【豊橋市教育委員会】道徳研究部の取り組み

令和4年度、豊橋市の道徳研究部では、「豊かなかかわりの中で自己を見つめ、よりよく生きる子どもを育てる道徳教育」をテーマに、4つの視点『視点1:心に響く『道徳科』の指導法の工夫(道徳的諸価値についての理解を基に,自己を見つめ,物事を多面的・多角的に考え,自己の生き方について考えを深められる「道徳科」の指導法を工夫する。)視点2:共に考え,主体的に自己課題に取り組むことのできる教材の活用や開発(主たる教材として教科用図書を使用することを中心としながら,児童生徒が問題意識をもって,多面的・多角的に考えたり,感動を覚えたりするような充実した教材の活用や開発をする。)視点3:道徳科と他の各教科等との関連を図りながら道徳性を育む工夫(道徳科と他の各教科等との関連を図ったり,家庭や地域との連携を通したりして,道徳性を育む工夫をする。)視点4:児童生徒一人一人の人間的な成長を見守り,指導の改善に生かす評価(児童生徒一人一人の人間的な成長を見守り,自己のよりよい生き方を求めていく努力を評価し,それを勇気付けるとともに,指導過程や指導方法を検証し,その改善に役立つ評価方法の工夫をする。)をもって、道徳教育の実践に取り組みました。
 その中でも、「道徳を核とした総合単元を通して、教具や話し合い活動を工夫して展開することで、他とかかわりながら人間としての生き方について考えを深めようとする」授業実践をもとに研究協議を行った。協議会を通して、多くの生徒に発言をさせるために、導入を工夫する、発問を工夫する、話し合いの仕方を工夫するなどの意見が上がった。今後は、この3点を中心に研究をすすめ、生徒主体で意見が飛び交う道徳の授業をどの先生もできるような手立てを考えていきたい。

蒲郡市立西浦小学校

気づき、考え、行動する子
  〜地域から学ぶ〜

西浦の「もの・こと・人」と関わる体験活動を通して地域への愛着を育てたり、地域の一員としての喜びを味わう体験を通して社会参画意識を高めたりするために、地域と連携した実践に取り組んだ。

〇 取組内容例
1年「西浦たんけんたい」  2年「西浦のまち たんけんたい」
3年「海からのおくりもの」 4年「海への恩返し」
5年「高齢者と共に生きる」 6年「西浦のまちを守る」
特別支援学級「だいすき 西浦」

★詳細はこちら → ここをクリック

画像1 画像1

豊明市立栄中学校

自ら考え、主体的に学び合う生徒の育成
〜心豊かで実行力のある生徒の育成を目指して〜

持続可能な社会の創り手になるための必要な態度や能力を、授業等を通して身に付け、地域の人とのつながりを大切にして生きていくためにふさわしい資質や価値観を養う。

〇 取組内容例
 ・1年 「自分の命は自分で守る、地域の一員として何ができるのか」
     避難所運営ゲーム(HUG)の実践
 ・2年 「自分の未来は、自分で切り開く」 心肺蘇生法の学習
 ・3年 「地域のSDGsを学ぶ・地域とともに生きる」
     金沢市のSDGsに関する取組を学ぶ

★詳細はこちら → ここをクリック

画像1 画像1

令和4年度研究推進校 愛西市立八輪小学校

画像1 画像1
<取組と成果のポイント>
 2名の道徳教育推進教師が中心となり、授業作成シートと八輪小道徳スタンダードに基づく授業づくり、外部講師招聘による効果的な指導法や評価の工夫の研修を行うなど全校体制で「特別の教科 道徳」を要とした道徳教育の充実を図った。その結果、自分の思いを表現し、友達の考えから学び合うことができる児童や、道徳的課題を自分事としてとらえられる児童が増えてきた。
 また、地域や学校の特色を生かし、教育活動全般にわたって、道徳教育の視点を意識づけることにより、成長を実感し、実践意欲につなげる姿が見られた。

★詳細はこちら → ここをクリック

令和4年度研究推進校 知立市立知立中学校

画像1 画像1
<取組と成果のポイント>
「よりよく『生きる』ために主体的に行動する生徒」の育成を目指し、全職員が三つの部会に分かれて道徳教育を推進してきた。道徳スケッチブックを使用し、小さな道徳と併せて行う1時間の授業を実施した。また、毎時間のワークシートや、学期末のポートフォリオで生徒自身が自分の学びを記録し振り返りに活用した。さらに、ハートフルワードで勇気づけられた生徒たちは、地域や学校の活動に前向きに参加することができた。

★詳細はこちら → ここをクリック

令和4年度研究推進校 愛西市立立田中学校

画像1 画像1
<取組と成果のポイント>
 年間6回の外部講師派遣を行い、教員の力量向上と意思統一をすることができた。これにより、教師が生徒を評価する際に共通の認識で評価を行い、また、教師自身が自分の授業を評価するサイクルが定着し、指導と評価の一体化に繋げることができた。また、他教科、他領域との連携の方法について、これまでの認識とは違い、普段の授業の中における少しの工夫で行うことができることを理解できた。これらのことをもとに、生徒は地域の活動の中で実際の行動として生かすことができるようになった。

★詳細はこちら → ここをクリック

令和4年度研究推進校  田原市立大草小学校

画像1 画像1
<取組と成果のポイント>
(1)授業の展開の仕方
・ 授業案の立て方・授業の展開をスタンダード化し、対話を中心とした実践を重ねたことで、子どもたちが他者の意見と比較し、物事を多面的・多角的に考えることができるようになった。
(2)板書の工夫
・ 「心情ハート」や「心情バロメーター」などフィードバックしやすい掲示を活用し、ねらいや資料にあわせた板書に取り組んだことで、子どもたちは他者との違いを視覚的にとらえることができた。また、「道徳的価値レベル」を明確にした板書作りを各部会で検討したことで、教員の共通理解と資質向上につながった。
(3)評価の取組
・ ワークシートをファイルに綴じたり、ノートに貼ったりすることで、ポートフォリオとして有効活用した。振り返りの記述を蓄積していくことで、児童の道徳的価値理解への深まりの変容をとらえることができた。

★詳細はこちら → ここをクリック

【豊橋市教育委員会】道徳研究部の取組

 令和4年度、豊橋市の道徳研究部では、「豊かなかかわりの中で自己を見つめ、よりよく生きる子どもを育てる道徳教育」をテーマに、4つの視点『視点1:心に響く『道徳科』の指導法の工夫(道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方について考えを深められる「道徳科」の指導法を工夫する。)視点2:共に考え、主体的に自己課題に取り組むことのできる教材の活用や開発(主たる教材として教科用図書を使用することを中心としながら、児童生徒が問題意識をもって、多面的・多角的に考えたり、感動を覚えたりするような充実した教材の活用や開発をする。)視点3:道徳科と他の各教科等との関連を図りながら道徳性を育む工夫(道徳科と他の各教科等との関連を図ったり、家庭や地域との連携を通したりして、道徳性を育む工夫をする。)視点4:児童生徒一人一人の人間的な成長を見守り、指導の改善に生かす評価(児童生徒一人一人の人間的な成長を見守り、自己のよりよい生き方を求めていく努力を評価し、それを勇気付けるとともに、指導過程や指導方法を検証し、その改善に役立つ評価方法の工夫をする。)をもって、道徳教育の実践に取り組みました。
 その中でも、「道徳を核とした総合単元を通して、教具や話合い活動を工夫して展開することで、他とかかわりながら人間としての生き方について考えを深めようとする」授業実践をもとに研究協議を行いました。協議会を通して、多くの生徒に発言をさせるために、導入を工夫する、発問を工夫する、話合いの仕方を工夫するなどの意見が上がりました。今後は、この3点を中心に研究をすすめ、児童生徒主体で意見が飛び交う道徳科の授業をどの先生もできるような手立てを考えていきたいです。

【蟹江町教育委員会】初任者研修での道徳の取組

 蟹江町教育委員会では、新規採用教員を対象として、初任者経験者研修を行っています。この研修は、授業力の向上を目的としており、今年度は、6月と11月に道徳科の模範授業の参観を実施しました。
 6月には、教務主任の先生から道徳科の指導方法について説明を受けた後、中堅小学校教諭が行う道徳科の模範授業の参観を行いました。その後、グループに分かれて研究協議を行いました。どのグループも積極的なワークショップが行われ、自分の道徳科の授業力向上のための学び・意見交換の場となりました。
 11月には、中堅中学校教諭が行う道徳科の模範授業の参観を行いました。小学校において実践した模範授業とは異なる視点で授業参観を行うことで、発達段階に応じた授業方法を考える良い機会となりました。初任者の意見として、「生徒の考えを深める授業実践を心掛けたい」「参観で得たことを積極的に取り入れて、より良い授業にしていきたい」と、前向きなものが多く、実りのある研修となりました。
 この研修で学んだことを今後の道徳科の授業に生かすとともに、それぞれの学校の他教員にも広げていくことで、町全体の教育力向上の一助となればと考えています。


【東海市教育委員会】「教科指導員制度」を利用した研修

 東海市には、毎年、各教科の指導に優れた市内の教員を教科指導員に任命し、教科研究を充実させるとともに、少経験教員の教科指導力の向上を図ることを目的とした「教科指導員制度」があります。
 今年も14名の教科指導員を任命し、経験年数が2〜5年までの少経験教員や経験年数を問わず指導を希望する教員に対して、授業研究等の指導・助言を行っています。
 「特別の教科 道徳」については、小中学校の少経験の教員が一緒になって授業研究をしています。少経験の教員にとって、授業づくりについてだけでなく互いの悩みを共有し、一緒に考えられるよい機会となっています。また、指導教員も授業についての課題や悩みへの助言を通して中堅教員としての力量向上につなげています。
 コロナ禍ではありますが、これからも共に学ぶ場を大切にして、子供たちが心豊かな生活を築く態度を養っていけるよう、道徳教育を推進していきます。

画像1 画像1 画像2 画像2

【蒲郡市教育委員会】道徳科授業の指導力向上

 蒲郡市では、毎年、有識者を招き、道徳教育の夏季研修会を開催しています。今年度は、教員の道徳科授業の指導力向上を図るため、「講義1・2」「演習1・2」の四部形式でリモートによる講義・研修を行いました。
〔講義1〕 道徳教育と道徳科
  1.道徳の教科化の流れ、道徳科を要とした「道徳教育」のとらえについて
  2.実践活動や体験活動を通した道徳教育について
  3.年間指導計画について
   道徳の教科化により、道徳科授業の量的確保と質的転換を求められています。実感を伴った子供の気付きをうむためには、全教育活動を通じて体験活動の設定や特別活動の充実を図ることも大切だと感じました。
〔演習1〕 道徳を生かす 
  ・道徳科と特別活動を関連付けて、単元を構想する
   道徳科と特別活動を関連付けるために、テーマを設定し、そのテーマに関連のある、道徳科3教材、特別活動2つ、各教科1つを実際に考えました。講義1で学んだことを具体的に演習することで、「道徳科と特別活動の両輪が駆動する道徳教育」について考えることができました。同じことをするにしても、教員が意識しているかどうかで教育的価値は大きく異なると感じました。
〔講義2〕 道徳科とは
  ・道徳科授業づくりについて(学習指導の方法)
 教育活動の様々な場面で、道徳的価値を意識し、関連付けて指導に当たるために、年間指導計画、別葉をしっかりと活用していくことが大切であると感じました。
〔演習2〕 道徳についての自分の課題
 ・道徳についての自分の課題と改善策を考える
 自分の課題を見つめたうえで、それを解決された理想の状態を明確にし、その理想の実現のために自分がすべきこと(解決策)を8つ記入しました。さらに、それを重要度の高さでランキングをつけました。道徳の研修で「俯瞰力」という言葉がよく聞かれますが、演習2は自分を俯瞰して見る時間になりました。
〔受講者の感想〕
  「道徳に関する自分の課題やこれから取り組むべきことが明確になったので、夏休み以降の実践への意欲も高まりました。また、道徳科の授業の中でも、児童生徒に自分を俯瞰して見る時間を確保したいと感じました。」
 「今回の研修会では、他の先生の話を聞くことで、多くの手立てに気付くことができ、学級経営を含めた道徳教育について実践的に考える機会となりました。」

【大治町教育委員会】いじめ認知力UPセミナー

 大治町では毎年、いじめ不登校及び問題行動対策協議会を開催しています。本年度は、この会と併せて、弁護士の福谷朋子先生を講師に招き、教職員対象の研修「いじめ認知力UPセミナー」を行いました。
 講座では、いじめの認知を「いじめの芽」の段階で正確に行うことの重要性や、いじめを深刻化させないための保護者及び児童生徒への対処法などわかりやすく教えていただきました。具体的な学校体制づくりとしては、いじめ予防出張授業を活用することや、日頃から学年に応じた道徳教育、人権教育を通して、子供たちが主体的にいじめの問題を自分のこととして捉え、考え、議論できるようにしていくことが大切であることを学ぶことができました。
 参加した教職員からは、「『いじめの芽』を認知することの重要性について改めて確認することができた」「道徳科の授業や学活など、日頃の学校生活の中で、子供たちにいじめについて伝えていきたい」などの声が聞かれ、子供たちの豊かな人間性、道徳性を育んでいくためには、まずは学校体制づくりが大切であると改めて実感することができたようです。
 これからも、学校教育全体で子供の道徳性を高めていくことができるような研修を行っていきたいと考えています。

【愛西市】地域と関わりのある方との交流(5年生の実践)

画像1 画像1
 地域で「はじまりのWITHプロジェクト」というイベントを開催している方々を外部講師として招いた。講師の方々は、普段それぞれの職場で働くかたわら、地域活性化を図るためにイベントを成功させるという挑戦を続けている。どうしてイベントを開催しようと思ったのか、イベントをするためにどんなことを考えているのかなど、挑戦することの大変さややりがいについて講師の方の思いを聞いた。児童も「イベントを開催するためにこんなにたくさんの計画があるのを初めて知った」「イベントが成功してほしい」など、講師の方々の思いに共感する様子が見られた。また、11月に行われるイベントでは、会場内にある池に来場者がそれぞれの夢や思いを書き、牛乳パックで作った「未来船」に明かりを灯して出航させる取組が計画されていることが伝えられた。「一緒にこの未来船を作ってほしい」という講師の方々の提案に児童も賛同し、未来船作りを行った。自分達もイベントに携わることで、児童にとっても新たな挑戦をしたという自信につながったようである。
 イベントで使用する未来船の材料の牛乳パックを集めようと呼びかける児童の姿も見られた。また、今後の活動についても「全校で集めたらもっと集められるよ」「もっとたくさんの未来船を作ってイベントで使ってもらおう」「イベントに参加してみたいな」と話すなど、児童の新しいことに挑戦していきたい気持ちが高まった。

【津島市教育委員会】平和について考える

 津島市では、毎年市内小学校2校に、愛知県原水爆被害者の会(愛友会)の方をお招きして、「平和について考える」講演会を開催しています。今年度は、東小学校に愛友会理事水野秋恵さん、神島田小学校に愛友会理事長金本弘さんに来校していただきました。
 二人とも幼少期を過ごされた広島市で被爆されたそうです。当時の体験を基に小さな頃の記憶をたどりながら、講師の先生方は、6年生に向けて、原子爆弾がもたらした被害の大きさ、被災直後の生活の様子等、児童に分かりやすくイラストや写真を見せながら、ゆっくりとした口調で教えてくださいました。
 児童は、「一番辛かったことは、本当に食べ物がなかったこと。」「たまたま助けられた。本当に運がよかった。」といった話に引き込まれていきました。
 話の中で、被爆者として語り部となった理由を、「再び被爆者をつくってはならない。」「戦争はたくさんの市民の命を奪う。世界中が平和であることが大切。」、この思いを皆さんに伝えたいからと、話してくださいました。
 講師の方々の優しい口調で力強く語られる姿が、とても印象的でした。この言葉を児童はしっかりと受け止め、平和であり続けることの大切さや命の重みを実感するとともに、平和な世界について考えることができました。

画像1 画像1 画像2 画像2

【設楽町教育委員会】動物とのふれあいによる地域との繋がりと情操教育の推進

 津具小学校では、ヤギ3頭とウサギ1羽、ニワトリ1羽、ウズラ4羽を飼育しています。
 低・中学年を中心に飼育活動を行ったり、高学年がヤギの爪切り等の活動を行ったりして、動物とふれ合う機会をつくっています。
 また、5・6年生の総合的な学習の時間で、野鳥の専門家を外部講師として招き、野鳥についての学習会を行いました。児童は講師と共に巣箱をつくり、学校周辺の木に設置しました。この活動を通して、ふるさと津具の自然の豊かさを感じとることができました。
 津具小学校の児童にとって、動物は身近な存在であり、命にふれる大切な機会となっています。地域の方々からも動物の飼育に御理解をいただいており、可愛がってくださるとともに、エサをたくさんいただいています。
 これからも地域との繋がりと情操教育を推進し、人間性豊かな「たくましい津具っ子」の育成を目指します。

画像1 画像1 画像2 画像2

【飛島村教育委員会】キャリア教育と心の醸成

 飛島村では、毎年夏に有識者を招聘し教職員研修会を開いています。こんねんどはキャリアコンサルタントの資格をもつ講師を招き、心の醸成とキャリア教育の関連に重点を置いた研修を行いました。
 指導者として、保護者として、大人としてどのような視点で生徒に接していくべきか、生徒の将来をどのようにとらえ共に考えていくか、そしてどの用意心に寄り添い支えていくか、についての講義・研修となりました。
 研修テーマは「『子』育てから『個』育て支援へ」です。現在の日本の経済の状況や就職状況などを具体的に提示していただき、そこから見える未来の日本について、ともに考えていきました。今、目の前に椅子生徒たちがどのようにこの社会に船出するのか、どのようなサポートができるのか、教員としての立ち位置は、など様々な視点で学ぶことが多くありました。そこにおける生徒の心の揺れに対応しつつ、個に応じたかかわりを大切にすることを学びました。また、現在の立ち位置を見るために「未来から現在を俯瞰してみる」大切さについて考えました。「未来」は現在の結果であり、未来を現実のものにするための指導・支援が学校に求められていること、それが「個」育てになるということを実感し、明日からの指導に生きる研修となりました。

【知立市教育委員会】知立中学校が取り組む道徳教育の改善・充実

 知立市教育委員会では、平成31年度から令和3年度にかけて知立中学校に研究を委嘱し、それを受け、知立中学校では道徳教育の充実に取り組んできた。更に同校は、本年度、新たに愛知県教育委員会により、道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業において研究推進校の指定を受け、道徳教育の更なる充実ならびに道徳科の指導と評価の一体化について研究実践に努めている。同校の令和4年度の研究主題は「『特別な教科 道徳』を要とした道徳教育の充実―指導と評価の一体化―」であり、よりよく「いきる」ために主体的に行動する生徒の育成を目指し、以下の3部会を学年部会の中に組み込んで研究を進めている。
<道徳プラン(年間指導計画)部会>
 生徒の実態を捉えた上で「目指す生徒像」を設定し、行事との関連を意識しながら道徳プラン(年間指導計画)を作成することで、道徳の授業を要にした道徳教育を目指す。
<授業デザイン部会>
 5〜10分程度でできる「小さな道徳」と、50分の「対話的な道徳」を連動させた授業を「知中デザインの道徳授業」とし、その授業づくりの方法について研究する。
<ハートフル部会>
 学校生活の写真に教師が勇気づけのメッセージを添えて掲示する「ハートフルワード」について研究し、認識の変容がもたらす言動の変化を教師が的確に捉え、評価し、その言動の変化の広がりを促すようにする。
 このような道徳教育研究のノウハウを市内で共有することで、市内小中学校の道徳授業のレベルアップが図られると考える。

【刈谷市教育委員会】警察と連携した安全教室の開催

 これまで刈谷市では、子供たちが犯罪やトラブルに巻き込まれないようにするための安全教室を警察等と連携して実施してきました。コロナ禍で、安全教室は実施できなくなっていましたが、今年度に入り、愛知県警から教育委員会に、タブレット端末を活用した安全教室の開催について、協力依頼がありました。
 そこで、刈谷市では教材の開発も兼ねて、東刈谷小学校の3年生で「連れ去り防止」をテーマに安全教室を実施することにしました。
 子供が連れ去られそうになる場面の動画を視聴した後、警察官が「こんな時どうしたらいいでしょうか」と発問すると、子供は「大声を出す」「走って逃げる」と、発言していました。続けて、後ろから抱きつかれたり、口をふさがれたりして連れ去られそうになる場面を視聴すると、子供たちは困った表情を浮かべていました。その後、警察官が「防犯ブザーを鳴らすといいよ」と伝えると、子供たちは「ランドセルに付けているよ」と話し、安心した表情が見られました。
 授業後に子供たちに話を聞くと、「危ない時は走って逃げるし、防犯ブザーを鳴らす」などと、自分自身の命を守る行動を理解できていることが伝わってきました。
 愛知県警は上記の教材の他にネットモラルを学べる教材も開発しており、刈谷市ではこれらの教材を市内の全学校に配信しました。これからも、日々の道徳教育の推進に加え、地域と連携し、命を大切にする心の育成を図っていきます。

画像1 画像1

【阿久比町教育委員会】効果的な道徳科の指導方法の充実を目指して

画像1 画像1
 阿久比町では、各校が複数年で研究を行い、研究レポートとしてまとめ、発表する事業を行っています。平成30年度から令和4年度にかけて、英比小学校は「話し合い、自分の考えを広げることのできる児童の育成」の研究を進めています。特に、令和3年度は「考え・議論する道徳の実践を通して」、今年度は「意欲的に議論する道徳の授業を目指して」という副題で、道徳科を要とした研究を進めてきました。
 研究の手立ては「授業づくりの工夫」「より多様な意見が出る工夫」「『自分の考えがひろがった』と自覚するための工夫」です。特に「より多様な意見が出る工夫」として、「指名方法」「ファシリテーター」「切り返しの発問」に重点を置き、授業実践を重ねています。
 また、外部講師を招聘し、授業研究や協議会を通して、教員の道徳の授業力向上とともに子供の議論する活動についての研究も進めています。
 阿久比町教育委員会では、英比小学校での取組を他の学校にも発信し、今後も阿久比町の子供たちの健やかな成長を願いながら、これからの取組につなげていきます。


【大口町教育委員会】道徳教育の充実に向けて

 大口町では、これまでに「考え、議論する道徳科の授業」について、町内での研修会で理解を深めたり、各校で授業改善の中心に置いて実践を積み重ねたりしています。町内の教務主任会議では、授業展開、発問、教材等の工夫について、各校の取組を情報交換し、授業改善へつなげています。
 現在においても、町内の学校間で授業をお互いに見合って研究を行うことはまだまだ難しい状況が続いています。本年度は、学校訪問の機会を生かし、当日の児童生徒の記述や発言、担任とのやりとりをもとに、教材分析、課題設定、中心発問、意見交流の進め方、振り返りなど、さまざまな視点から授業づくりについて情報交換を行いました。
 各校での取組を共有し、道徳教育を充実させ、大口町の子供たちが健やかに成長できるよう努めていきたいと思います。