【みよし市教育委員会】 子供の心を育てる教育の推進

 令和元年度は、11月20日(水)に市内小中学校の道徳教育推進教師12名が集まり、授業研修会を行いました。中3教材「足袋の季節」の授業では、「弱さを乗り越える」ことをテーマに授業が展開されました。展開後半に「自分の弱さとどう向き合うか」ということに焦点が絞られたとき、一人の男子生徒が次のように語りました。「一生抱えていくということ。自分がやってしまったことを取り返すことはできない。でも、自分の弱さから気付くことはある。自分の弱みは自分を高める糸口にもなる。でも、糸口を引っ張るだけでなく、校長先生が全校集会で教えてくれた『恩送り』のように自分がまだ他に生きている人のためにできることはある。自分がこんな経験をしたからこそ、他の人にすることでおばあさんも喜ぶ。幸せを人に広げて。結局、自分の弱さを知ることにより、相手の幸せを築くこともできるということだと思う」
「学び合い、学びを深める授業の在り方」をテーマにした研究協議会では、「生徒には力がある。その力を引き出す発問、働きかけを見つけていきたい」「校長先生の言葉と結び付けて考えるように、教材から離れ、日常の生活と関連付けて考えることは各教科での『学びを深める』と同じことであり、各教科の授業実践を道徳科の授業にも生かしたい」といった意見が出るなど、有意義な研修会にすることができました。

【あま市教育委員会】令和元年度あま市教職員研修「特別の教科 道徳」

 あま市では、あま市教職員研修において大学教授等を講師に招いた「Ama Teachers College」を開催しています。各種講座を設定し、教職員が個々で受講したいと思う講座を選択し、力量向上につなげています。
 昨年度は、8月に「特別の教科 道徳」に関する講座を2つ開講しました。そのうちの8月26日には、管内中学校教務主任を講師に招き「子供を高める道徳の授業づくり」として、教職員45人が子供たちの考えを深め広げるための方法を学びました。講座の前半では、「学びを楽しくする」をテーマに、「特別の教科 道徳」の新学習指導要領で目指すべき「主体的・対話的で深い学び」を具体的な授業実践例を聞きながら、体験的に学ぶことができました。また、後半では、具体的な教材をもとにして、ワールドカフェ方式で、意見を交換しながら授業案を考えました。誰もが目指したい「楽しい」授業を作るコツを具体的に学ぶことができました。
 事後アンケートでは、「楽しい授業、楽しい学びのためには何が必要なのかを考えることができ、とても有意義な時間となりました。道徳や他の授業づくりにも生かしていきたいです」など、今後の意欲向上につながった内容が多くありました。これからもあま市では、先生方にとって励みとなる研修機会を設けていきたいと考えています。

【小牧市立北里小学校】「ふれあい週間」の伝統とその進化形 その2

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 本校では、長年、年2回、異学年交流として「ふれあい週間」を実施してきた。児童会行事の目玉でもあるこの行事は、上下2学年の約10名の男女混合グループが1週間楽しい遊びを通して、仲を深めるものである。
 今年度は、これまでと違って毎月1回、昼放課に約30分かけて活動を行った。学年の組合せは、1年生と6年生、2年生と5年生、3年生と4年生である。「ふれ合い週間」中のプログラム例として、以下のようなものがあった。
 4月 グループの顔合わせと自己紹介、1週間の交流計画づくり、目標決め
  5月 晴天:おにごっこ 
  6月 雨天:フルーツバスケット(室内)
  7月 晴天:長縄8の字
  10月 晴天:ドッジボール
  11月 晴天:だるまさんがころんだ  
 今や本校の伝統となっている行事は、児童間に浸透するとともに、年間行事の中でも大きな楽しみの一つとなっている。「ふれあい週間」中、給食の片付けが終了するやいなや、一目散に、自分のグループが活動するふれあいの場へ向かう児童の目は、キラキラと輝き、学校中に笑顔いっぱいの活動が繰り広げられる。自然と上学年の思いやりとリーダーシップ、下学年の上学年に対する感謝の心や「いつか自分たちも」という憧れの気持ちが育っていく。
 こうした実践の積み重ねが、学級・学年の枠を超えた心のつながりを生み、良好な人間関係を育んでいるとともに、本校の落ち着いた雰囲気を醸成していると考える。また、児童間トラブルや問題行動の予防的効果に結びついているとも思われる。教師側もこうした実感のもと、伝統ある行事でありながらも、子供たちの心に寄り添い、この「ふれあい週間」をさらに発展・継続させていきたい。