【蒲郡市教育委員会】道徳科授業の指導力向上

 蒲郡市では、毎年、有識者を招き、道徳教育の夏季研修会を開催しています。今年度は、教員の道徳科授業の指導力向上を図るため、「講義1・2」「演習1・2」の四部形式でリモートによる講義・研修を行いました。
〔講義1〕 道徳教育と道徳科
  1.道徳の教科化の流れ、道徳科を要とした「道徳教育」のとらえについて
  2.実践活動や体験活動を通した道徳教育について
  3.年間指導計画について
   道徳の教科化により、道徳科授業の量的確保と質的転換を求められています。実感を伴った子供の気付きをうむためには、全教育活動を通じて体験活動の設定や特別活動の充実を図ることも大切だと感じました。
〔演習1〕 道徳を生かす 
  ・道徳科と特別活動を関連付けて、単元を構想する
   道徳科と特別活動を関連付けるために、テーマを設定し、そのテーマに関連のある、道徳科3教材、特別活動2つ、各教科1つを実際に考えました。講義1で学んだことを具体的に演習することで、「道徳科と特別活動の両輪が駆動する道徳教育」について考えることができました。同じことをするにしても、教員が意識しているかどうかで教育的価値は大きく異なると感じました。
〔講義2〕 道徳科とは
  ・道徳科授業づくりについて(学習指導の方法)
 教育活動の様々な場面で、道徳的価値を意識し、関連付けて指導に当たるために、年間指導計画、別葉をしっかりと活用していくことが大切であると感じました。
〔演習2〕 道徳についての自分の課題
 ・道徳についての自分の課題と改善策を考える
 自分の課題を見つめたうえで、それを解決された理想の状態を明確にし、その理想の実現のために自分がすべきこと(解決策)を8つ記入しました。さらに、それを重要度の高さでランキングをつけました。道徳の研修で「俯瞰力」という言葉がよく聞かれますが、演習2は自分を俯瞰して見る時間になりました。
〔受講者の感想〕
  「道徳に関する自分の課題やこれから取り組むべきことが明確になったので、夏休み以降の実践への意欲も高まりました。また、道徳科の授業の中でも、児童生徒に自分を俯瞰して見る時間を確保したいと感じました。」
 「今回の研修会では、他の先生の話を聞くことで、多くの手立てに気付くことができ、学級経営を含めた道徳教育について実践的に考える機会となりました。」