【あま市美和小学校】道徳科 〜自分の思いを表現する〜今後も、本校の道徳教育により、子供たちが未来を生きる力を身に付けていくことを目指していく。 【豊田市立堤小学校】「ドッジボール」の道徳科授業実践
本校では、11月25日〜12月6日までの2週間を人権週間とし、「一人一人の違いを認め相手を尊重しながら、人を思いやる心を育てる」をねらいとして取り組みました。人権週間には、各クラスで人権に関する授業を行いました。
2年生の道徳科においては、資料「ドッジボール」を通して、「公平な態度」について考える授業実践を行いました。本資料は、ボールが当たったとき、運動が得意なあい子さんには、「おしかったね」と励まし、得意でないななみさんには、「ちゃんと逃げてくれないと」と言ってしまった主人公ゆかさん。それに反して、しょんぼりするななみさんを励ます相手チームのまおさんを見て、主人公がまおさんの言葉がけに、はたと気づく話です。 「あい子さんとは、仲よしだけれど、ななみさんとは、そんなに仲よしではないから、そんな言葉を言って悲しませてしまったんだ」「そんなことを言っちゃダメだよ」と、それぞれの考えが出ました。 授業の終末には、「これからみんなと仲よくするために、どうしたらよいですか」と投げかけました。子供たちは、「みんなの笑顔を作るために、誰にでも優しくする」「みんなに優しくして、仲よくし、『負けても次はがんばろうね』と言ってあげる」「ドッジボールが苦手な子でも、仲間に入れてあげる」などの考えを発表していました。 この学習を通して、誰にでも公平な態度で接することの大切さに気付き、友達と仲よくしようとする心情を高めることができました。 【津島市立神島田小学校】4年生「わかっているはずだから」の授業実践本教材では、「さくら」と「真由」が、共に仲よしだから、相手は自分の考えを「わかっているはず」と思い込んでいるところから、すれ違いが生じてきたことが描かれています。 教材文を読んだところで、あまり自分の考えを言えない「さくら」か、自分の意見をはっきりと言える「真由」のどちらに自分は似ているかを考えさせるところから始めました。そして、黒板に掲示しておいた二人の挿絵のところに、氏名札を付けさせることで、クラスの中にもそれぞれに似ている人がいることを、視覚的にも分かるようにしました。 教材文を読み進めた後、「二人に足りなかった考えは何でしょう」と発問することで、それぞれに足りなかったところがあることに気付かせていきました。 最後に、自分はどちらに似ているかを思い出させ、「これから友達とうまく付き合うために大切にしたいこと」について考えさせました。「相手を理解しようとする気持ちをもっていきたい」「意見が合わなかったときにも、相手の思いを聞くようにしたい」という思いをもつことができた児童が多くいました。 この実践をきっかけとし、「わかっているはず」ではなく、相手のことを分かろうとすることや、自分の思いを伝えようとすることを大切にしながら、さらによりよい人間関係を築いていってくれることを願っています。 【稲沢市立千代田中学校】心とからだの教育講演会(スマホと健康)
1学期の学校公開日に、全校生徒と保護者を対象に、「心とからだの教育講演会(スマホと健康)」を開催しました。この講演会は、今年で3年目です。
1年目は、画像をインターネットにアップロードすることで、おおよその生活圏が分かってしまうことから、「写真を撮影するときの注意点」を学びました。2年目は、スマートフォンの使い過ぎを原因とした「からだの不調」について学びました。そして、今年度は、「なりすまし詐欺やインターネットを使ったトラブル」について学びました。 昨年度の復習をしてから、本年度の話題を話していただいたため、インターネットを使用する危険性について、生徒たちはより理解を深めることができました。今年度は、スマートフォンを使い過ぎているとストレートネックになってしまうことや、見ず知らずの人と会うきっかけになってしまうこと、インターネット上に表示される広告の危険性などについて、トラブルになった事例を交えながら、話をしていただきました。実際に、生徒たちが見ているようなサイトにも危険が潜んでいることを画像を交えて教えていただいたことで、生徒たちは、自らのインターネットの利用について振り返ることができました。 体験後の生徒の感想からも、「スマートフォンを使い過ぎているので、時間を決めて使いたい」「インターネット上で仲よくなったとしても、実際には会わないようにしたい」「インターネットは気軽に使えるが、怖い一面もあるので、自分が巻き込まれないように気を付けたい」という意見が多くありました。 身近な携帯電話やインターネットの危険性を考えることで、トラブルに巻き込まれないような利用について考えることができました。 【犬山市立栗栖小学校】 相手の気持ちになって
本校は、犬山市の北部に位置し、清流木曽川を望む全校児童18名の小規模校である。全校児童全員で行事や活動に携わるため、どの児童も協力性があり、大変仲がよい。しかし、その反面、相手のことを深く考えず、よかれと思って手を差し伸べてしまう傾向がある。そこで「相手の気持ちになって考える」ことについて1年生から4年生までの4学年合同で、道徳科授業実践を行った。
しっぽのないおたまじゃくしのタマが、みんなと一緒に運動会に参加するためにはどうしたらよいのかを考える「おたまじゃくしの運動会」という教材を活用した。授業を行う際には、低学年でも話の内容やタマの気持ちが理解できるよう、大型テレビで視覚的支援を行ったり、動作化して気持ちを考えたりするなど、タマの本当の気持ちに迫ることができるようにした。子供たちは、「しっぽのないタマが、どうしたらみんなと一緒に泳ぐことができるのか」を真剣に考え、自分の考えを発表することができた。友達の意見を聞いて、更に別の意見を出す場面も見られた。子供たちの振り返りは、以下の通りである。 ・最初に、タマがどうしてほしいのかを聞くことが大切だと思った。 ・タマにとって何が大切なのか、じっくり考えることができた。次からは困ってる友達にすぐに何かしてあげるのではなく、どうしてあげるとよいのか、しっかり考えたい。 本授業で学んだ「相手の気持ちになって行動することの大切さ」を、今後の学校生活で生かし、今以上に、互いに思いやる児童の育成を目指していきたい。 【豊川市立金屋中学校】 情報モラル集会何げなく投稿した写真から位置情報、日時など、様々な情報が読み取られ、個人名が分かってしまうことがあると知り、写真を投稿することの危険性を感じていた生徒が多くいました。また、無料通信アプリやメールでは、気持ちが伝わりにくいため、本当に送ってよい内容のものかを考えないと、誤解を招いたり、取り返しのつかないことになったりすることもビデオを通して学びました。最近増えてきた、知らない人と簡単に会うことから起こるトラブルについて、「少しだけなら」という軽い気持ちから危険な目に遭ってしまうことも、分かりやすく伝えられました。さらに、「フィルタリングをつける」「家で決めたルールを守って使う」など、未然に防ぐ方法も教えていただきました。生徒にとって、これからどのようにスマートフォンやインターネットを使っていったらよいかを改めて考えるよい機会になりました。 【春日井市立柏原小学校】朝のあいさつ運動また、自分の名前が呼ばれたときには、元気よく返事をしています。そして、廊下や階段を走っている友達を見かけたら、「危ないから右側を歩こうよ」と声をかけてくれる人も増えました。 あいさつは、人と人とのコミュニケーションの第一歩です。これからも、あいさつを大事にして、しっかりとコミュニケーションをとりたいと思います。 【豊橋市立岩田小学校】携帯・スマホって便利!でも…その使い方で大丈夫?
6年生で、携帯電話・スマートフォンの使い方やルールを正しく理解することを目的とした情報モラルの授業を行いました。
事前アンケートの結果から、本実践を行った6年生のほぼすべての児童がスマートフォンなどを使用したことがあることが分かりました。そこで、携帯電話・スマートフォンの利用率や、どんなことに利用しているのかについてのアンケート結果を、プレゼンテーションソフトを使って紹介しました。ゲームやインターネットにつないでいる児童からは、楽しくて便利だという発言がありました。反面、家族とルールを設けて使っている児童は、非常に少なかったため、ルールは必要なのかを考える時間を設けました。家族の思いを伝えることで、自分の欲求だけで携帯電話・スマートフォンを使うのではなく、家族の思いをくみ取ったルールを考えられるようにしました。携帯電話・スマートフォンを使う際に、危険な使い方だけに気をつければよいのではなく、依存症などにならないように適度に使用することの大切さにも気づかせることができたと考えます。 授業のふり返りには、「決めたルールには意味があることがわかった」「スマートフォンは便利だけれど、気をつけて使おうと思った」などと書いてあり、正しく安全に利用しようとすることについて考えを深めることができました。 スマートフォンやコンピュータは、今後、ますます子供たちの間に普及していくと思われます。それに伴い、これらを正しく使用できるよう、情報モラル教育を、更に充実していく必要性を感じました。 【岡崎市立六ツ美西部小学校】情報モラル教育実践特別支援学級において「不審者」について学習しました。不審者は、巧みな言葉遣いで児童に近寄ってきます。そのため、愛知県警のサイト「みんなで守ろう!子供たち」に記載されている合い言葉「つみきおに」(「ついていかない」「みんなといつもいっしょ」「きちんと知らせる」「おおごえで助けを呼ぶ」「にげる」)を学びました。 これからも、子供もたちが安全に過ごせるよう、情報モラル教育を実践していきたいと念います。 【刈谷市立刈谷特別支援学校】ふれあいの花交流
本校は、「岡崎人権啓発活動地域ネットワーク協議会」から指定を受けた小垣江東小学校(以下東小)と、「ふれあいの花運動」に参加しました。東小6年生児童29名と、本校小学部児童15名が、2、3人ずつのグループになり、9月26日の開始式でプランターに花の苗を植え、12月17日の終業式までの間、週に3回、休み時間に、水やりをしました。
本校児童は、障害の程度、実態は様々ですが、東小児童と一緒に花を育てる活動を通じて、自分のことを伝えようとしたり、相手のことを知ろうとしたりするなど、楽しんで交流することができました。東小の6年生は、どうやってコミュニケーションをするのか、最初は戸惑うような表情でしたが、この2か月の間に手話を覚えたり、目線を合わてゆっくり話したりしてくれるようになりました。本校の児童も、最初は緊張したり、恥ずかしそうにしたりしていましたが、少しずつ慣れ、東小の6年生が水やりに来るのを楽しみにしたり、手紙をもらうときに心拍数が変化したり、よく見ようと目や首を動かしたり、それぞれの方法で気持ちを表現していました。今では、中庭や廊下など、他の場所で出会っても、笑顔になったり、目を合わせたりして挨拶をする姿がよく見られます。 終業式は、本校の欠席児童が多く、東小の6年生はさみしく思ったり、心配してくれたりしていました。「終業式が終わっても、一緒に水やりをしたい」という児童の言葉から、3学期も交流は続いています。 【一宮市立千秋中学校】情報モラル教育 〜学年集会での話〜また、10月には、職員による生徒への指導だけではなく、携帯電話会社の方を講師に招き、「スマホ・ケータイ安全教室」を、生徒に限らず、保護者までを対象に広げ、より大きな啓発活動を行うことができた。 【岡崎市立矢作北中学校】本校の情報モラル授業の取組授業を行った学級では、スマートフォンの使用率は93パーセントに達している。使用用途は、主にSNSやゲームなどであった。この現状を踏まえて、教材「言葉の向こうに」を扱い、「異なるものの見方や考え方をもつ人と関わるときに、大切なことはなんだろう」という学習課題で授業を行った。主人公がネットの書き込みで、自分の考えを否定されたことをきっかけにトラブルへと発展した出来事に対して、「主人公は、どうするべきであったのか」をグループで話し合った。「顔が見えない相手に対して、むきにならずに冷静に対処すべき」「反論されても、相手が誰か分からないから反論をしてはいけない」「トラブルになりそうなら、周りの大人に相談するべき」「相手の気持ちを考えてSNSを使わなければいけない」などの意見交流がなされた。 終末では、インターネット上に、自分のことが書き込まれた場合は、大人に相談したり、掲示板の管理者に書き込みの削除を依頼したりすることを確認した。生徒たちにとってSNSの安全な使い方を振り返るよい機会となった。 【刈谷市立刈谷南中学校】あなたは命とどう向き合いますか
教材「命の選択」を使って授業を行いました。本教材は、病気に対する延命治療について「望まない」と意思表示をした祖父と、苦しむ祖父の姿を目にし、延命治療を承諾した家族との間で葛藤する父の姿が描かれています。さらに、「尊厳死」に対する複数の立場の新聞投稿を通じて、命について多面的・多角的に考え、生命を尊重する心情を育てることをねらいとし、授業を行いました。
導入では、「選択」という言葉に着目し、これまでの生活の中で部活動の大会や進路選択など、数多くの選択をしてきたことを振り返りました。そして本教材の「選択」の難しさにつなげていきました。 展開では、教材を読み、「祖父の意思に反して、父母が人工呼吸器を付けることに同意したことは間違っていると思うか、それとも間違っていないと思うか」を、「僕」の立場で考えました。自分の意見を明確にするために、「意思表示カード」を使い、間違っていると思う場合は「赤」、間違っていないと思う場合は「青」で示し、話し合いました。間違っている側からは、「祖父の意思を尊重すべきだ」、間違っていない側からは、「祖父に長生きしてほしいと思ったからだ」などの意見が挙がりました。その後、「尊厳死」についての記事を読み、「尊厳死に賛成か、反対か」について話し合いました。賛成側からは、「本人の意思をしっかり聞いたならよいのではないか」、反対側の意見は、「家族であれば尊厳死なんて反対するはずだ」などの意見が挙がりました。 最後に、これまでの話合いを通して、命とどう向き合っていくかについて自分の考えをまとめました。生徒のまとめには、「どんな選択でも間違っているかどうかは誰にも分からないことが多いけれど、今回のように『命』が関わってくると更に難しいと思いました。私はずっと命を延ばした方がよいという意見だったけれど、危険な状態になっている本人の思いは誰にも分からないので、たくさん話し合ってお互いが納得しなくてはいけないと思いました」と、命について多面的・多角的に考え、生命を尊重する心情を育てることができました。 【半田市立宮池小学校】外部講師による情報モラル授業
児童の情報活用能力を高め、情報モラルについての知識を習得させることを目的として、講師を招き、高学年を対象に、情報モラル授業を行いました。
4年生は、「情報モラルかるた」を使って、楽しく学びました。難しい専門用語についても、講師の方に分かりやすく教えていただきました。 5年生は、コンピューター室で、学級内全員でチャットを行いました。なりすましの恐ろしさや、誰が書いているのかが分からないことへの不安などを体験することができました。 6年生は、「ネットの『あやしい』を見きわめよう」というテーマで、配られたカードの内容が、信頼できるものなのか、怪しいものなのか考えました。小学生でも知っていなければいけないモラルについて学ぶよい機会となりました。 <児童の感想> ・危ないメールやサイトには、気を付けるようにしたい。 ・自分の名前や友達の名前を簡単に教えないようにしたい。 ・インターネットがとても怖いものだと思った。 ・高校生になったらスマートフォンを買ってもらえるが、情報通信アプリやSNSは、使い方に注意しようと思う。 【岡崎市立翔南中学校】言葉の力を考えよう生徒会主催として、自分の幸せを実感するとともに身近な人だけでなく、多くの人のさらなる幸せを願う心を養うことを目的とした「絆を深める会」を行いました。会の中では、SNS上でトラブルになった事例を挙げ、どうすればトラブルが起きなかったのかについて考えました。これまでは、SNS上での心ない言葉によって生じるトラブルから、どのようにすればいいのかを考えてきました。この会では、言葉が与える温かさがあることも再確認するために、「ありがとうカード」と題して、全校の生徒がそれぞれ複数の友人に向けて日々の感謝を言葉にしました。 今後も、授業や行事を通して、言葉のもつ力やSNSによる人とのつながり方について考える機会を数多く設けていきたいと思います。 【稲沢市教育委員会】未来を切り拓き 豊かな人間性を育む道徳教育の推進
稲沢市では、未来を切り拓き、豊かな人間性を育む道徳教育を推進しています。
本年度、稲沢市教育研究会 道徳教育研究部では、研究主題を「未来を切り拓く 人間性豊かな児童生徒の育成−多様な考え方・感じ方と出会い、交流する道徳科の授業を通して−」と設定し、推進委員が中心となって研究を進めてきました。研究集会では、推進委員の提案をもとに、活発な研究協議や情報交換が行われました。 道徳教育推進教師のさらなる力量向上と各学校での道徳教育の充実に向けて、毎年度夏季休業中に、「道徳教育推進教師研修会」を開催しています。道徳科教科指導員を講師として、市内全小中学校の全道徳教育推進教師が参加して研修を深めます。本年度は、これまで積み上げてきた道徳科の授業における成果と課題を確認するとともに、今後求められる道徳科の授業づくりと評価について、各校で作成した「別葉」の活用について研修を行いました。 また、本年度は、愛知県教育委員会の委嘱を受け、「考え、議論する道徳」への質的転換を図ることを目的とした「道徳教育の抜本的改善・充実に係わる支援事業」の研究推進校として、稲沢市立法立小学校が、授業改善と充実に向けて研究・実践を積み重ねています。市内の小中学校教員を対象に開催される公開授業や研究協議会、講師による道徳科研修会での学びを、各学校の道徳教育の推進に生かしています。 今後も、児童生徒の健やかな成長を願い、道徳教育を推進していきます。 【一宮市立神山小学校】情報化社会に生きる子供たちに必要なこと本校の児童アンケートの結果では、全校で30%近くの児童が自分専用のスマートフォンを持っており、自由に使える環境にあります。また、その割合は、高学年になるにつれ増えていっています。そこで、本校では、毎年、学校公開日に合わせ、「スマホ安全教室」を行っています。スマートフォンの安全な使い方や危険性について、子供たちに知らせるとともに、保護者にも参観してもらって理解を深めています。 また、3学期には、情報機器に頼らず、家族で過ごす時間を大切にする「あったか家族週間」を設定して取り組んでいます。取組後には、「テレビを消して本を読んだり、お母さんに本を読んでもらったりしてお手伝いもしました。家族とたくさん話せてよかったです」(児童)、「家族の対話は、子供の気持ちを知る大切な手段であるので、子供との時間を大切にしていきたいです。ゲームやインターネットの裏に潜むトラブル等、具体的に子供に知らせる場を学校でつくり、危険なことや犯罪への危機意識をつけさせることが必要だと思います」(保護者)など、前向きな感想がたくさん寄せられました。 今後も、情報化社会に生きる子供たちを、学校と家庭の両面で支えていけるように取り組んでいきます。 【安城市立作野小学校】こども園の子を学校に招待しよう5年生の児童は、「園児に、小学校が楽しい所だと知ってもらいたい、楽しく探検をしてもらいたい」という願いをもって、優しく声をかけて案内しました。 大きな体の5年生が、小さな園児と目線を合わせ、「ここは理科室だよ。この教室は何をするところだと思う」「どのスタンプを押したい」と笑顔で話しかけている姿を見て心も温かくなりました。 別れるときには、園児に「ありがとう。今日は楽しかったよ。また遊ぼうね」と言われて、笑顔で手を振る5年生の姿がありました。5年生の児童は、「笑顔で話してくれてうれしかった」「『楽しかったよ』と言ってくれてよかった。次もがんばりたい」と、充実感いっぱいの穏やかな笑顔に包まれたひと時でした。 次回は、どのような交流会にするのか、児童のアイデアが楽しみです。 【豊田市立市木小学校】諦めない心を育てる
本校の5年生で、資料「ヘレンと共に ―アニー・サリバン―」を用いて授業実践を行った。
児童の実態として、苦手意識のあるものや失敗した経験があることに対し、できるようになるまで何度も挑戦することができない児童が多く見られる。そこで、本時では、資料について考えることを通して、目標や信念をもち、困難を乗り越えようとする心情を育てることをねらいとした。 「考え、議論する道徳」の実現を目指して、板書の構成の工夫と話合い活動の際の進行例や、質問の仕方を明確にすることを手立てとして授業を展開した。 児童のノートには、「今までは、すぐに諦めてしまっていたけれど、これからはもう少し頑張るようにしたい」「自分のためだけではなく、周りの人のために諦めないことも大切」など、前向きな意見が多く書かれていた。 【知多市立旭南中学校】自分を語り、仲間を受け止め、考えを深め合う道徳授業実践
本年度、本校は、「道徳教育の抜本的改善・充実にかかる支援事業」における研究推進校の指定を受け、研究と実践を推進しています。具体的には、「段階的に思考するスタイルを確立すること」「対立する場面をジレンマ的に扱い、自我関与が促されることをねらいとした中心発問を作成すること」「話合い(対話)を効果的に取り入れること」の三つに重点をおいて、日々の授業づくりを進めています。
1年生の授業では、「いつわりのバイオリン」の教材を扱い、自己の心の弱さに向き合いながら、よりよく生きることの大切さを考えました。有能な弟子が作ったバイオリンを自分の作ったものだと偽り、渡してしまった主人公が、自らの行為を悔い、良心の呵責に苦しむ場面に注目させ、「あなたが主人公だったら、どうしますか」と問いました。生徒は、自分のしたことを正直に「打ち明ける」「打ち明けない」の度合いを「気持ちメーター(8等分した円)」で示した後、その理由を表明しました。自分と違う立場の意見を聞いたり、「主人公はどんな思いで涙を流したのだろうか」をグループで話し合ったりする中で、弱さや失敗に対する気持ちを様々な面から捉え、自分の考えを深めました。最後に「あなたが主人公なら、この後どうしますか」と問うと、「相手に感謝を伝える」「熱心に仕事に励む」など、今の自分より一歩前に進む思いが見られ、自己の考えの変容に気付く生徒も多くいました。 本年度のの実践により、教員はねらいにせまる授業づくりや、生徒の意見の拾い方など、多くの面で力量を向上させています。生徒は、課題を自分事としてとらえ、本音で話し合える雰囲気が学級にできつつあります。今後は、教材を通して考えさせたい価値そのものを問う「テーマ発問」にチャレンジしていきたいと考えています。 |