【安城市立桜井中学校】2年生道徳科「ジコチュウ」

 2年生の教材「ジコチュウ」で、道徳科の授業を行った。本教材は、家庭の事情で、学級の仕事などが十分にできなくなった佐々木に対して、「ジコチュウ」と言ってしまった僕が、佐々木の手紙を通してその事情を知り、相手を理解しようとしていなかった自分に気づき、考えを改めようとする教材である。
 「相互理解・寛容」をねらいとし、そこにつながるように授業を展開していった。生徒が意見をもちやすいよう、主発問を、「僕と佐々木、どちらが悪いか」と二択で考えられるよう設定した。僕が悪いという立場の生徒は、「何も知らずに、だめと決めつけるのはよくない」「ジコチュウという発言は、佐々木に対する嫉妬から」という意見が挙がった。一方、佐々木が悪いという立場の生徒は、「もっと先に事情をいうべき」「態度や行動がよくない」という意見が挙がった。
 しかし、今回は、どちらが悪いというところに着目させるのではなく、両者の言い分から「お互いに足りなかったのは何だろうか」と問い、最後の「よりよい人間関係を築くために必要なこととは」という発問につなげていった。その中で、「お互いのことを知ること」「譲り合う気持ち」「謝罪をすること」「自分の気持ちをきちんと伝えること」などの意見が出てきた。
 振り返りにも、「自分のことだけではなく、相手の事情や背景を知り、相手を理解した上で、発言していきたい」「相手のことを考え、受け入れる心をもちたい」といった感想があり、「相互理解・寛容」のねらいに近づくことができた。
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【蟹江町立須西小学校】 思いやりの心をもって・・・

 本校では、児童会役員を中心に、児童が知恵を出し合って、たくさんの活動を行っている。中でも異学年の交流を深めるために、年2回行われる児童会行事は、全校児童が、とても楽しみにしている活動である。
 今年度は、夏に「なぞときアドベンチャー」と題して、異学年でペアを組んで、各学級が考えた「なぞ」を解きながら校内を巡った。ペアになったお互いが、相手のことを気遣いながらの言動を心がけた。また、約150組が、一斉に校舎内を移動することから、事前に児童会役員より廊下歩行について「右側を歩く」というめあてが掲げられた。児童から自発的に、安全にみんなが楽しむことができるようにと意見が上がったことに感心させられた。活動中も、「走らないよ」と声を掛け合う姿がほほえましかった。
 まもなく「須西っ子エコ冬祭り」が行われる。今年度は、ペア学級で一つの出し物を運営し、「上級生が下級生に、チーム一丸となってやり遂げる大切さを伝える」「ごみを、極力減らして楽しめることを工夫する」ことがねらいである。
 現在、ペア学級で計画的に準備が進められている。上級生は、自分たちの取り組む姿勢で、計画・準備の仕方や出し物の運営方法を、下級生に伝えたいとがんばっている。試行錯誤しながら、「須西っ子」が、更に思いやりの心をもって行動できる児童へと成長していくことを願う。

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【一宮市立黒田小学校】道徳科の授業実践 1年生「二わのことり」

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 道徳科では、主体的な判断に基づいて道徳的実践を行い、自立した人間として他者とともによりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標としています。本校では、児童の道徳性を養うために、資料の提示の仕方を工夫したり、役割演技を取り入れたりするなど、いろいろな手だてを用いて、授業実践を行っています。
 1年生の「二わのことり」の授業実践を紹介します。本資料は、みそさざいがやまがらから誕生日の招待を受けながら、他の小鳥たちとうぐいすの家へ行ってしまうが、一人ぼっちのやまがらのことを思い、うぐいすの家を抜け出して、やまがらの家へ行くという内容です。
 児童に興味・関心をもたせるために、授業では、場面絵を提示してから、本時のめあて「ともだちのために できることを かんがえよう」を提示したり、「二わのことり」の紙芝居を使って資料を読んだりしました。主になる発問では、みそさざいの気持ちを児童に考えさせるとともに、やまがらの喜びに共感できるように、役割演技をさせました。みそさざいの気持ちを考えることを通して、友達のよさを感じ、仲よくしようとする心情を育むことができました。最後に、自分自身の生活を振り返り、相手のために行った行動が自分にもよい体験として戻ってくることを感じ取らせることができました。 
 児童一人一人が、道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考えることで、自己の生き方についての考えを深め、道徳的判断力、心情、実践意欲を高められるような道徳科の実践ができるように、今後も、教材研究に力をそそいでいきたいと思います。

【田原市立東部中学校】表浜ふれあいフェスティバルへの参加を通して

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 「第22回表浜ふれあいフェスティバル」が開催された。表浜太平洋岸は、校区の海岸であり、その美しさを実感するだけでなく、海岸浸食の現状を知り、校区の海岸を守ろうとする気持ちを高めることを目的に行われている。その目的を遂行するためには、家庭、学校、地域の連携が必要である。この行事でのふれあいを通して、それぞれの関わりを深めることができるようになってほしいと考えている。
 今年度も、250名以上の本校の生徒が、ボランティア活動に参加した。午前9時から7か所の海岸で、清掃活動が行われた。生徒たちは、意欲的に清掃活動に取り組み、海岸が以前より美しくなる姿を見ることができた。その後、谷ノ口海岸で、「地引き網」の手伝いをした。また、津波を想定した避難訓練にも参加した。午前11時からは、谷ノ口公園「ほうべの森」で親睦会に参加し、生徒会役員は担当のブースで飲物を配付した。
 一昨年度から、「東中ソーラン」を披露することになった。「東中ソーラン」とは、本校の生徒会役員が中心となって隊形や呼びかけを考え、体育大会などで全校生徒が団結して行う演舞である。今年度も、フェスティバル実行委員会からの出演要請を受け、フェスティバルを盛り上げた。参観者から拍手をいただくと、生徒たちは達成感を感じることができた。
 参加した生徒たちは、「ごみが昔より少なくなっている。これからも自分たちで海岸をきれいにしていきたい」「地域の方たちが、『東中ソーラン』を喜んでくれて、僕たちもうれしかった」と話し、この活動の成果を実感することができていた。また、環境を守ることの大切さを学ぶとともに、フェスティバルでのふれ合いを通して、地域の方との関わりを深めることができた。

【半田市立岩滑小】作った大根を鉛筆に変えて

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 本校では、ネパールの子供たちに文房具を贈ったり、ミャンマーの子供たちに衣類を贈ったりするなど、総務委員会の児童を中心に、自分たちのできる範囲で国際貢献活動を行ってきました。
 今年度は、特別支援学級の児童が中心となり、自分たちで栽培した大根を保護者や学校職員に、1本150円で販売して得た売上金で購入した鉛筆を、カンボジアの子供たちに届ける活動を行いました。具体的な方法については以下の通りです。
 特別支援学級で、9月から丹誠込めて大根を育てた大根を使って、12月17日に、おでん作りました。その日に合わせて、おでん作りに参加する保護者と全校の職員に、子供たち自身でポスターを作って、大根購入の協力を呼びかけたところ。6,750円の売上げがあり、売上金でカンボジアの児童135人分の鉛筆を購入することができました。それを、冬季休業中にカンボジアの学校を訪れる予定のあった本校職員に託し、児童の書いた手紙や今回の活動の写真とともに届けてもらいました。子供たちが作った大根が、カンボジアの子供たちの笑顔につながる活動について、特別支援学級の子供たちだけでなく、特別支援学級の担任も、その意義や子供たちの頑張り、保護者や職員の協力に大変満足した様子でした。
(特別支援学級児童の感想)
・カンボジアの子に、鉛筆を届けられてうれしいです。
・たくさん売れてうれしかった。
・135人の子に、鉛筆が配れたのでよかった。
・大根を売ったお金が6,750円も貯まり、鉛筆がたくさん買えてうれしい。

【阿久比町立東部小学校】e-ネット安心講座

 本校では、1月30日に、6年生の児童を対象に、「e-ネット安心講座」を行いました。携帯電話会社の方を講師として招いて、スマートフォンや携帯電話の適切な使い方を学びました。本校では、スマートフォンや携帯電話による被害は、あまり聞こえてはいませんが、中学生になってから巻き込まれないようにしてほしいという願いを込めて取り組みました。
 講座の中では、「ネット依存」「ネットいじめ」「個人情報の漏洩」などの話がありました。ネット依存の話の場面では、子供たちが、自分自身のインターネットの使用時間が、長いことに気づいていないことが明らかになりました。ネット依存が病気であることや、ネット依存になったために巻き込まれる事故などについて知り、ネット依存の深刻さについて深く考えることができました。ネットいじめの話の場面では、言葉の勘違いで起こってしまうトラブルの事例が、紹介され、思わず驚きながら顔を見合わせている児童もいました。子供たちにとって身近に起こる話を聞くことができ、その対処法についても学ぶことができてよかったと思います。
 今年度、阿久比町では、小中各校代表による子供サミットで、「メディアとの接し方を考えよう」というテーマで話し合いをしました。今回の内容を経て、更に情報モラルに対する理解が深まったと思います。また、今回の学習に参加したことでインターネットについての危険に気づき、安心で、安全な中学校生活を送ることに役立てていきたいと思います。
(児童の感想)
・インターネットの恐ろしさや、インターネットの正しい使い方を知ることができました。これから無料通信アプリやSNSを使うときは、今日学んだことに気をつけていきたいです。
・「ながらスマホの危険」「ネット依存の怖さ」について知りました。今までは、家の中でのルールがなかったけれど、ルールを決めてインターネットと関わっていきたいです。

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【みよし市立緑丘小学校】3年生「ごめんね」の授業実践

 本校では、児童の心を育て、よりよい生き方につなげるために、児童が主体的に考え、いろいろな見方や考え方に出会い、道徳的価値についての考え方を深められるような授業実践に取り組んでいます。道徳科の時間は、毎回、座席をコの字型に配置し、ペアやグループでの話合いを積極的に取り入れるようにしています。また、児童の多様な思考を引き出すために発問や板書を工夫しています。
 3年生「ごめんね」の授業実践では、「正直でいることの大切さ」について考えました。資料は、友達が持ってきたメダカの入った瓶を落として死なせてしまった「わたし」が、葛藤の末、相手に真実を伝え、謝ることができたという話です。正直に謝ろうと思いながらも、すぐに言い出せなかった「わたし」が「正直でありたい」という思いからやっと言えたとき、心が晴れ、すっきりした気持ちになります。授業では、「なぜすぐに謝ることができなかったのか」また「最後に謝ることができたのはなぜか」についてみんなで話し合いました。児童は、「叱られるから」「嫌われるから」という主人公の不安な気持ちに共感しながらも、「人の物を壊したら謝らないと」「友達の物だから。相手が悲しむから」など、相手の気持ちを考えて正直に謝った方がよいという意見が活発に出されました。また、「隠していたら自分の心がもやもやする」「謝らなかったらすっきりしてよい気持ちにならない」など、正直に話すことが、相手のためだけでなく自分のためになることにも気づくことができました。
 今後も、児童が考え議論し、価値についてより考えを深めていけるような授業の実践に努めていきたいと思います。

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【安城市立祥南小学校】「スマホ・ケータイ安全教室」の実施

 本校の5年生は、インターネットを利用できる環境にある家庭が9割にのぼり、その中で、親や自身のスマートフォン等を使ってSNSを利用している児童もいるのが現状です。そこで、5年生を対象として、「スマホ・ケータイ安全教室」を実施しました。携帯電話会社の方を講師として招き、スマートフォン・携帯及びインターネットの正しい利用方法やルール・マナーの知識、そしてトラブルを未然に回避する能力を身につけていくことの大切さについて、保護者も一緒に参加し、考えました。
 SNSウェブサービスのトラブルからいじめ問題につながる動画と、ゲームに没頭し大金を課金してしまった動画を見た後、どう対処したらよいかを、クイズ形式で答えていきました。その中で、児童は、「家族と話し合って家庭のルールをつくったり、アプリや機能等を活用したフィルタリングを設定したりすること」の大切さについて学びました。
 実施後、児童は「便利なものは、使い方を間違えると、大変なことになってしまうことが分かりました。これからは、ルールを守って使いたいと思いました」「メールで書いた何げない言葉で、いじめやひきこもりを起こすことになり怖いと思いました。SNSをいつでもやめられる気持ちをもっていないといけないと思いました」「分からないことは、家の人に相談して、トラブルにまきこまれないようにしたいと思いました」という感想をもちました。

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【清須市立清洲東小学校】情報モラルに関する道徳科の授業実践

 本校の6年生で、「ケータイ電話・スマートフォンを持っている」「メールやインターネットがすぐに使える環境にある」と答えた児童が、半数を超えており、情報モラル教育の必要性があります。そこで、道徳科の授業で、「情報モラル」をテーマにした授業を行いました。
 教材は、友人の許可を得ずに、友達にだけ公開できるサイトに写真を投稿したところ、その髪型があまり好きではなかった友人が、勝手に写真をインターネット上に投稿したことに怒り、主人公がどう行動すればよかったかという話です。この教材を通して、インターネットを利用する上での責任について話し合ったり、著作権や肖像権、プライバシー権について考えたりしました。学習を通して、児童からは、「インターネット上にアップするときは、勝手にではなく、みんなに気持ちを聞くことが大切だと分かりました」「インターネットでは、よく考えて写真などを公開することが大切だ」といった考えが多く挙げられました。
 今後、スマートフォンなどの情報機器の普及率は、ますます広がっていくことが考えられます。2月には、携帯電話会社の方を講師に招き、5・6年生を対象とした、「ケータイ・スマートフォン安全教室」を予定しています。繰り返し情報モラル教育を行い、インターネットやメール等でのトラブルを未然に防ぎ、安全、安心に使用できるよう、教育に努めていきます。

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【弥富市立弥富北中学校】自問道徳について

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 本校では、「自発」を生かした教育「自問教育」を推進している。毎日15分間の「自問清掃」の積み重ねを中心に、「自問教育」に取り組んでいる。「自問清掃」とは、気づきの清掃であり、「根気玉」(進んで清掃に取り組む心)、「親切玉」(人を助けようとする心)、「発見玉」(新しいことを見つける心)という三つの玉を磨くことで、生徒の気づきの心、主体性、自主性、自発性を育み、周りの人への気づき、自分の本当の気持ちに気づき、新しいことへの気づきを育てようとするものである。
 本校では、この三つの玉を磨くために、月に一度、「自問清掃」の振り返り活動を行い、「自問清掃」についての集会「自問集会」を行い、「自問清掃」の振り返りを全校生徒が一斉に読み上げる「自問タイム」や、2・3年生が1年生に清掃の仕方を教える「継掃会」、自問に関係する道徳「自問道徳」などの取組を実施している。
 12月に、2年生が行った自問道徳では、「掃除をはじめてみたけれど」という題材を扱い、「地域の清掃を自発的に行うことで、最初は、感謝され満足感を得ていたスーパーの店長が、時間がたつにつれて、清掃しているのが当たり前になり、その状況に店長は次第にいら立ちを覚えるようになった」ことについて、「この後、どうしたらよいか」を考える授業を行った。生徒は、「自分から清掃することに欲をもってはいけない」「やっているうちに、参加する人が増えると思う。だから、あきらめずにやった方がよい」などの意見がでた。