学ぶ機会になりました。
 令和3年度も、10月に中学校教諭が代表授業を行う同研修を行い、昨年同様石川雅春先生に御指導、御助言をいただきます。
 今後も道徳的実践力を高める授業づくりを目指して、充実した研修を実施していきます。

【武豊町教育委員会】 いのちの教育「SOS出し方教育」の実施

 武豊町では、自他の命を尊重し、大切にしようとする気持ちを育てる「いのちの教育」に、20年以上取り組んでいます。
 その一環として、令和元年度から「SOS出し方教育」を行っています。
 本年度は、学級担任が保健師と連携して、町内全小学校5年生児童を対象に授業を実施しました。
 保健師からの心の発達に関する詳しい説明や、他人に助けを求めることの大切さに関する話に、児童は熱心に耳を傾けていました。授業後の児童の感想には、「悩みがあるときは、友達や家族に相談しようと思いました」というものが多く見られました。
 この実践を通して、つらいことや苦しいことがあったときに、心の内を他者に打ち明け、周りの人々と協力しながら困難に立ち向かおうとする気持ちを高めることができたと考えます。
 このような取組は小学校のみではありません。町内中学校では、ICT機器を活用して、同時配信による「いのちを大切にすること」に関する学校保健委員会を合同で開きました。
 今後も、「SOS出し方教育」をはじめとした「いのちの教育」の推進に町全体で取り組んでいきます。

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【蟹江町教育委員会】蟹江中学校におけるタブレットを活用した道徳科の研究授業について

 令和3年度GIGAスクール構想を受けて、学校現場では児童生徒一人一人の手元にタブレットが届きました。蟹江町の小中学校では、授業の中で学習が効率的・効果的に行えるようにタブレットを活用した、よりよい授業の在り方を研究しているところです。今回この場をお借りして、コロナウイルス感染症対策を含めて行われた道徳の研究授業の様子をお伝えしたいと思います。
 6月下旬、蟹江町立蟹江中学校の1年生の教室で道徳科の研究授業が行われました。クラスの仲間との交流を通して自分の「よさ」に気づき、見つめ直してそれを伸ばしていこうという気持ちを高めるのがねらいの授業でした。(光村図書中学道徳1 カメは自分を知っていた A(3)向上心、個性の伸長)
 自分の「よさ」をワークシートに書いた後、グループの友達の「よさ」を書いた付箋紙をそれぞれ交換することで、他者の視点から見た自分の「よさ」について改めて気づくことができました。「友達から自分の『よさ』を聞いて、あなたはどんなことを思いましたか」の発問をもとに、生徒それぞれが自分で最初に書いた自分の「よさ」と友達から教えてもらった自分の「よさ」とを重ねて自分自身の「よさ」について深く考える貴重な時間となりました。その後、生徒自身の手でタブレットのカメラ機能でワーク―シートを撮影し、先生の下へデータを提出して共有し、全体発表となりました。「自分にはよいところはあまりないと思っていたが、友達がそう思っていてくれて嬉しかった」「気づくことのできた自分の『よさ』を生かしていきたい」等、様々な思いが教室の中で発表され交流されることとなりました。
 グループでの直接の話し合いを最小限にしたり、友達との接触をなるべく避けたりする等、コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐための制限がある中で、タブレットを活用して交流を補っていこうとした今回の試みは、無事に終えることができました。その後、授業の研究協議会が行われ、授業における成果と課題が共有されました。先生方の一丸となっての取り組みが、生徒たちのさらなる成長へとつながることを強く願っています。

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【飛島村教育委員会】SDGs×道徳

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 学習指導要領の改訂に伴って「子供たちが持続可能な社会の創り手」となることができるようにしていくことが求められています。総則の中でも、教科等横断的に全ての教科の指導を通して力を育んでいくとあります。そこで、教育委員会と飛島学園が連携をとりながら、SDGsを教育課程の中にどのように取り入れていくのか研修をもちました。その後1・2年生は生活科、3〜9年生は総合的な学習の時間を中心にSDGsを絡めた年間計画を作成しました。それぞれの学年が、目指す子供像を掲げ、それに向かって年間を通して活動し、社会全体、世界全体の課題をグローバルな視点で捉え探求していきます。その中で、4年生は年間を通して「環境」をテーマに学習を深めていくことにしました。様々なゲストティーチャーからの講義を深めるため、道徳科でもSDGsを意識した授業を行いました。その中の一つに「甘いチョコレートの苦い現実」という教材を用いました。日本では当たり前に食べているチョコレートが何から作られているのか、どのようにカカオ豆がとられているのか考える中で、自分たちと同じ子供たちが働かされているかも、不平等なことが起きているかもと想像し、そこから身近な教室での思いやりの心につなげていきました。自分たちが学んでいるSDGsがどんなことにもつながっていること、自分ができることに目を向けることなど、全ての活動や授業にSDGsを絡め何事も自分事として考える子供たちを育てていきたいと考えています。