【豊橋市立羽田中学校】3年生道徳科授業実践〜ワールドカフェ〜

 道徳科の授業で、「一冊のノート」を教材として実践を行った。家族愛についての考えを多面的にとらえるために、この実践では、「ワールドカフェ」という方法で授業を進めた。主発問は、「祖母と並んで草取りをしているときに、僕は何を考えていただろうか」というものにした。この発問のねらいは、祖母への感謝や謝罪の気持ちを考えさせるだけでなく、「今度は僕が家族を支える番だ」というところまで生徒の思考を深めさせたいという思いで設定した。
 「ワールドカフェ」を行うと、一人一人の生徒の考えが模造紙の上で可視化されるため、生徒が何を考えているかがよく分かる。この実践でも、生徒の中に、「今までの自分の言動を後悔し、これからは自分ができることをしていきたいと思っている」という意見があったため、「ワールドカフェ」での意見交流後に、全体に問いかけた。授業の最後に今日の授業で学んだことを記述させたが、多くの子が、ねらいに到達できていた。
 「ワールドカフェ」は、教師側の準備に時間がかかるが、生徒の自主的な活動を促すことができるとともに、生徒の意見を教師が把握できるという特徴がある。今後も、この方法の可能性を試していきたい。

【西尾市立平坂中学校】 スマホ安全教室

 近年増加するメールやSNSのトラブルを防止し、インターネットやスマートフォンなどを正しく使う知識や姿勢を身につけることを目指し、本校では、1、2年生徒と保護者を対象に、携帯電話会社の方を講師として迎え「スマホ・ケータイ安全教室」を行いました。
 まず、中学生が巻き込まれやすいインターネット上のトラブルについて、具体的事例を交えながら教えていただきました。講師の方には、生徒に問いかけながら話をしていただき、とても分かりやすい内容でした。
 携帯電話やスマートフォンは、非常に便利なものですが、使い方に十分注意しなければならないことを学ぶことができました。
○生徒の感想
・少しの勘違いで友達をなくしたり、人に迷惑をかけたりすることが分かりました。
・SNSで少し間違えると相手に嫌な思いをさせたり、仲間外れにされてしまったりすることがあるんだなと思いました。メッセージを送る前に、相手の気持ちを考えてから送りたいです。
○保護者の感想
・家族みんなで真剣にルール作りに取り組んでいきたいです。
・GPS機能の危険性についての説明が分かりやすかったです。保護者はスマートフォンの世界を知らないので、子供が知らないうちに問題に巻き込まれていないか心配です。保護者も一緒に勉強しなくてはと思いました。

【愛西市立草平小学校】 本物を体験しよう

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 文化庁の「文化芸術による子どもの育成総合事業-巡回公演事業」で、11月1日に、交響楽団が来校し、演奏を鑑賞しました。
 この日に先駆けて、6月26日には、ワークショップを開催しました。ワークショップには、進行の方を含めて、ピアノ、ホルン、ヴァイオリン、パーカッションの方が来校され、児童は、楽器の紹介を楽しく聞いたり、本公演に向けて「浜辺の歌」を全校で合唱したり、べートーヴェンの「運命」を身体表現したりしました。また、ミニ演奏も鑑賞できましたが、4人とは思えない音の迫力と響きに魅了され、本公演への期待が更に膨らみました。
 本公演では、ワークショップで練習した「浜辺の歌」や「運命」の身体表現の他、オーケストラによるすばらしい演奏や、希望者代表の指揮者体験もすることができました。また、校歌と最後の曲「ラデツキー行進曲」には、本校職員2名もフルートとトロンボーンの奏者として演奏に参加し、「すばらしい体験ができた」と感激していました。
 公演後の子供たちの感想には、「すごい」「驚いた」「感動した」など、それぞれの学年に応じた言葉で感じたことのすばらしさが表現され、改めて本物のよさは子供たちにも伝わることを実感しました。

【新城市立鳳来中部小学校】正しいスマートフォンの活用を考えよう

 本校でも近年、自分のスマートフォンを持っている児童が増えている。また、自分専用でなくても、保護者のスマートフォンを使って動画を見たり、ゲームをしたりする児童もいる。そこで、文科省から出された「情報モラル教育啓発リーフレット」を活用して、情報モラル教育を行った。
 リーフレットでは、スマートフォンの画面が載せてあり、問題点を見つけるように工夫されていて、スマートフォンやSNS等の利用に際しての留意点を楽しく考えることができた。
 友達とのやり取りでは、短い言葉で表現することから、相手に本来の気持ちが伝わらないことがある。自分は軽い気持ちで送ったスタンプが、友達は嫌な気持ちになっているかもしれないことを指摘すると、児童の中から「えっそうなの」という声も上がった。また、ゲームに夢中になり過ぎると、一度だけアイテムを買うつもりが、もう一回だけといつの間にかやめられなくなってしまい、高額になってしまうことがある。児童にとってゲームは身近であり「勝手に課金して、お父さんに叱られた」と話す児童もいた。
 また、個人情報の保護や肖像権等についても学んだ。友達と遊びに行ったときの写真を勝手に自分のSNSにアップすることで、トラブルになることや危険な思いをすることがあることを伝えると、児童は驚いていた。そして、「一度インターネット上にアップされてしまうと、それはどんどん拡散され、完全に削除することができない」と話すと、どの児童も真剣な表情で聞いていた。
 スマートフォン等のインターネットは、大変便利ではあるが、使い方次第では犯罪に巻き込まれることもある。使用の仕方やその特性を理解した上で、上手に活用できる力を育てていきたい。

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【大府市立大府中学校】あいさつで心を交わす

 本校では、「心を耕す読書・心を交わすあいさつ・心を磨く掃除」をキャッチフレーズに教育活動を進めています。
 中でも「心を交わすあいさつ」については、生徒会が中心となって、毎月、「あいさつ運動」を行っています。昇降口前の階段に、「あいさつ運動」のたすきをかけた生徒会役員と生徒議会議員が並び、登校してくる生徒たちと元気よくあいさつを交わします。今年度は、「もっとみんなが笑顔であいさつができるようになるためには、どうしたらよいか」を生徒会で話し合い、趣向を凝らした「あいさつ運動」が行われました。
 1学期は、「世界の国のあいさつ運動」でした。あるときは、ロシア語で「ドーブレーウートラ」、またあるときは、ポルトガル語で「ボンジーア」というように、いろいろな国の朝のあいさつをします。少し恥ずかしそうにしている生徒もいましたが、昇降口の前には国際色豊かなあいさつの声が響きました。 
 その後も、各地方の方言を使った「あいさつ運動」や、日本で昔使われていた言葉による「あいさつ運動」も行われました。「おはようでござる」で始まる朝もたまにはいいものです。自然に笑顔になれる企画によって、生徒も教師も楽しい雰囲気でさわやかな朝を迎えることができました。
 あいさつは人と人とをつなぐためのコミュニケーションの第一歩。笑顔であいさつをする習慣づくりを通して、仲間同士だけでなく、地域の方とも心を交わせる大中生を育てていきたいと思います。

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【豊橋市立幸小学校】挨拶運動「パーフェクト幸っ子」

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 本校では、「時間(時間を守る・あい(あいさつ)・そう(そうじ)」を合い言葉に、日々を過ごしています。児童会の呼びかけで、登校した友達に挨拶をする挨拶運動「パーフェクト幸っ子」を行いました。4年生と2年生など、担当のペア学年の児童が登校すると、児童会の役員とともに校門に立ちます。登校してきた友達の「目を見て・笑顔で・明るい声で・誰にでも先に」を合い言葉に、元気な挨拶をしています。また、他の学年の児童もボランティアで挨拶運動に加わり、挨拶をする児童が徐々に増えていきます。
 挨拶運動に参加した児童は、「元気よく挨拶を返してくれてうれしかった」と、自分の挨拶に、友達が挨拶で返してくれたことに喜びを感じる声も聞かれました。児童の元気な挨拶が増えるよう、これからも挨拶運動を継続していきます。

【北名古屋市立西春中学校】道徳科の授業実践

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 本校では、今年度、道徳科の授業を学年ごとに、同一曜日の同一時間に組み込み、学年一斉に教師が、ローテーションで授業を行っています。一人の教員が同じ授業を別のクラスでも行うことで、生徒の反応を予想しやすくなったり、目標とする価値観を更に深めるための発問を考えたりすることができ、より質の高い授業が行えるようになります。また、理科の教師が、自然愛護の教材を用いたり、社会や英語の教師が、国際理解の内容項目で授業を行ったりするなど、担当教師の専門性に合致する教材を使ったり、教科と関連付けた授業を行ったりすることで、授業力向上を図っています。生徒側からも、担当の先生が変わることで、いつも同じような雰囲気ではなく、毎回新鮮な気持ちで授業に臨むことができ、「今日は、どんな内容だろう」と楽しみにしながら授業を迎えることができます。特に、3年生では、班での対話や討論形式の授業を継続的に行っており、クラスの中で生徒たちが互いに意見を言いやすい雰囲気が出来上がっています。また、映像の教材を使って内容を想起しやすくしたり、ネームプレートを用いて「賛成」や「反対」など、それぞれの立場を分かりやすく視覚化して意見を述べやすくしたりする工夫も行っています。評価については、ポートフォリオを活用し、担任が中心となって他の教師からの視点を参考にしながら多面的な角度から評価するようにしています。こうした工夫を更に積み重ね、生徒の心に響く道徳の授業を実践していきたいと思います。

【飛島村立小中一貫教育校飛島学園飛島中学校】道徳科授業実践

 3年生の「カーテンの向こう」の授業実践を紹介します。
 本教材は、重症患者のベッドが並ぶ病院の一室という舞台設定で、医師の回診もほとんどなく、見舞客も来ない、ただ死を待つだけの極限状態の中でのヤコブの行動から、友情や信頼、人間として生きることの自覚について考える、というものです。
 前半は、窓に近い場所を譲ろうとしないヤコブの行動について、賛成か反対かをネームマグネットを貼って立場を可視化し、理由について意見交流をしました。そこでは、譲りたくない気持ちは分かるが、他のみんなにも平等に見せてあげるべきだという反対寄りの意見が多く出ました。
 後半、ヤコブが見ていたものがレンガだと分かったとき、生徒たちは驚きの声を上げました。そして、「ヤコブがなぜこのような行動をしたのか」を問いました。そこでは、「病室のみんなに明るい気持ちと、生きる希望を与えたかったのではないか」という意見が多く出ました。中には、「ヤコブが話していた外の景色は、ヤコブが思い描く理想の景色だったのかもしれない」という意見もありました。
 生徒の感想には、「ヤコブは自分が悪者になってまで、みんなに希望を与える優しい人だとわかりました。自分もヤコブのように周りの人に希望を与えられる人間になりたい。」というものがありました。
 人間としていかに生きていくか、生きる喜びは何か、という道徳的価値を自分ごととしてとらえることができました。

【飛島村立小中一貫教育校飛島学園飛島小学校】教室からなくしたい言葉・あふれさせたい言葉

 本校の3年生児童は、年度当初、自分中心の行動が目立ちました。子供同士の温かい人間関係を築き、「言葉」を大切にしながら成長に向かっていく学年を目指したいと思い、「言葉を育てる」授業を行いました。
 まず、教室からなくしたい言葉を考え、一人一人付箋に書かせました。その言葉を聞いたときには、どんな気持ちになるかを考えさせた後、「この言葉、バイバイ」と破って「さよならボックス」に捨てました。
 次に、教室にどんな言葉をあふれさせたいか、「〇〇〇ことば」に入る言葉についてグループで考えさせました。児童からは、「やさしいことば」「なかよしことば」「大すきことば」などが挙がりました。その後で、その「〇〇〇ことば」に合う具体的な言葉を考えさせました。「かっこいい」「ぼくもまねしたい」「すごいじゃん」「一緒にあそぼ」「がんばって」「ありがとう」など、言った方も言われた方もうれしい気持ちになる言葉が、ハートに切り取った紙に次々と書きこまれました。
 最後に、グループでまとめた言葉を発表し合い、クラスで「〇〇〇ことば」を共有しました。
 1年間、いつも子供たちの目に触れるところに、その言葉を掲示することで、友達とけんかして感情的になったとき、課題が難しくてくじけそうになったときなどの支えとなりました。
 今では、友達を思い合える言葉が飛び交い、仲のよい助け合える学級、学年になったと感じています。

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【豊橋市立二川小学校】6年生「真の友情とは」実践

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 「友情・信頼」の教材「ミレーとルソー」を使って授業を行いました。
 導入では、「本当の友達だからできることは何ですか」と聞きました。子供たちからは、「いつも一緒にいる」「信じあって心がつながっている」という意見が出ました。そこで「逆に嘘つく友達はどうかな」と問い返したところ、「嘘つく人とは友達になりたくない」「嘘は絶対だめ」という意見が出ました。その後、「ミレーとルソーはよい友達かどうか考えながら聞いてね」と声をかけ、考える視点をもたせてから範読に入りました。
 教材範読後には、「二人は本当の友達かな」と発問しました。また、話合うと同時に、子供たちの意見が比較できるよう、構造的に板書にしました。
 始めと終わりの関係が明確になり、子供たちの友情に対する価値が深まってきたことから、「ルソーは、ミレーに嘘をついているよね。だったら友達としてレベルは低いんじゃないのかな」と問い返した。すると子供たちは、「先生に反対で、確かにうそはついたけれど、それは相手のことを思ったうそ」「ミレーのことを認めているからこそ、つけた優しいうそ」という、更に深い価値の発言が出ました。
 収束の発問として、導入時と話合い後の価値観の変容を見るために、始めと同じ「本当の友達だからこそできることは何ですか」と発問しました。子供たちからは、「ついてよいうそと、ついてはいけないうそを使い分けることができる」「相手のよいところを認めてあげるだけではなく、お互いに認め合える」など、話合いをより所にした意見が出ました。
 本実践で行った批判的観点からの問い返しは、物事を多面的・多角的に捉える考えを引き出し、道徳的諸価値や自己の生き方について思考を深める際には、大変有効でした。
 また、板書については、構造的に図式化していくことで、子供たちの思考を多面的・多角的に捉えられるようにするために大変有効でした。
 これからも、子供たちの問題意識から授業を展開し、補充・深化・統合したことを、子供たちが実生活に生かせるような構想を考えていく必要があると感じました。教科化にあたり、「深く考える」「議論する」道徳というものが標榜されているが、何を考えるのか、どのような方向の議論をするのか、今後も、研究に励みたいと思います。

【知立市立知立中学校】SNS講演会

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 スマートフォンなどの情報端末を生徒が保有する率が高まり、SNSを活用したインターネット上のトラブルが増加しています。その問題への対策として、本校が、今年度実施した情報モラル教育の取組を紹介します。
 6月に、ジャーナリストを講師に招いて、「自分で考える、ネット・スマホとの付き合い方」をテーマに講演会を行いました。
 「私は、SNS講演会を聞いて、改めてSNSの恐ろしさが分かりました。たった一枚の写真で住所や学校だけでなく、名前まで見知らぬ人に知られてしまうのは、本当に怖いと思いました。自分の周りにも動画をアップロードしたことで住所が特定されてしまった人がいます。そのとき『自分には全く関係ない』と思っていました。でも、話を聞いて、私にも起こりうるかもしれないと思いました。家に帰ってから家族や周りの人とSNSの使い方について話をしようと思います」
 これは、講演後に生徒が書いた感想です。講演会を通して、生徒が自己を振り返り、SNSの使い方を見つめ直すことができたことが分かります。
 今後も、引き続き、SNSを拒絶するのではなく、しっかりと考える場を設定することで、付き合い方を考える指導を行っていきたいと思います。

【半田市立乙川東小学校】花で心を育てる「一人一鉢プロジェクト」

 本校は、花づくりを通して、命を大切にし、優しく思いやりのある心豊かな児童の育成を目指し、全児童・全職員・PTA・地域ふれあい活動推進協議会が連携し合って、緑化活動を推進しています。その中でも、全校児童が一人一鉢の花を育てる「一人一鉢プロジェクト」という取組に力を入れています。1年で春と秋の2回、黒ポットに植えられた花の苗を移植し、1学期中は、毎朝登校したときに自分の鉢の水かけを行いました。また、5、6年生を中心に草抜き、花がらつみを行い、一生懸命花の世話をしました。今年度は、開校60周年ということもあり、60という数を花でデザインした花壇を、緑化委員を中心に作成しました。また、育てた花は、入学式や卒業式で飾ったり、スクールボランティアでお世話になった方へのお礼に渡したりするほか、保育園や地域の方にプレゼントして、花いっぱいの地域になるように、全校で力を合わせて取り組んでいます。
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【豊田市立上郷中学校】3年生卒業期に向けたボランティア活動

 本校では、3年生の卒業期に向けて、ボランティア活動に取り組んでいる。まず、生徒に「ボランティア」とは、どのような活動かを考えさせるために、「よみがえれ、日本海!」の教材を使って、学年一斉授業を行った。生徒は、一漁師の思いや、多くのボランティアの人々の日本海をよみがえらせる行動を通して、ボランティアの意義について考えを深めることができた。次に、各学級で、自分たちにできるボランティアについて話し合った。今年は、地域でのボランティア活動ではなく、学校内でできるボランティア活動について考えることとした。事前に、校内を見歩いたり、他学年の先生にインタビューしたりして、校内でできるボランティアには何があるのか考えた。ふだんは清掃していないところを清掃したり、教室のカーテンを洗ったり、トイレの暖簾を作ったりするなどの意見があがった。最後に、実際にボランティア活動を実施した。事前に各学級で決めた内容で熱心に活動を行った。さらに、特別教室の床掃除とワックスがけも行った。活動後に、後輩からの感謝の手紙を紹介することで、3年生の生徒は、ボランティア活動から充実感を得て、学校に対する感謝の念を抱くことができた。
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【田原市立野田小学校】きちんとした生活することの大切さを考える

 教材「見つからないリコーダー」を使って節度、節制をねらいに授業を行った。主人公のあきらは、夜更かしをして、寝坊した。登校中に忘れ物に気付いて戻り、慌てて自転車とぶつかりそうになった。散らかった部屋で忘れ物のリコーダーも見つけられないという内容である。
 導入では、きちんとした生活をしないで困っていることを考えさせることで、資料への興味関心を高めるとともに、自己の振り返るポイントを焦点化した。
 展開では、「1 あきらに対して思っている母の気持ち」「 2 あきらに対してのアドバイス」「 3 自分の生活で困っていることを解決するにはどうすればよいだろうか」という三点を話し合った。
 成果と課題は、次のとおりである。
・ふだんの生活がだらしないあきらを世話しながら、母親の怒ったり、困ったりしている気持ちを考えることで、だらだらした行動が家族や周りの人に迷惑をかけていることに気付くことができた。
・あきらに対するアドバイスを考える場面では、小グループで話し合わせることで活発な意見交流をすることができた。
・振り返りでは、あきらに対してのアドバイスを参考にして自分の困っていることに対しての解決策を考えることができていた。
・子供たちの様子や振り返りからは、ねらいとする価値を考えることができていたが、自己の課題を切実にとらえ実践していこうという気持ちまでは高めることができていないと感じた。
 課題を中心に、今後の授業展開や資料選び等の参考にしていきたいと思う。

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【岡崎市立六ツ美中部小学校】本当に大切なものって何だろう?

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 「大切なものは何ですか」の教材を用いて、命を大切にすることについて話し合った。この教材は、暗い土のトンネルから出たセミが、脱皮をしながら、他の虫たちに「いちばん大切なものは何ですか」と尋ねる場面から始まる。虫たちが「勉強」や「お金」など各々大切にしているものをセミに伝える中で、アゲハチョウは「もっと大切なものがあるよ」と友達だったモンシロチョウがクモの巣にふれ、森の池に落ちて動かなくなった話をする。それから、辺りが暗くなっても、セミは考え込んでいるという描写で話が終わります。
 子供たちは、自分の好きなものを伝え合う中で、物語と比較しながら、アゲハチョウの伝えたいことについて議論していきます。今までの学習で「命」は大切なものだと理解している子供たちは、「初めに考えていた大切なものは、一番大切ではないのか」という思いをもちます。話合う中で、「自分がやりたいことや楽しいと思うこと、また、生きるために必要なものを大切にすることは、命を大切にすることに等価値である」という結論に至り、アゲハチョウも他の虫たちも自分を大切にしており、命を大切にしていると話した児童もいました。また、友達の意見に対して否定的意見は出ず、友達の考えも自分の考えも「命」を大切にしていることから、互いの意見を認め合う姿もありました。
 この授業の中で、子供たちは互いを認め合いながら、自他ともに「命の尊さ」について深めることができました。多様な価値を認める時代だからこそ、互いの共通点や納得できる点を見つけることで価値を共有し、共に生きようとする心を育んでほしいと思います。

【豊橋市立羽根井小学校】「ネットモラル」について、あなたはどう考えますか?

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 今日、携帯電話の普及は、子供たちの生活に大きな影響を与えている。多くの子が便利な道具として使用しているが、高学年になると友達との間で生じるトラブルの原因ともなってきている。
 そこで、「スマホ・ケータイ安全教室」を行い、具体的な事例をもとに危険性やルールについて学んだ。しかし、実際に問題が発生するまでは、他人事として深く考えないところがあるので、さらに自分自身のこととして考えるための授業を設定した。
 多くのトラブルの中から、「1.写真や動画を勝手に投稿してしまった事例」「2.スマートフォンやタブレットなどに長時間費やした事例」「3.SNSなどで、文字だけによる受け取り方の違いからいじめに発展した事例」について、映像を用いて子供たちに紹介した。そして、「あなたはどのように考えますか?」というテーマで道徳科の授業を行った。
 子供たちは、「写真をアップロードするだけで、裁判沙汰になることがあるなんて怖い」「写真を撮っただけで、傷つけようとは思ってないのに」「依存症になってしまうと、人生が狂ってしまうこともあるんだ」「楽しいとやめられない気持ちもわかるけれど、どこかで見切りをつけないといけない」「文字だけになると、思ってもみない意味に受け取られることがあるのか」「大事なことは、直接会って言った方がよい」といった意見が出た。
 それぞれの意見を聞く中で、上手に使うためには、きちんとよい点と悪い点を理解すること、家庭でルールなどをしっかりと話し合うことが大切だということを学習できた。
 この授業を通して、スマートフォンやタブレット等の問題点を認識し、賢い使い方を考えるとともに、自らの生活を見直すよい機会となった。

【西尾市教育委員会】子供たちの豊かな心の育成に向けて

 西尾市では、「豊かなかかわりの中で自己を見つめ、よりよく生きる子供を育てる道徳教育 −定番教材における多様な指導方法の研究3−」を研究テーマとして活動しました。
 8月に行われた夏季研修会では、学年ブロック(小学低・小学中・小学高・中学)に分かれて、定番教材をもとに、「考え、議論する道徳」の実現に向けた指導方法の工夫について話し合いました。西尾市教科指導員や外部講師による助言、指導を受け、道徳科における多様な指導方法や研修の在り方、授業における子供の捉え方について大きな学びを得ることができました。
 10月に行われた一斉授業研究会では、小学校の定番教材「くりのみ」を取り上げた提案授業をもとに、道徳的価値を高められる授業のあり方について協議しました。
 さらに、先生方の「評価の記述の仕方について学びたい」という声を受け、西尾市教科指導員が市内の学校を訪問し、研修や指導を行いました。
 今後も、西尾市では、子供たちの豊かな心の育成に向けて、よりよい道徳科の授業実践に向けて学ぶ機会を設けていきたいと考えています。

令和元年度研究推進校 蒲郡市立西浦中学校

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<取組と成果のポイント>

 生徒たちに、中学校を卒業してから、出会った人と協働して生活するための「たくましさ」の土台をつくるために、道徳科の授業を要として、様々な活動を行ってきた。授業の中で、仲間とかかわるだけでなく、活動の中で、地域の方々や社会で活躍する人々とかかわることでき、「たくましさ」の土台の築きの一歩を踏み出すことができた。

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令和元年度研究推進校 知多市立旭南中学校

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<取組と成果のポイント>

(1)「考え、議論する道徳」の授業づくり
 道徳科の授業の中で、段階的な思考を毎回促し、対話を通して互いの意見を交流させながら、考えを問い直すことにより、そのことのよさに生徒は気付き、周りの目を気にせずに自己の感じたことや考えをありのままに表現できるようになった。自分の意見と他者の意見を比較・取捨選択・統合して新たな考えを構築することができるようになった。

(2)ユニット(小単元)開発
 道徳科の授業と関連する学習や活動を関連づけまとまりとして捉えた学びを計画することで、学んだことを一般化したり、焦点化したり、汎用的に捉えたりしながら、自分がどんなことを考えているかを深く知ることができるようになっていった。相手の立場に立って考えるようにもなり、様々な場面や活動において相手意識をもった行動を意識できるようになった。

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【豊橋市立本郷中学校】地域ふれあい体験学習講座〜地域の人との絆を深めよう〜

 本校では、9月に「本郷祭」という行事が二日間にわたってあり、一日目に体育の部、二日目に文化の部が行われます。文化の部では、午前、「地域ふれあい体験学習講座」に全校生徒が参加します。「地域ふれあい体験学習講座」は、地域で活躍されている方を講師として学校に招き、ものづくりを教わったり、一緒に活動したりすることで、地域の方との絆を深めるとともに、豊かな心を育てていくことを目的としています。講座には、「生け花」「七宝焼」「ちくわ焼き」「ハーバリウム」「ディスクゴルフ」など、今年度は、全部で25種類の講座があり、生徒から希望調査をとって受講する講座を決めます。幅広い講座の中から学びたい講座を自ら選択することで、生徒たちは、積極的な活動ができ、自主性を養うきっかけになっています。また、日頃の授業とは違った内容の講座を、学年をこえた仲間と体験することで、他学年との交流を深めるきっかけにもなっています。  
 活動を進めるにあたって、3年生がリーダーを務め、講師の先生と連絡をとり合ったり、当日に司会を務めたりするなど、生徒が主体となって活動をしています。特に、3年生が積極的に動き、後輩に優しく声をかける姿は、とても頼もしく感じました。出来上がった作品は、すぐに展示をし、午後の時間を使って全校の生徒が作品を見て回ります。生徒たちは、自分が受けていない講座の作品に興味をもって見たり、互いの作品を比べながらうれしそうに話したりしています。
 そして、後日、各講座の講師の方へお礼の手紙を書きます。中には、その手紙に、お返事をくださる講師の方もいて、地域の方との交流の深まりを感じます。「地域ふれあい体験学習講座」では、地域の方とふれ合うことや、体験することで、新たな発見をしたり、自分とは違う考え方を知ることができたりするなど、生徒たちは、毎年、楽しそうに活動しています。

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