【西尾市立西野町小学校】情報モラルを身につけよう

 今日、多くの小学生が、情報ネットワークを利用しています。本校の5年生も携帯電話、インターネット、ゲームなどを使ったことがある子がほとんどです。情報機器を活用すると便利なこともたくさんありますが、気をつけなくてはいけないことも多いと思います。
 社会科「情報」の学習では、子供たちに、「どんな危険があるのか」と聞いてみると、「個人情報が流れる」「事件にまきこまれる」などの意見が出てきました。そこで、道徳科の教材を使い、情報モラルについて考えさせた上で、インターネット活用について15項目のルールやマナーが書かれている「情報モラルチェックシート」を活用し、自分自身をチェックさせました。
 授業後の感想では、「心配なときは、親に相談する」「危ないサイトには入らない」「相手が嫌がるような書き込みや、いじめはいけない」などと書かれていました。
 インターネットを利用するときには、「インターネットの向こうには人がいる」ということを常に忘れず、相手の立場に立ってやり取りする姿勢が大切だと考えることができました。

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【豊橋市立福岡小学校】道徳科授業実践2年生「大きくなあれ しあわせになあれ」

 もうすぐ、ひな祭りを迎える2月下旬に、2年生の道徳科教材「大きくなあれ しあわせになあれ」の授業を行いました。
 導入では、本物のひな人形を見せました。すでに家庭でも飾られている子がほとんどでしたが、なぜ、毎年飾るのかを知らないようでした。
 次に、教材文を読みました。子供たちは、ひな祭りだけでなく端午の節句、お宮参りなど古くから伝わる行事には、成長への願いが込められていることを知りました。その後、「お父さんやお母さんは、どんな思いで、毎年おひな様を飾っていると思うか」と発問し、話し合いました。子供たちは、「健康に育ってほしいと思ってくれているんじゃないかな」「幸せになってほしいと願ってくれている」「おひな様だけでなく、私のことも大切に思ってくれていてうれしい」と両親に思いを巡らせました。
 授業の最後には、折り紙でおひな様を作り、教室の後ろに掲示しました。できあがった68体のおひな様を眺めながら、「みんな幸せになりますように」とつぶやく子供たちの姿が印象的でした。

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【犬山市立羽黒小学校】みんなでがんばった大縄大会

 本校では、冬の体力作りとクラスみんなで一つのことをがんばることを目的として、体育委員会の企画・運営で、毎年、「大縄大会」に取り組んでいます。どの学年も、休み時間や体育の時間を使って練習しながら、決められた時間にどれだけ跳べるのかを競います。低学年では、跳べない児童に跳ぶタイミングをみんなで声を掛けたり、縄をゆっくり回したりしながら取り組みます。学年が上がるほど、より多くの回数が跳べるようになるには、どうしたらよいのかを、クラスみんなで考えながら工夫して取り組みます。
 大会を通して、どのクラスも、練習する中でみんなが跳べるようになった喜びや、クラスのベスト記録を更新する喜びを味わうことができ、「みんなで」という気持ちをもつよい機会となっています。

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【東海市立平洲中学校】「先施の心」でボランティア活動を

 本校は、米沢市の偉人・上杉鷹山の師としても名高い、細井平洲先生の名前を冠しています。その平洲先生のことばに「先施(せんし)」というものがあります。このことばは、「相手からの働きかけを待つのではなく、自分の方から働きかける」といった意味があります。その平洲先生の心を大切にし、本校では、「早朝ボランティア」「読み聞かせボランティア」「あいさつボランティア」などの活動が盛んです。
 「早朝ボランティア」は、代表生徒自ら参加者を募集し、自分たちで担当生徒・場所を振り分けます。当日、代表は活動に必要な道具を一緒に用意し、生徒を引率して清掃場所に向かいます。この活動は、10年ほど前に、教師主導で始まった伝統ある活動ですが、現在は、生徒主導で行う活動になっています。
 「読み聞かせボランティア」は、事前に図書室で絵本を選んでおきます。そして、小学校の朝の読書タイムに合わせて、低・中・高学年に分かれて読み聞かせをします。どのグループもしっかり練習をして当日に臨むので、小学生に大好評です。中には「小学校のとき、中学校の先輩が読み聞かせをしてくれたから、私も参加しています」と話しているメンバーもいます。
 「あいさつボランティア」は、生徒会執行部と生活委員会が中心となり、テスト週間の朝15分間、校門(雨天時は昇降口)で行います。生徒による自治活動を、今後も、「先施の心」をしっかりと受け継ぎながら推進していきます。
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【刈谷市立東刈谷小学校】学校パワーアップ「あいさつプロジェクト」

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 本校では、児童会役員が、学校の重点目標である「笑顔とありがとうのあふれる心温かな学校に」を達成させるために話し合い、現状をよりよい方向にパワーアップさせる取組を行っている。話合いの結果、学校内や地域での挨拶を活性化させることにより、心がより温かくなり、笑顔があふれると考え、登校指導日に合わせ、「あいさつプロジェクト」を展開した。児童会と生活委員会がタイアップし、朝の登校時に正門や昇降口で爽やかな笑顔での挨拶を広めている。朝から爽やかな気分になることができるこの運動を継続したことによって、「あいさつプロジェクト」に自主的に加わる低学年の子が現れたり、廊下ですれ違う際の挨拶が増えたりと、相手を意識した行動ができるようになってきた。また、子供たち同士の関わりが広がり、異学年で会話をはずませたり、一緒に遊んだりすることも増えた。地域での関わりが減少している現代であるが、「朝から気持ちのよい挨拶を交わす子がいて、気持ちが洗われる」と、地域の方から感謝の言葉をいただくこともある。今後も地域を含めた関わりが向上できることを期待し、活動を継続していきたい。

【清須市立清洲中学校】情報モラル教室の取組

 中学校に入学し、個人の携帯電話、スマートフォンの保有率が急激に増えるとともに、SNSによるトラブルも増加していきます。そこで、本校では、講師として臨床心理士を招いて、1年生を対象に、「情報モラル教室」を開催しております。
 最初に、講師が用意してくださった「スマートフォン依存度チェック」を行い、多くの生徒が思っていた以上に依存傾向が高いことが分かると、体育館中から驚きの声が上がりました。「相手とのコミュニケーションツールとして、SNSの機能は便利だが、文字だけでは、相手の本当の気持ちの7%しか伝わらない危険性があること」「スマートフォンを1時間以上使用すると脳が疲労してしまうため、その後に勉強をしても成果が出にくくなること」など、多くのことを学ぶことができました。
 「情報モラル教室」後の生徒の感想には、「スマートフォンでは、確実に相手へ気持ちが伝わるわけではないということを知り、これからはスマートフォンに頼りすぎず、きちんと相手と話合うことが大切だと気付きました」「スマートフォンを長時間使用すると自分の将来にも影響が出るので気をつけたい」などの感想があり「情報モラル教室」を通して、スマートフォンやSNS等の使い方を見直すきっかけになりました。

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【瀬戸市立光陵中学校】小中特別支援合同ユートピア活動

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 11月19日に、近隣の3つの小学校、校舎をともにしている瀬戸特別支援学校(小学部・中学部)、光陵中学校が合同で地域の清掃活動を行いました。
 「Before after きれいな町へ 〜地域との友情を深めよう〜」をスローガンとして掲げ、実行委員を中心に事前準備を進めました。
 事前準備では、よりきれいな町を目指すため、総合的な学習の時間に実行委員の説明を基にして、ごみの分別について学びました。そして、地域の方々とのつながりを深めるために、自己紹介の練習をしたり、「地域の方に会ったら挨拶をしよう」といった心得を確認したりしました。
 参加した生徒からは、「地域の人に感謝を込め、町をきれいにしたことで、スローガンに書かれたことができたと思います。また、小学生との交流を増やしていきたいと思いました」「ふだん気づかないところのごみを見つけて拾うなど、全員でしっかり活動をすることができたと思います。班もまとまって行動ができていて、すれ違う人にも挨拶をしっかりできました」などの感想が出ました。
 生徒の感想を読むと、活動目的を強く意識して活動に臨んでいたことが分かります。また、できたことだけでなく、できなかったことを振り返る生徒も多くいました。生徒たちは、目的としたこと以外にも、班をまとめる難しさや、協力することの楽しさなど、様々なことを学ぶことができました。

【刈谷市立小高原小学校】 スマホ教室

 本校の5年生は、50%近くの子が自分の携帯電話を持ち、インターネットを活用する子も多い状況にあります。それだけに、家族で携帯電話の使い方や料金のことについて、家族で話合いをする家庭も多いようです。しかし、現実の世の中で起きているトラブルや事件については、よく知らない子がほとんどです。
 夏休みを前に、5年生を対象にして、情報モラルについての学年授業をe‐ネットキャラバンから講師を招いて行いました。実際に起きたチェーンメールやゲームでの課金から起きた問題の話を講師が紹介し、「危険な情報に近づかない」「興味本位で試すことをしない」「自分だけで悩まない」などの確認を5年生児童全員で行いました。夏休みは気持ちも緩み、子供たちの交友範囲も格段に広がります。また、興味を抱く範囲もどんどん広がっていきます。この時期の授業は、子供たちの気持ちの引締めにもなりました。
・メッセージの文字だけだと誤解を招くことがあるので、送る前には必ず親に見てもらおうと思いました。
・フィルタリングをして犯罪に巻き込まれないようにしたいと思いました。
 また、自分が知らないうちに加害者にならないための情報モラルについても勉強しました。情報化社会で生きていくためには、子供だけでなく、大人が知らなければならないこともたくさんあります。今後も、家庭と連携しながら、情報モラルの浸透・向上を目指していきます。

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【稲沢市立大里東中学校】「PEP TALK」夢の実現、言葉の力、克己について考える

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 11月2日に、「文化講演会」を行いました。岩崎由純さんを講師に招いて、「PEP TALK」について教えていただきました。
 「PEP TALK」とは、選手、生徒、部下などを励ますのに、監督やコーチなどの指導者が試合前(本番前)に使う「激励のショートスピーチ」のことです。「短い」「分かりやすい」「肯定的な言葉を使う」「魂を揺さぶる」「人をその気にさせる」等が、その特徴で、目の前の人に、プラスの印象を与える接し方が大切となります。
 講演を聞いた生徒からは、「否定語ではなく、ポジティブな言葉で、相手にしてほしいことを伝えるようにしたい」「自分自身に対しても、よい言葉を選んで、意識や考え方を変えていきたい」「夢の実現のためには、続けること。何になりたいか、どうなりたいかを強くもって、まずは自分自身がポジティブになりたい」という感想が聞かれました。

【犬山市教育委員会】道徳教育充実に向けた講師派遣事業

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 犬山市では、14の小中学校で地域と関わりの深い講師を招いて道徳教育の充実に向けた取組を行っています。2019年度は、「人権教室」「人権講演会」「平和学習」「からくり体験」の四つの事業を行いました。
 「人権教室」は、市の人権擁委員が講師となり、みんなが仲よく暮らしていくために必要なことなどを話していただいたり、人権カルタをしたりと楽しみながら人権について理解を深めることができました。
 「人権講演会」は、もみじ寺で有名な犬山寂光院の松平實胤山主を講師としてお招きしました。「大切な命 大切な心」という演題で、子供たちの心に響く講演を行っていただきました。
 「平和学習」は、犬山市内在住の時々輪齊子さんによる戦争体験の講演会です。戦時中や戦後の貧しい生活の大変さ、戦争の悲惨さなどを聞き、生きていることへの感謝、毎日を一生懸命生きることの大切さについて深く考えさせられる機会となりました。
 「からくり体験」は、からくり人形師の九代玉屋庄兵衛さんと犬山祭保存会の方を講師に招き、からくり人形を操る体験もしました。歴史と伝統、そして技術の高さを感じ、郷土への愛着を深めることができました。
 地元の生きた教材は、子供たちにとって貴重な学びとなっています。本物に触れ、五感で感じることが豊かな心を育むことにつながります。今後も、犬山市の子供たちの健やかな成長を願いながら、これらの取組を継続していきたいと思います。

【豊田市立寺部小学校】「いち」だれもが世界でひとりきり

 本校では、毎年、人権週間を設け、その期間に「人権標語」を作ったり、人権に関する道徳科の授業を行ったり、「人権集会」を開いたりしています。そこでは、一人一人の人権を大切にし、差別や偏見を許さない心情を育て、相手の気持ちを思いやり、豊かな人間関係を築こうとする態度を育てることをねらいとしています。今年度は、11月19日〜12月6日を人権週間の活動期間に設定しました。
 「人権標語」は、全校児童全員が考えました。各クラスで、代表となる標語を決めて、画用紙に書きました。
 「人権集会」では、校長が、谷川俊太郎の詩「いち」をスクリーンにうつしながら読み語りをしました。子供たちからは、「人は誰もが世界にたったひとりで、自由で平等な存在で、一人一人が大切だということが分かりました」「1+1=2だから、自分も友達ともっと仲よくしていきたいと思いました」という感想を聞くことができました。会の後半には、学級代表の人権標語の発表をして、学級でお互いに仲よくしていこうとする意識を高めました。
 学級では、道徳科の授業をしたり、「豊田市子どもの権利学習」を実施したりしました。
 人権週間の活動を通して、今の自分を振り返り、相手のことを大切に考えることができ、大変有意義なものとなりました。

【南知多町立大井小学校】2年生「ゆきひょうのライナ」の授業実践

 2年生の「ゆきひょうのライナ」の授業実践を紹介します。
 ライナは、生まれて初めての探検で、川を泳ぐ魚をすばやく捕って飛んでいくさぎの姿を見たり、きつねに、「えものをとらなければ、こっちが命をなくしちゃうんだよ」と言われたりして悲しい気持ちになります。しかし、みみずくのおじいさんの「なくなった命の分も、一生けんめい生きることじゃ」という言葉を受け入れ、たくましく成長するという話です。
 授業の後半で「たくましく成長したライナに手紙を書こう」と発問し、ワークシートに書かせました。子供たちが書いた手紙を読むと、ライナが小動物を食べ、その命をもらって生きていることはつかめたようです。しかし、「人間もまた同様である」というところまで気付いた子は少数でした。そこで、ある子が書いた「食べた分の動物の命も背負って、長生きしてね。ぼくは、動物は食べないでご飯を食べています」という手紙を紹介し、話し合いました。
 そして、「お肉を食べるのは、お肉になった動物の命をもらってるのでは?」ということに気づいた子供たちに対して、食事の前に「いただきます」というのは、「命をいただきます」という意味もあるという話をすると、子供たちは「ああ」と深くうなずいていました。また、ある子が、「だから手を合わせるんだね」と言った言葉にも、みんなが深くうなずいていました。

【豊田市立井上小学校】実践!みんなのネットモラル塾

 スマートフォンやパソコンの普及に伴い、使用の仕方やモラルについて学ぶ必要があると考え、「実践!みんなのネットモラル塾」と題して、インターネットの正しい使用の仕方について講師を招いて、6年生の保護者と子供を対象に、話をしていただきました。
 インターネットは、便利なものであるとともに、危険なものでもあるということで、実際に起きた事件を例に挙げて話をしていただきました。投稿した写真などから、投稿者の住所を特定することができてしまったり、投稿の時間帯で、生活の様子を知られてしまったりすることになるという話を聞きました。子供たちは、「何げなく投稿していた写真で、怖い目にあうことが分かった」「家の近くの写真や友達の写真などを投稿することは、よくないことが分かった」など、インターネットの使用の仕方によって、危険なことに巻き込まれてしまう場合があることを認識しました。
 また、保護者からも、「使用については、親の目の届くところで行うようにさせたい」「ルールを決めて使用するようにしていきたい」などの声が聞かれました。

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【知立市立竜北中学校】命の大切さを考える道徳科授業

 本校では、東南海地震や自然災害に備えて、防災教育を進めています。
 「防災集会」では、講師の先生を招いて、「防災に備えて私たちにできること」について学習しました。災害から自分や家族、地域の人たちを守るには、どのような備えが必要か、また、災害時のストレスを軽減するための身の回りのものの活用術についても教えていただきました。生徒の感想には、「ふだんの生活で何となく使っていたもので命を守ることができてすごいと思った。家族と話し合いたい」とありました。
 命を守ることを学んだ次の週に、命の大切さを考える道徳科の授業を行いました。東日本大震災の際に、岩手県釜石市で起こった事実が描かれた資料を使いました。仕事中に大地震にあった主人公は、自身も津波に飲み込まれながら、津波の濁流に飲み込まれ車内に閉じ込められた人々を救出していく話です。目の前に、生死を分けるような危険にさらされている人がいたら、助けるべきだ。助けなかったら、一生後悔するかもしれない。しかし、自分の身の危険を冒して、行うべきなのか。自分が命を落としてしまったら、助けられた人は、その重荷を一生背負って生きていかなくてはいけなくなる。家族が悲しむ。どうしたらよいのだろう。様々な意見を交換する中で、生徒たちは、自分の命だけでなく、すべての命は、多くの人と関わりをもっていることに気がつきました。生徒の感想の中に「自分ももらった大切な命を守れるようにしたい」とありました。
 その後、地域の方の御協力をいただき、「防災体験活動」を行いました。体験した内容をクラスや家庭で紹介していきました。多くの生徒が地域の「防災訓練」に積極的に参加したり、家族で話合いを行ったりしました。
 様々な活動や授業と関連させた道徳科授業を行っていき、豊かな心をもち、主体的に実践できる生徒の育成を進めていきたいと思います。


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【尾張旭市教育委員会】課題別研修の開催

 尾張旭市では、昨年度より教務主任会で道徳科に関する研究に取り組んでおり、道徳科の手引書となる「特別の教科 道徳のいろは」を作成しました。「特別の教科 道徳のいろは」は、基礎編・授業編・評価編・指導案編の4部構成となっており、道徳科の目標や基本の指導過程及び多様な指導方法を示したり、評価方法や指導案の書き方を紹介したりしています。
 また、尾張旭市では、毎年、夏季休業中に教育の今日的な課題に対応するため、「課題別研修」を開催しています。今年度については、道徳科をテーマに掲げ、「特別の教科 道徳のいろは」のさらなる活用を図るとともに、授業力を向上に向けて、「『特別の教科 道徳のいろは』を使った授業をつくろう!」という演題のもと、基礎編と実践編の2講座を開催しました。
 今後も、「特別の教科 道徳のいろは」を活用しながら、子供たちの健やかな成長につながるよう道徳教育を推進していきます。

【豊田市立大沼小学校】道徳的実践への意欲を高めるよいこと見つけ

 道徳科の時間だけではなく、学校生活のあらゆる場面で、学年の枠を超えて互いのよさを認め合うことができるように、本校では、全校でよいこと見つけの活動に取り組んでいる。子供が学校生活の中で見つけた、友達のよい行いや努力する姿を記すことのできる「見つけカード」を用意し、いつでも記入することができるよう、各階のワークスペースに設置した。そして、そこに記された内容を、お昼の放送で全校に紹介したり、カードを校内に掲示したりして、互いのよさを伝え合うようにした。また、自分のよいところを見つけてくれた子に対する感謝の気持ちや、これからの学校生活で更にがんばりたいことをまとめる「ありがとうカード」も用意した。
 「見つけカード」が放送で読まれると、自分の行いや努力が紹介された子はとてもうれしそうな様子で、「自分も友達のよいところを見つけたい」「これからも更に努力していきたい」という思いを抱くことができた。また、放送を聞いた子にも、紹介された子を手本に行動したい、友達のよいところを意識的に見つけたいという意欲や姿が見られるようになった。
 よいこと見つけの活動により、互いのよさを認め合う温かい関係を広げるとともに、自己有用感を高め、道徳的実践への意欲を高めることができた。

【知立市教育委員会】道徳教育の充実に向けて

〈知立市の取組〉
 昨年度、市内十校の教務主任を中心とした「学力向上研究推進委員会」では、道徳を取り上げました。「考える道徳の授業を行うための授業展開」「評価の具体的な方法」について研究し、市内全小中学校での道徳科授業の充実を推進してきました。また、道徳の指導員が各校に対し研修や指導を行ったり、外部講師を招いて教員研修会を行ったりしました。教師が学ぶことで、道徳についての見地を深め、授業実践に生かしています。
〈研究授業では〉
 授業力向上プロジェクトが提案する手だてをもとに授業実践
1「友情」への思いを高める教室環境
 教師の朱書きの入った感想や、子供たち同士がコメントし合った感想を教室に掲示しました。教師と子供、子供と子供の関係を授業の中で築いていく布石が見られ、「友情」への思いを高める教室環境が、子供たちの活発な話合いに結びつきました。
2「たずね歩き」の実践
 自分の考えを伝えたり、友達の考えを尋ねたりする活動を実践しました。自由に歩き、様々な考えに触れ合う場になりました。多くの友達に自分の考えを伝えるため、発言に対しての自信をもたせることにもつながりました。また、多様な意見に触れて、自分の考えを見直す子供の姿も生まれました。
3「サインボード」の活用
 話合いやたずね歩きの際に、自分の立場が視覚的に分かるように、サインボードを活用しました。たずね歩きの際には、胸についたサインボードの色(赤・青・黄色)を見て、立場の違う友達と効率よく交流をする姿が見られました。机に立たせるサインボードから、胸につけられるように、組立てを工夫してあります。
〈教師の授業力を高めるために〉
1書籍の貸し出し
 これまで実践した教科や学級経営に関する書籍の貸し出し
2指導案の掲載
 今までの実践の指導案をデータとして書庫内にアップ
3実践授業のDVD
 各学校に配布し、今後の実践で活用する

【東郷町立春木台小学校】道徳科授業実践3年生「なおとからのしつもん」

 本校では、「探求心をもって積極的に粘り強く学ぶ子の育成〜互いを認め合いながら、高め合う喜びを実感できる授業を通して〜」を研究主題として、現職教育を進めています。教育目標に「心豊かでよく学び活気あふれる春木っこの育成」と示されているように、心豊かな児童の育成が大切だと考え、道徳教育の充実を図っています。
 3年生の授業実践を紹介します。教材名は「なおとからのしつもん」です。主人公の「ぼく」が「なおと」から、なぜ人によって態度を変えてはいけないのかと質問され、どう答えたらよいの分からず、困ってしまうという話です。
 休み時間に、優しい「ほなみ」が、仲間に入れてほしいと言ったら入れるのに、以前遊びに入れてくれなかった「ゆかこ」が、同じことを言ったときには、断る「なおと」の言動について考えるために、児童に役割演技をさせました。「ほなみ」と「ゆかこ」の気持ちを考えさせた後、周りの子の気持ちを考えさせました。「ゆかこ」も「なおと」に悪いことをしたのだから仕方がないという意見がある一方で、前は「ゆかこ」が悪かったけれど、仲間に入れなかったことで「なおと」も悪くなったという意見や、だめなことが繰り返されるからよくないという意見も挙がりました。
 最後に、「なおと」からの質問への答えを考えさせました。「なおとに、人によって態度を変えるのはよくないと伝えるとしたら、どのように伝えるのかを手紙に書きましょう」と言ったところ、児童からは、「仲間に入れたくない理由を言ってから、もうやらないでねと言えば、ゆかこも人の気持ちが分かる」という意見が出されました。
 今回の授業を通じて、児童は仲間の意見に耳を傾け、葛藤しながら自分の考えを深めることができました。今後も、お互いを認め合える大切な場として道徳教育の充実を図っていきます。

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【西尾市立一色中部小学校】「うちらネコの手ボランティア」の実践

 本校は、防災学習に力を入れています。6年生の児童は、防災リーダーとして、意欲的に学ぶ中で共助の心を育んできました。さらに、進んで人のために働こうとする心情を育てるために、「うちらネコの手ボランティア」という教材を使って、道徳科の授業を行いました。
 本授業では、麻美の気持ちの変容を具体的に考えられるように、麻美の置かれている状況を、板書で確実に把握できるようにしました。また、一生懸命がんばる麻美がおばさんに怒られて、泣きたい気持ちになっていたにも関わらず、どうして避難所のボランティアを続けることができたのか、どうして避難者とのつながりを続けようと思ったのか、十分に考える時間を設けました。
 振り返りには、「ボランティアだけでなく、委員会の仕事でも、人のために働くことがあるけれど、感謝してくれる人、笑顔になってくれる人がいることを忘れずにがんばりたいです」という記述があり、委員会の仕事と重ねる中で、自分事としてとらえていました。
 今後、働くことが人のため、自分のためになることに気づいた子供たちが、行動に移していくことを期待しています。

【東海市立加木屋小学校】「情報モラル教室」の取組

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 11月22日に、学校のICT支援員が講師となって、「情報モラル教室」を行いました。この教室は、3年生と4年生を対象にして、児童の身近なものになっているインターネット、スマートフォン、オンラインゲームから、いじめや犯罪の被害者や加害者になってしまう危険について知る授業です。
 はじめに、SNSの特徴についての説明を聞き、様々なコミュニケーションができるサービスであることを理解しました。そして、「今日は友達と一緒に帰ったよ」と、SNSに写真を公開した事例を紹介していただきました。写真の中には、顔や名札、背景、持ち物、位置情報等が写り込んでおり、個人の情報が特定されてしまうことや悪用される可能性があること、生命・身体に関わる危険があることを学びました。一つ一つの情報は断片的でも合わせると個人を特定できることを知り、子供たちは、とても驚き、怖いものであるという感想をもちました。
 次に、SNSによるゲームによるトラブルについて知りました。無料のゲームでも巧みにお金を使わせる仕組みがあり、気が付くと高額な課金をしてしまった事例を紹介していただきました。楽しいゲームも夢中になり過ぎたり、使い方を間違えたりすると大きなトラブルにつながることを学びました。
 SNSの使い方やゲームやサイトの選び方等、家庭でも話題にして話し合う必要があることも学びました。今後も、児童が自身で判断して行動できる力を高めることをねらい、各学年の発達段階に応じた情報モラル教育を進めていきます。