【津島市立西小学校】道徳科の授業「心と心のつながり」

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 本校では、毎年11月に「音楽会」が行われています。今年の6年生のテーマは、「つながるしあわせ いきているしあわせ」です。道徳科の授業でも、人と人、心と心がつながるすばらしさを感じ取ることができたらと思い、「あいさつで つながろう」という教材を使用して学習をしました。
 最近では、近所付き合いなどが少なくなり、人と人とのつながりが弱くなっていると言われていますが、やはり、どんな人ともつながりをもつことは大切です。「人と人とがつながるために、どんな思いが大切だと思いますか」という発問をもとに、話合いを進めていきました。
 みんなの顔がよく見えるように、机を半円の形に並べて授業を行っています。「うーん」と悩みながら話す様子、一生懸命目を輝かせながら話す様子がよく分かり、聞く人たちも熱心に聞いています。
 初めは、「自分から何かをしようという思い」「支え合う気持ち」という意見が出てきました。いろいろ話し合う中で、「近所の人が、自分のために勉強を教えてくれて本当にうれしい」という意見が出てきました。「他の人のためにがんばれるのは、どうしてだろうね」と問い返すと、「役に立ちたい」「困っていたら助けてあげたい」「体が勝手に動く」という意見が出てきました。人はみんな、誰かのために何かをしてあげたいという思いがあり、そこに見返りはなく、人の役に立てる喜びが、私たちをつなげているということに気付くことができました。
 音楽会では、その思いを歌に込めて一生懸命歌ってほしいと思います。また、ふだんの生活でも相手を思い、多くの人と心でつながっていってほしいと思います。

【西尾市立横須賀小学校】共生社会への第一歩〜福祉実践教室〜

 本校では、西尾市社会福祉協議会の協力で、3年生から6年生が福祉の体験学習である「福祉実践教室」を行っています。
 3年生は、目隠しをした一人をもう一人が誘導する「視覚障害体験」を行いました。4年生は、実際に車いすに乗って、段差を乗り越える体験を行いました。5年生は、点字を学び、実際に点字で文章を作る体験を行いました。6年生は、手話で自己紹介する方法や、自分の名前を手話でどう表現するかを学びました。それぞれの体験を通して、障害のある方々の暮らしや思いを感じることができました。
 6年生の教室では、講師から「手話を知らなくても、口話や身振りなどを使って、耳が不自由な人とコミュニケーションをとることができます。災害が起こった時など、困っている人がいたら、ぜひ声をかけてください」という話がありました。
 振り返りには、「会話だけでなく、どんな人とでも心が通じ合う方法があるんだなと思いました。人が助け合って、手を取り合っていけるように、考えていかなければいけないなと思いました」と書かれていました。
 今回の「福祉実践教室」は、一人一人が、共生社会について考えるよい機会になりました。

【一宮市立浅野小学校】スマホ教室

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 高学年では、多くの児童が、スマートフォンを持つようになっています。「スマートフォンと私たち」と題し、講師の方から、スマートフォンの危険性とともに、人間関係上のトラブルに発展しやすいメッセージアプリの使い方について学びました。
 スマートフォンは、便利で楽しいものですが、使い方やルールを間違えると「個人情報が流出する」「高額な料金を請求される」「SNSによるいじめが起きる」等の問題が起きることを知りました。また、メッセージソフトでは、以下のことに注意して使用することが大切だと教えていただきました。
・メッセージは、相手の気持ちを考えて送る。
・相手の都合を考えて、相手からの返事を待つ。
・大切な話や急ぎの連絡は、電話か直接に話す。
・トラブルになったら、家族や先生に相談する。
 子供たちから、「スマートフォンは、相手を思いやって使うことが大切だと分かった」との感想が聞かれました。

【半田市立雁宿小学校】伝統を受け継ぐ箏体験

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 11月6、7日に、半田市内で音楽に取り組んでいる人たちをサポートしている「ミュージックサポート ささら」の方々を講師に招き、6年生が箏体験をしました。
 一日目は、ほとんどの児童が箏を触ったこともなく、初めは不思議そうに箏を見つめていました。まず講師による「さくら」の演奏があり、児童は美しい音色に聞き入っていました。その後、グループごとに音の鳴らし方を教えてもらい、楽譜を見ながら「さくら」を演奏できるよう練習に取り組みました。慣れない正座や、初めて付けた爪に苦戦しながら取り組む児童の姿がありました。授業が終わった後も、教室で楽譜を見たり、音階の「七、七、八」を口ずさんだりする児童もいました。
 二日目には、音を鳴らす爪の数を三つに増やしたり、爪を付けていない方の手で弦を押して音を変える奏法を教えてもらったりしました。一日目にも増して意欲的に練習に取り組む児童の姿が多くありました。最後には、みんなで合わせて「さくら」の演奏をしました。最後まで弾ききれた児童は、うれしそうな笑顔を浮かべていました。授業の後、児童は「思っていたよりも楽しくて、もっと弾きたかった」と話し、なかなか触れることのできない日本の伝統文化を体験することができました。

【豊川市立御油小学校】正しい使用法で、正しい情報を

 これまで本校では、情報モラル教育の一環として、高学年と希望される保護者を対象に、専門的な知識をもった方を招き、講演をしていただく「情報モラル教室」を行ってまいりました。しかし、本年度は、中学校と連携し、より多くの保護者に聞いてもらうために、中学校入学説明会の中で、警察の方から「情報モラル」について話をしていただくことにしました。その中で、インターネットや携帯電話は便利ではあるが、使用法を間違えるとトラブルの原因になることや、個人情報は守られるべきものであることなどを改めて教えていただきます。
 低学年でも、キッズ専門の携帯電話を持たせる家庭や、家族共有でインターネット利用をしているご家庭も少なくありません。今年度は、「友達のうわさや聞いたことを、本人にインタビューしてから発表しよう」として取り組みました。この授業で、相手の気持ちになり考えることの必要性とともに、個人情報の取扱いを学習しました。

【弥富市立弥生小学校】「深く考える」道徳科を目指して

 本校では、年2回、外部講師を招いて、教師力向上研修として、少経験者を中心に道徳科の授業研究を行っています。本年度の1回目は、1年生と3年生で実践しました。
 1年生の実践では、「ありがとう」を題材にした授業を行いました。まず、自分たちのために、何かをしてくれている人たちの写真やイラストを見て、その人たちがどんな気持ちで、それをしてくれているのかを考えました。「ペアトーク」を取り入れることで、1年生の児童なりに自分の考えを友達に伝えたり、自分とは違う考えを友達から聞いたりしながら、多くの人たちが、進んで自分たちのために何かをしてくれていることに気付きました。その後、それぞれの人たちに、どんな言葉を言ったらよいかを考え、その言葉を実際に伝える「ロールプレイ」を行いました。給食の調理員さんへは、「いっぱい食べて、勉強がんばるよ」、交通指導員さんへは、「けがしないように気をつけるよ」など、お互いに考えた言葉を伝え合いました。
 3年生の実践では、「もっと調べたかったから」を題材にした授業を行いました。事前に「夢中になって時間を忘れてしまったことはありますか」というアンケートを行い、主人公のだいきさんの話を自分事として考えるきっかけとしました。「心のアクセルとブレーキ」について「ペアトーク」や「グループトーク」で話し合い、クラス全体で考えを出し合いました。授業者の「行くのをやめたら、地図は完成できなかったのでは」という揺さぶりに、児童は、考えを伝え合いました。
 本校では、「思いを受け止め、考えを伝えられる児童の育成」を目指し、様々な授業で話し合い活動に取り組んでいます。道徳科の授業では、児童に「深く考えさせる」ような発問の工夫を大切にして、児童が友達の考えのよさに気付き、自分の考えを深められるような話合い活動に取り組んでいきます。

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【田原市立神戸小学校】学校も心もきれいに

 本校では、毎年2学期に、児童と保護者が一緒になって学校を清掃する「親子環境整備作業」を行っています。
 今年度は、10月の第3土曜日に行われました。当日は、地区ごとに家の人と一緒になって、室内・屋外の特別清掃に取り組みました。中には、両親そろって来校し、親子三人で会話を楽しみながら行う姿もみられました。室内は、ふだんなかなか目の届かない所や、子供では手の届かない高い窓、特別教室の棚などが、ぴかぴかになりました。屋外は、木の陰で伸びてしまっていた雑草を刈ったり、草捨場を片付けたりしました。2時間の作業で、学校がきれいになるだけでなく、子供たちの心もきれいになりました。
 子供たちは、地区の友達や家の人と一緒に活動することで、協力し合って働き、いつもとは少し違ったふれあいの時間をもつことができました。これからも、自分たちの学校をみんなできれいにする活動を通して、愛校心や感謝の心が育まれていくことを願っています。

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【あま市立宝小学校】「ほんとうの親切」授業実践

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 4年生の実践を紹介します。主題名は、「ほんとうの親切」です。児童は、親切と言えば「手伝ってあげる」「代わりにやってあげる」といった行為を親切だと信じています。授業では、主人公である「ぼく」がおばあさんの荷物を持ってあげることが親切だと思いながら、教師の読み語りを聞いていました。しかし、おばあさんに「親切」を断られたことから、児童は2度目に声をかけなかった「ぼく」を親切じゃないと考えるようになりました。おばあさんが親切を断った理由も明らかになりましたが、中には、声をかけないことも親切だと言い出す児童もいて、意見がばらばらになります。そこで、グループの友達と意見交換を始めました。
 まずは、自分の考えを友達に伝えます。そして理由を付け足します。それに対して、グループの友達も「私も・・・。でも、・・・というわけがあったのではないかと思う」など、似ている意見や違う部分を探しながら、意見交換が続きました。
 難しいのが、グループで出した意見をまとめることです。ばらばらに一人ずつの意見をホワイトボードに書くグループもいれば、共通する部分をうまく拾いながら書き進めるグループもいます。教師は、グループを回りながら、助言をします。時間内に絞ることはなかなかできませんでしたが、各グループの発表はそれなりに筋が通っていました。
 最後に、児童の感想発表では、「どちらも親切だと思います」と教師の想像を超えるような考えもいくつか出ました。
 授業の後、ふだんの生活で、見守ることも親切という行為が広まっていることを期待させるような授業でした。

【東浦町立西部中学校】3年生道徳科授業実践「日本人のよさ」

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 3年生の実践で、「日本人のよさ」を教材にして授業を行いました。
 本教材は、写真や資料から日本人のよさを考えさせる教材です。教科書に掲載されている東日本大震災のときの写真を使用し、ふだんの生活では当たり前と思っていることでも、外国から見ると当たり前ではないことがたくさんあります。震災という非常時でも、略奪や混乱がなく、冷静に秩序を守る日本人の姿を捉えながら、日本人として胸を張って生きていこうとする意欲を高めることを目的としました。
 授業では、最初に「時間を守る」「礼儀正しい」「丁寧」など、日本人のよいところをたくさん見つけさせました。また、東日本大震災で、物資をもらうために並ぶ日本人の写真を見て、「なぜ日本人は並ぶのか」を考えさせました。「小さい頃から当たり前のように並ぶように教えられている」「多くの日本人は優しい」「自分だけのことではなく、他人のことも考えている」という意見が出されました。そして、班で友達の意見を聞いたり、自分の意見と比較したりしながら、自分の考えを深めました。
 最後の感想では、「改めて日本国民のすごさを知り、誇りに思う」「これからも日本人として、思いやりを忘れず生活していきたい」などの意見が聞かれ、生徒は改めて日本人のよさに気付くことができました。

尾張旭市立旭丘小学校 6年生道徳科授業実践「働く」ってどういうこと?

 6年生で行った、「働く喜び」を主題とした授業実践を紹介します。
 今は、まだ小学生であり、働くということについて漠然とした思いしかない子供たちも、数か月後には卒業を迎え、中学校に進学します。そして、成長とともに、自分の将来について少しずつ考え始めます。そんな子供たちに、「人は何のために働くのか」「大人になったときにどんなことを大切に考えて職業を選ぶとよいのか」を考えさせ、「働くことの意義を理解し、社会のために役に立とうとする実践意欲と態度を育てること」がねらいです。
 授業は、様々な職業に就く人々の姿を描いた一枚の絵から、仕事についてイメージさせ、「人は、何のために働くの」と問うところから始まりました。「お金のため」「周りからの目線」「家族や子供のため」「生活のため」といった意見を受けて、「大人になったとき、どんなことを大切に考えて仕事を選びますか」と再度、問いかけました。これにより、子供たちは、担任からの問いを自分事として捉え、考え始めました。「お金」や「生活」の他にも、「自分の満足」や「やりがい」といった意見が出たところで、本時の教材「『働く』ってどういうこと」の学習に入りました。
 働く人々の話をつづった二つの資料の範読を聞いて、仕事に対する思いの共通点について、まずは個々で考え、その後、ペアで話合いをしました。子供たちは、使命感や達成感といった言葉に注目しながら、「働くこと」には苦労もあるが、「やりがい」や「楽しさ」もあることを確認していました。
 最後に、「人は何のために働くのか」の問いに対して、「生活するためのお金を稼ぐ」ことはもちろんとした上で、グループでもう一度考えました。「バスケットボール選手になって、自分の成長と人々の笑顔のために働きたい」「医師になって、相手を喜ばせ幸せな気持ちにするために働きたい」といった意見が出されました。
 振り返りにも、「みんなが笑顔になって、自分もやりがいを感じられるように」「人の役に立ち、自分も楽しくやりがいを感じるから」「相手を喜ばせ、幸せな気持ちにするため」などの記述が多く見られ、働くことの意義を理解し、社会のために役に立とうとする気持ちを育てるための有意義な学習となりました。

【豊田市立根川小学校】情報社会に参画する態度の育成

 本校では、今年度、「社会生活の中で、情報通信技術が果たしている役割や及ぼしている影響を理解して、情報モラルの必要性や責任について考え、望ましい情報社会の創造に参画しようとする態度を養う」ことを目標として、各学年で情報モラル教育を行っている。
 学習内容は、情報モラルの定着が図られるよう、学年の段階を踏まえて計画している。1年生は「ICT機器を使って人の嫌がることをしないことを知る」、2年生は「不適切な情報に注意することを知る」、3年生は「メールを送るときのルールを考える」、4年生は「情報発信者の責任と著作権について考える」、5年生は「携帯電話やスマートフォンを使うマナーについて考える」や「インターネットを利用するときに気を付けることを考える」、6年生は「迷惑メールやチャットなどの付き合い方を考える」等を学習している。
 また、指導の充実が図られるよう、ICTに関する職員の校内研修を行ったり、市から派遣されるICT支援員を、児童への指導に積極的に活用したりしている。
 高学年になると、情報社会に対する保護者の関心も高まる様子がうかがえるので、今後は、情報モラル教育への保護者の参加や、保護者への情報提供を含めた指導の在り方を工夫していく必要があると考えている。

【設楽町立田峯小学校】3・4年複式学級 生命のそんげん「かわいそうなぞう」

 本校では、「ビオトープでの生き物調査」を、5年前から3・4年生が行い、また、全校児童が一本ずつ植樹する「ブナの森づくりの活動」は、15年も続いています。そして、国語では、言葉から根拠をもち、「つなぐことば」を活用しながら討論する方法を取り入れてきました。
 そこで、道徳科の本教材でも、戦争という人間の都合で殺される象や、飼育係のつらさについて、「つなぐことば」を生かして話し合いました。
 象や飼育係の気持ちを考えるうちに、「どうしても気になるんだけれど」とつなげた児童は、「『戦争』という言葉をなくせばよいのに。一つもよいことないんだから」と、戦争について見つめ始めました。歴史の学習をしていない3・4年生には、「戦争」を説明することは容易ではありません。
 そこで、終戦記念日を含む夏休み前に、戦争の悲惨さを知る機会になればと、広島の原爆投下を描いた絵本を見せながら、日本の過去について学習をしました。「もし、この時代に生きていたら、自分の命さえ守るのは難しいね。人間以外の命は、考えられなくなるのが戦争。小さな生き物、森の木の命まで考えられる今に感謝し、平和だからこそ、命についてしっかり考えよう」と話し、「戦争でつらい思いをするのは、人間だけかな」と発問しました。「大事にしてきたビオトープの生き物たちも、これから大きくなることを楽しみにしているブナの木も、一瞬にして命を奪われてしまうんだよ」ということも、子供たちは集中して聞き、じっくりと自分の考えをノートに書き、発表しました。
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【弥富市立弥富中学校】全校一斉道徳「人の心の痛み−いじめについて考えよう− 〜子どもたちの声・叫びを聞いてください〜」

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 本校は、道徳教育を教育活動の柱に据えており、本年度は、「自主・自律」「思いやり」をテーマに、学期に1回、「全校一斉道徳」を行っています。
 1学期は、いじめで息子さんを亡くされた大河内祥晴さんをお招きしました。
 午前の授業では、息子さんの最後の手紙を読みました。息子さんといじめていた生徒は、最初からこんな関係だったわけではなく、ちょっとしたきっかけからエスカレートしていきました。「なぜこんなことになってしまったのだろうか」と本人、いじめた子、クラスメート、家族などいろいろな立場から考えました。そこから、「今のクラス、誰もが安心して過ごせる教室にするためには、どんなことが大切か」について意見を発表しました。「自分勝手な行動をしない」「人の気持ちを考える」「個性を認め合う」「お互いを尊重する」「短所ではなく長所を見る(見つける)」といった意見が出ました。
 午後の講演では、息子さんの話だけでなく、全国にいるいじめで苦しむ子供たちからの手紙を紹介しながら、語られました。そして、生徒たちに、「(いじめをなくすためには)人と関わらなければよいのではない。隣の人から、もらっているものはある。一人の人間では得られないものがある。そして、より一人でも多くの人と関わってほしい」と話されました。
 大河内さんの話を通して、子供たちの声や叫びを聞くことで、自分の行動を振り返るとともに、「自分がどうありたいか、どうあるべきか」を真剣に考えられたように思います。
〈生徒の感想〉
・大河内さんが、「居場所」と言ったときに、お母さんを思い出しました。母さんが、習い事や学校に入ってからも、「きちんと居場所ある?」と聞いてくれていたからです。いつもさりげなく言ってくれている言葉の意味を知った気がしました。
・ちょっとした悪ふざけ、悪口など、僕もたくさんしてしまったことがあります。それがエスカレートして、いじめにつながっていくことを改めて聞いてみると、言葉の重みや行動の責任などを感じました。ちょっとしたきっかけで、人を傷つけてしまう。でも、そうじゃなくて、励ますこともできる。そういう行動や言葉の重みだけでなく、強さというものを考えることができました。
・「思いやり」と簡単に言うけれども、実行するには大変な勇気がいる。しかし、その行動で救われる人もいるのだと思った。そして、僕は、「いじめは、取り返しのつかないことになる」と改めて考えさせられ、「一つの命の重さ」をとても深く知ることができた。

【長久手市立東小学校】道徳科の授業実践「ケンタの役割」

 本校では、「自ら進んで学び続ける児童の育成」を目指し、人との関わりを大切にした活動を多く取り入れながら、道徳教育を進めています。
 5年生の「ケンタの役割」では、ポスター作りとリレーの練習が重なってしまった主人公の葛藤を題材に、「自分の行動を決断するときには、どのように考え判断しなければいけないか」について話し合いました。本時の主題に迫る手立てとして、次の二つを実践しました。
 1つ目は、選択肢の掲示です。主人公が、どちらの役割を選択するか、「ポスターづくり」「リレーの練習」「その他」の三つの選択肢と、それを選んだ理由について考えさせました。「その他」を設けた意図として、選択が迫られる状況を突破する創造的問題解決の能力を高めたいと考えたためです。
 2つ目は、意見による帽子の色分けです。上記の三つの選択肢ごとに色を決め、自分の意見が周りに分かりやすいようにしました。児童は、自分の意見を決めた後、その色の帽子をかぶり、教室後方に集まります。そして、帽子の色で相手が選択した意見を確認しながら、意見交流をしました。多くの友達と意見を交流する中で、新しい発見や、対立する価値に気付く姿が見られました。
 授業の最後には、児童一人一人が友達の意見を参考に、自分の中で納得ができる意見を見つけることができました。今後も、自ら進んで学び続けることができるよう、人との関わりを効果的に取り入れた授業を行っていきたいと思います。

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【東浦町立生路小学校】いのちを大切にする授業

 6年生の児童を対象に、「生命たん生」をテーマに、いのちを大切にする授業を行いました。生命の誕生の場に、実際に立ち合う助産師を講師に招いて、いのちの始まりから誕生までを、スライドや模型などを使って説明していただきました。4〜5年生の保健や理科の学習で学んだことを思い出しながら、胎児の成長やいのちが生まれる喜び、誕生した赤ちゃんの生きる力を改めて感じることができました。
 赤ちゃんの抱っこ体験の時間には、3000gの首の据わっていない赤ちゃん人形を、本物の赤ちゃんに接するように抱きました。赤ちゃんの重みや柔らかさに触れ、いのちの尊さを実感しました。赤ちゃんが大きく育つには、周りの人たちの大きな愛情が大切であること、そして、自分自身もその大きな愛情を受けて育ってきたのだということを知ることができました。
 助産師の話を聞き、自分のいのちは遠い先祖から受け継がれてきた「いのちのバトン」であり、誰が欠けても自分はこの世に存在しなかったということ、「いのちのバトン」をつなぐよう、自分のいのちだけでなく友達のいのちも大切にして生きることを学びました。今回の授業を通して、一人一人が、かけがえのない存在であることを実感することができました。

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【愛西市立佐屋小学校】「本当の友達とは何か」を考えよう

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 本校の道徳科の時間には、友達の考えのよさや相違に気付くことで、考えを深めることができるように授業を行っています。
 本校の6年生で、「ロレンゾの友達」の題材を通して、「本当の友達とは何か」を考える授業を行いました。「罪を犯したと疑われている友達が、無実だと分かったとき、友達を疑ってしまった3人には、どんな思いがあったのか」を考える場面では、一人一人がじっくりと自分の考えに向き合うことができました。「疑っていたことを伝えてしまったら、友情がこわれるかもしれない」「疑っていたことを話したら、友達を傷つけてしまう」「友達を疑ってしまった自分が恥ずかしい」などの意見が出され、意見を交流する中で新しい価値観を見いだしたり、共感したりしていました。
 振り返りでは、「友達関係を悪くすることは言わない」「疑っていたことを伝えても、許してくれるのが本当の友達」「自分も信じてもらえて、相手のことも信じられるのが、本当の友達」などの記入があり、本時のはじめと比べて考えが深まった児童が多くいました。友達のいろいろな価値観を知る有意義な時間となりました。これからも、友達の考えのよさや、相違に気付くことで考えを深められるよう、「考え、議論する道徳」に取り組んでいきたいと考えます。
 教員同士の力量向上のために、本校では、一人一授業実践に取り組み、授業実践・研究協議会を随時行っています。子供たちの声や思いを教員全体で共有するために、今後も、学校全体で研究していきたいと思います。

【稲沢市立稲沢西中学校】 携帯・スマホ安全教室

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 本校では、7割以上の生徒が、スマートホンを所持しており、ほとんどの家庭で、スマートホンだけでなく、タブレットやゲーム機など、インターネットを通じて、簡単に外部との通信ができる環境にあります。また、それらの使い方において、ルールが決められている家庭はそれほど多くない現状にあります。そんな中、SNSや無料通信アプリの使い方について、学校でも生徒に意見を聞いたり、考えさせたりしているものの、トラブルは後を絶たない状況です。
 今年度も、講師を招いて、「携帯・スマホ安全教室」を行いました。講師から、モラルを欠いた画像や動画の投稿による被害や、それに対する賠償について話をしていただきました。また、中学生の生活に沿って、スマートフォンやタブレットなどの使い過ぎによる脳への影響や、生活の中での弊害について場面ごとで話をしていただきました。講師と生徒との対話形式で進めることで、全校生徒とともに使い方について考えるよい機会となりました。

【岡崎市立小豆坂小学校】「にぎりしめたこぶし」〜小学校5年生、情報モラルの実践より〜

 本校では、5年生の多くの児童が、ゲーム機を持っており、家庭でのルールを守って使用している児童もいますが、時間を守らずに使用している児童もいます。今回、道徳科で使用した資料、「にぎりしめたこぶし」は、主人公が母親にうそをついて、夜遅くまでゲーム機で遊んでいた結果、次の日に、体調を崩して母親に心配をかけてしまうという内容です。
 この資料をもとに、「適切な情報機器の使い方」について考えました。初めに「寝る前にどうしてもゲームがしたいとき、自分ならどうするか」という問いに対して、主人公の気持ちに寄り添いました。「やりたい、でもやってはいけない理由を考えよう」という課題を設定し、適切なゲーム機の使い方を考えていきました。話合いの中で、主人公だけでなく、母親の気持ちも考えていくことで、ルールを守らずゲームをやり過ぎてしまうと、身近な人にも迷惑をかけてしまうことに気付き、「やりたい」という自分の気持ちだけでゲームをやってはいけないと、自分を見つめ直すことができました。
 これから他の学年でも、発達段階に合わせた内容で、適切な情報機器の使い方について考えていく場面を多く設定したいと思います。

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【豊田市立青木小学校】心を育む異学年交流

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 本校では、昭和62年から始まった「縦割り活動」が、毎年、工夫・改善されながら継承されており、よき伝統となっている。毎日の清掃活動は、縦割り班で分担して行っている。各班の班長を6年生が務め、低学年に掃除の仕方を教えたり、ぞうきんをしぼってあげたりしながら、異学年グループで協力し合って活動している。また、清掃活動だけでなく、縦割り遊びや運動会での縦割り種目など、日常的に異学年交流の場を設けている。
 月1回程度、木曜日の掃除の時間を利用して行われる縦割り遊びでは、1年生から5年生までが楽しく遊べる遊びを6年生が考え、オリジナルルールを加えて遊ぶなど、相手を意識した子供独自の思いの実現の場となっている。外遊びだけでなく、室内遊びを行ったり、「読書週間」には、6年生による「読み聞かせ」を行ったりしている。こうした活動を通して、6年生はリーダーとしての資質を磨き、年下に対する思いやりの心を育んでいる。そして、低・中学年では、お互いを信頼する温かい心を育むとともに、6年生のリーダーの様子を見て育ち、自分が6年生になったときには、こんな班長になりたいというイメージをもって成長することができる。これが伝統のよさである。
 この他にも、運動会での縦割り種目や冬の縦割り班対抗「長縄大会」など、様々な活動を行う異学年交流を通して、子供たちは豊かな心を育てている。

【安城市立丈山小学校】赤ちゃんが生まれるよ

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 3年生の道徳科で、「赤ちゃんが生まれるよ」という資料をもとに、命の不思議さ・尊さについて考える授業が行われました。資料の中に、「お母さんのおなかの中の赤ちゃんが、あずきのつぶくらいの大きさ」という表現が出てきます。そこで、実際のエコー写真とあずきを子供たちに見せて、胎児の小ささを実感できるようしていました。
 授業の最後に、担任が、子供たちに内緒で家族にお願いしていた「おうちの方からの手紙」が渡され、自分がおなかにいるときや、生まれてきたときの家族の気持ちなどを知り、子供たちはうれしく、ちょっぴり恥ずかしそうに手紙を読んでいました。
 また、手紙を読んだ感想を友達と聴き合うことで、自分や友達も、望まれて生まれてきた大切な命であることを感じることができました。
 振り返りには、「手紙を読んで、家族みんなが生まれたことを喜んでくれたんだなとと分かった」「お父さんやお母さんが、ずっと大切に思ってくれて、うれしい」などの記述がみられました。自分が生まれる前から、大切に思われ、今も大切に思われていることを改めて実感するよい機会となりました。