【蒲郡市教育委員会】令和2年度 蒲郡市現職研修活動 道徳部会の取り組み

 令和2年度、蒲郡市の道徳部会は「豊かなかかわりの中で自己を見つめ、よりよく生きる子どもを育む道徳教育」をテーマに取り組みました。その中でも、地域教材の開発や活用に重点を置きながら、子供たち一人一人が道徳的な課題を自分自身の問題として捉え向き合う「考え、議論する道徳」を目指した、蒲郡北部小学校の実践を紹介します。

<北部小ならではの地域行事「北部体育祭」を教材化>
 「北部体育祭」を題材に、地域や家庭の人々の願いを考えることで、自分たちが地域や家庭に支えられていることに気づかせ、地域に愛着を感じ、たくましく生きる子供たちへと育っていってほしいと地域教材を開発しました。「北部体育祭は学校だけで行った方が良いのか」をテーマに議論した授業では、当初、自分たちの立場に限定した発言が多く出されました。しかし、北部小学区外から転入した子供の「地域みんなでできる体育祭は少ないから、ぜいたくだと思う」という発言を受け、自分たちの立場で考えていた子供たちが「自分たちの地域は特別じゃないのか」「なぜ、地域の人たちは忙しい仕事もあるのに自分たちのために準備や片付け、種目などのお手伝いをしてくれるのだろう」と考えを変容させました。子供たちは、議論の中で北部地区の良さについて自分や保護者、地域の方それぞれの立場で、北部体育祭を行う価値を考え始めました。
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