【一宮市立神山小学校】情報化社会に生きる子供たちに必要なこと

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 情報化社会は日々進化しており、その流れは後戻りできない状況となっています。児童は将来にわたり、社会人となっても情報社会の中で生きていかなければなりません。既にコンピュータや携帯電話を利用している児童への情報モラル教育はもちろん、これから新たに触れていく初期段階の児童生徒に対しても、情報社会の光の部分とともに、その影の部分に関する具体的な事例、それに伴うルール決めや遵守すべき項目を明確に理解させる必要があります。
 本校の児童アンケートの結果では、全校で30%近くの児童が自分専用のスマートフォンを持っており、自由に使える環境にあります。また、その割合は、高学年になるにつれ増えていっています。そこで、本校では、毎年、学校公開日に合わせ、「スマホ安全教室」を行っています。スマートフォンの安全な使い方や危険性について、子供たちに知らせるとともに、保護者にも参観してもらって理解を深めています。
 また、3学期には、情報機器に頼らず、家族で過ごす時間を大切にする「あったか家族週間」を設定して取り組んでいます。取組後には、「テレビを消して本を読んだり、お母さんに本を読んでもらったりしてお手伝いもしました。家族とたくさん話せてよかったです」(児童)、「家族の対話は、子供の気持ちを知る大切な手段であるので、子供との時間を大切にしていきたいです。ゲームやインターネットの裏に潜むトラブル等、具体的に子供に知らせる場を学校でつくり、危険なことや犯罪への危機意識をつけさせることが必要だと思います」(保護者)など、前向きな感想がたくさん寄せられました。
 今後も、情報化社会に生きる子供たちを、学校と家庭の両面で支えていけるように取り組んでいきます。

【安城市立作野小学校】こども園の子を学校に招待しよう

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 本校では、隣接するこども園と交流を行っています。来年度、入学する年長児と、来年度、最高学年となる5年生がペアになって交流をしています。5年生が、園児を学校に招待して、スタンプラリーをしながら小学校の中の探検をしました。
 5年生の児童は、「園児に、小学校が楽しい所だと知ってもらいたい、楽しく探検をしてもらいたい」という願いをもって、優しく声をかけて案内しました。
 大きな体の5年生が、小さな園児と目線を合わせ、「ここは理科室だよ。この教室は何をするところだと思う」「どのスタンプを押したい」と笑顔で話しかけている姿を見て心も温かくなりました。
 別れるときには、園児に「ありがとう。今日は楽しかったよ。また遊ぼうね」と言われて、笑顔で手を振る5年生の姿がありました。5年生の児童は、「笑顔で話してくれてうれしかった」「『楽しかったよ』と言ってくれてよかった。次もがんばりたい」と、充実感いっぱいの穏やかな笑顔に包まれたひと時でした。
 次回は、どのような交流会にするのか、児童のアイデアが楽しみです。

【豊田市立市木小学校】諦めない心を育てる

 本校の5年生で、資料「ヘレンと共に ―アニー・サリバン―」を用いて授業実践を行った。
 児童の実態として、苦手意識のあるものや失敗した経験があることに対し、できるようになるまで何度も挑戦することができない児童が多く見られる。そこで、本時では、資料について考えることを通して、目標や信念をもち、困難を乗り越えようとする心情を育てることをねらいとした。
 「考え、議論する道徳」の実現を目指して、板書の構成の工夫と話合い活動の際の進行例や、質問の仕方を明確にすることを手立てとして授業を展開した。
 児童のノートには、「今までは、すぐに諦めてしまっていたけれど、これからはもう少し頑張るようにしたい」「自分のためだけではなく、周りの人のために諦めないことも大切」など、前向きな意見が多く書かれていた。

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【知多市立旭南中学校】自分を語り、仲間を受け止め、考えを深め合う道徳授業実践

 本年度、本校は、「道徳教育の抜本的改善・充実にかかる支援事業」における研究推進校の指定を受け、研究と実践を推進しています。具体的には、「段階的に思考するスタイルを確立すること」「対立する場面をジレンマ的に扱い、自我関与が促されることをねらいとした中心発問を作成すること」「話合い(対話)を効果的に取り入れること」の三つに重点をおいて、日々の授業づくりを進めています。
 1年生の授業では、「いつわりのバイオリン」の教材を扱い、自己の心の弱さに向き合いながら、よりよく生きることの大切さを考えました。有能な弟子が作ったバイオリンを自分の作ったものだと偽り、渡してしまった主人公が、自らの行為を悔い、良心の呵責に苦しむ場面に注目させ、「あなたが主人公だったら、どうしますか」と問いました。生徒は、自分のしたことを正直に「打ち明ける」「打ち明けない」の度合いを「気持ちメーター(8等分した円)」で示した後、その理由を表明しました。自分と違う立場の意見を聞いたり、「主人公はどんな思いで涙を流したのだろうか」をグループで話し合ったりする中で、弱さや失敗に対する気持ちを様々な面から捉え、自分の考えを深めました。最後に「あなたが主人公なら、この後どうしますか」と問うと、「相手に感謝を伝える」「熱心に仕事に励む」など、今の自分より一歩前に進む思いが見られ、自己の考えの変容に気付く生徒も多くいました。
 本年度のの実践により、教員はねらいにせまる授業づくりや、生徒の意見の拾い方など、多くの面で力量を向上させています。生徒は、課題を自分事としてとらえ、本音で話し合える雰囲気が学級にできつつあります。今後は、教材を通して考えさせたい価値そのものを問う「テーマ発問」にチャレンジしていきたいと考えています。

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【小牧市立大城小学校】「ここを走れば」の授業実践

 教材「ここを走れば」を使って道徳科の授業を行いました。危篤の祖父のもとへ行くのに、高速道路が渋滞していた。何台か車が路側帯を走っても、父は路側帯を走らなかった。結局、祖父の死に目には会えなかった。祖父に手を合わせる父の涙を見て、主人公がハッとする場面で教材は終わる。
 「こう答えれば正解なのだろう」という上辺の考えではなく、心が揺さぶられたことによる本音を引き出し、議論させることがねらいである。初めは、「自分だったら走る」が6人、「走らない」が17人だった。走る派の考えは、「祖父に生きて会いたい」「走ってもおそらく問題ない」「何台か走っていったから大丈夫」というものが多かった。走らない派の考えは、「走りたいけれど、法律に違反している」「走ることは祖父の意に反する」「走っても祖父の命は救われない」というものだった。走らない派にも、走りたい気持ちが垣間見え、そこから切り込んでいくことにした。
 「走れば、少しでも生きた祖父に会えるかもしれない」という児童の考えから、話合いを始め、走る派の考えに十分耳を傾けさせた。中でも「実際この状況になったら、よくわからないけど多分走る」という考えに反響があり、走らない派の「頭では走らないと決めているけれど、実際なってみたら分からない」「すごく共感はできる。でもやはり走らない」という変化を感じとることができた。揺さぶられたことで本音で話し合うことができ、実りある時間になった。

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【西尾市立寺津中学校】全校道徳「命の授業」

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 11月27日、講師に、稲垣たまえさんを招いて、「全校道徳の授業」を行いました。
 第1部では、慕っていた部活動の先輩を病気で亡くした中学生の作文を読み、その感想を発表しました。「先輩を失ったことは悲しいけれど、それを乗り越えて、先輩の分まで一生懸命生きようとしているところに共感できる」「いつも一緒に部活動をしていた仲間が、突然いなくなることは悲しい。だから今、友達を大切にしたい」などの意見が出ました。
 第2部では、その亡くなった先輩の母親である稲垣さんの話を聞きました。稲垣さんは、2年前まで本校に勤務しており、3年生はいつも明るく元気な先生という印象をもっていました。稲垣さんは、子供が病気を発症してから亡くなるまでの母親としての気持ち、そして、家族のつらさや思いを話されました。真剣な表情で全校生徒は、話に聞き入っていました。
 話の最後に、稲垣さんから、「私は、病名を子供に話さなかった。もし、皆さんだったら教えてほしいですか」という問いかけがありました。たくさんの生徒が挙手をし、自分の思いを語りました。命について真剣に考え、学年を超えて語り合う有意義な時間をもつことができました。
 以下は、生徒の感想です。
・僕の命は、ぼくのものだけではないことが分かりました。家族や友達のためにも、命を大切にして一生懸命生きたいです。
・生きていきたくても亡くなってしまう命がある。だから、まだ生きることができる命を失わないように、いじめや差別などをしないようにしたい。
・もし病気になったとしても、それ以外のつらいことがあっても、「自分が超える大きな壁」と前向きに戦って生きていきたいと思いました。

【刈谷市立小垣江東小学校】ふれあいの花

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 本校は、今年度「岡崎人権啓発活動地域ネットワーク協議会」から指定を受けて、「ふれあいの花運動」の活動に取り組んでいます。
 9月26日に、刈谷特別支援学校の児童とともに花の苗を植え、特別支援学校の子たちと6年生とで、色鮮やかな花の一つである「ネメシアエンジェルアート」を育ててきました。長放課になると、6年生が中庭である「ふれあい広場」にやってきて、特別支援学校の子たちと一緒に水やりをしています。水やりの合間には、話をしたり、スキンシップをしたりなど、ふれあいの場面も多く見られました。この花は、卒業式に会場を彩ることになります。
 この「ふれあいの花」活動の区切りとして、12月17日に、「ふれあいの花の終了式」を行いました。この式の中で、ネットワーク協議会の刈谷支局長さんに、両校の子供たちが一緒に描いたイラストや、感想をまとめたメッセージボードを渡しました。式の最後には、両校の子供たちが、一緒に「パプリカ」を笑顔で歌って踊りました。記念写真撮影の後、両校の子供たちが、手紙の交換をし、笑顔で手紙を読み、会話をしていました。会場には温かな空気が流れ、参観者が感動して、涙が出そうになるようなすてきな交流の様子が見られました。
 メッセージボードには、「以前は、特別支援学校の子は、自分と遠い世界にいるんだと思っていました。今まで、特別支援学校の子とどのように関わってよいか分からなくて、あまり関わっていなかったけれど、一緒に花を育てて、支援学校の子もがんばっているところを見て、もっと支援学校の子のことを知りたいと思うようになりました」と書かれていました。 

【豊山町立豊山小学校】いじめをなくそう〜人権標語の取組〜

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 本校では、12月4日の児童朝礼で、「人権を理解する標語」の発表を行いました。人権週間の取組の一つとして、「いじめをなくすには」「みんなが幸せに暮らすためには」という思いをもって、全校で標語づくりに取り組みました。
 児童朝礼では、「ありがとう 私の心に 花が咲く」「ともだちに ことばのパンチ やめようね」などの代表作品を発表し、本校の子供たちが、仲よく学校生活を送ることについて考えました。発表後の作品は、昇降口に掲示し、見る人たちの心を励まし続けています。

【設楽町立清嶺小学校】スマホ・ケータイ安全教室

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 3年生から6年生までを対象に、「スマホ・ケータイ安全教室」を行いました。講師からは、「情報公開で気を付けること」「文字だけのやりとりでは本当の気持ちが伝わりにくいこと」「家庭内でルールを作ったり、フィルタリングサービスを利用したりすること」の大切さなどの話があり、子供たちは、真剣に聞いていました。
 ゲームや無料通信アプリなどを遅くまで使用することにより、次の日の学校生活に影響が出てしまうドラマを視聴した後で、「使う時間を1時間にする」「リビングで使う」「暗いところでは使わない」など、自分たちにできそうなルールを近くの子と相談しながら考えました。
 「スマホ・ケータイ安全教室」を終えて、子供たちは、「SNSなどに住所や名前などを載せなくても、写真一枚から個人情報が分かってしまうと知ったので、これから先、SNSを使う時は気をつけたい」という感想をもちました。
 今後も、子供たちが、情報機器の正しい利用方法や危険性について理解し、安全に情報機器を使用できるように、情報モラル教育を進めていきたいと考えています。

【春日井市立味美中学校】元気な心の作り方〜自分の気持ちをうまくコントロールしよう〜

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 11月14日に、全校生徒を対象に、学校保健委員会「元気な心の作り方〜自分の気持ちをうまくコントロールしよう〜」を開催しました。保健委員、養護教諭、そして講師の臨床心理士が、それぞれの役割分担に従って会を進め、有意義な時間を作り出してくれました。
 今回の学校保健委員会では、最初に、保健委員から、夏休み明けに行ったコミュニケーションについてのアンケートの集計結果の報告がありました。報告の後は、「元気な心の作り方〜自分の気持ちをうまくコントロールしよう〜」と題して、臨床心理士の講演がありました。心の回復力・しなやかさを意味する「レジリエンス」を鍛えるための話でした。「批判犬」「正義犬」「負け犬」「あきらめ犬」「心配犬」「あやまり犬」「無関心犬」の七種類の犬の存在を、自分の中に意識することがあるかどうかや、意識する頻度によって、自分の中に何匹犬を飼っているかなどを確認しました。犬は、多いといけないという訳ではなく、上手に飼いならすことが大切だということで、そのポイントを教えていただきました。
1.まずは、よい悪いを決めず、犬をじっと見ること。
2.体を動かすこと。
3.嫌なことをしたり、嫌な言葉を使ったりしないこと。
4.毎日、ありがとうと思った三つのよいことを見つけること。
5.サポーターをもつこと。
 今回の話を心において、毎日を元気な心で過ごしていってくれればと思います。
 学校保健委員会後の生徒から「相手の気持ちなどを理解してあげることも大切であるが、まずは、自分のことをしっかりと理解する必要があると改めて感じた」などの声があがりました。

【豊川市立御津北部小学校】地域の方と一緒に米作り

 本校では、毎年5年生が、総合の時間に、学校近くの田んぼを借りて、米作りを行っています。
 今年は、5月8日に、地域に住んでみえる田んぼの先生を招いて、1年間の流れや米の種類についての話を聞いた後、種まきをしました。「おいしい米がとれるといいね」「早く芽が出ないかな」と楽しみな様子で作業をしました。
 1週間後には、芽が出た様子を観察しました。芽が出たことに感動し、「すごいね」「たくさん出ているよ」と米の成長がより楽しみになりました。
 苗が大きくなったところで、田植を行いました。田んぼの先生から田植の仕方を教わりました。学校支援ボランティアの方や保護者の方々にも応援していただき、約2時間かけて、田植が終わりました。
 子供たちは、夏の間、畦の草取りなどをしました。そして、稲が黄色くなってきた頃に、稲刈りと脱穀を行いました。夜中の雨で田んぼがぬかるんでいないか心配しましたが、地面もしっかりと乾き、晴天の下で作業することができました。今年は、はざかけをせず、一気に脱穀まで行いました。
 収穫した米は、精米して、5年生で袋詰めをし、5年生で分けるだけでなく、田んぼの先生や地主さん、毎年11月末に行われるPTAバザーに出品し、地域やPTAの方々にも披露しました。
 また、収穫後のわらも無駄にはしません。地域の方々に教わり、しめ縄を作ったり、リースを作ったりしています。
 本校の校歌には、「田園広き広石に」の歌詞があり、校区には「神子田」「五反田」「後田」など、田んぼにゆかりのある地名が多くあります。米の学習を通して、地域や日本の伝統について、広く関心を深めてほしいと願っています。子供たちは、貴重な体験をさせていただいたことへの感謝の気持ちを多くの方々に伝えていきたいと考えています。

【豊橋市立多米小学校】 人権に関する取組

 本校では、人権週間中の全校朝会の際、校長が、全校に対して人権に関わる絵本の読み聞かせを行っている。本年度は、絵本「こころのはなのさくところ」の読み聞かせがあった。人との関わりの中で悩みながらも、自分の居場所を見つけていこうとする主人公の姿から、「一人一人は違うところがあり、それを理解しながらつながり合うことが大切なこと」「自分らしさを大事にすること」を考えるきっかけにできた。
 また、校長室の前には、メッセージカードが用意してあり、校長が、全校朝会で話した内容について、子供たちが、自分の思いやがんばったことを伝えることができる。毎回、多くの子が積極的に取り組み、自分が書いたカードが、校長室前の掲示板に貼られることを楽しみにしている。
 さらに、人権週間の期間中、全学級で人権に関する道徳科の授業を行うことで、「みんなで自分を大切にすること」「友達を大切にすること」を考える時間を共有できている。

【岩倉市教育委員会】岩倉市人権の歌の制作

 岩倉市子ども人権会議では、各学校の取組の情報交換後、岩倉市人権の歌の歌詞をグループごとで、話合いすることによって、改めて人権について考える機会となった。
 その後、全小中学校の児童会・生徒会の代表者と職員で、人権の歌の歌詞作りを行った。子供たちから、人権に関する温かいフレーズがたくさん出て、素敵な歌詞が生まれた。
 前年度、講師としてお世話になったシンガーソングライターの方に作曲していただき、岩倉市人権の歌「また明日ね」が完成した。
 各学校における行事などで幅広く歌われ、岩倉市の人権における一つのシンボルとなった。
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【東郷町立音貝小学校】人権教室の開催

 本校では、東郷町人権擁護委員を招いて、4年生の児童を対象に、「人権教室」を開催しました。
 最初に、人権擁護委員による「ええところ」という絵本の朗読を聞きました。その後、児童は、家族・友達・先生の「ええところ」探しを行いました。「お母さんは、料理が上手」「お父さんは、分からないことを優しく教えてくれる」「○○さんは、走るのが速い」など「ええところ」をたくさん見つけました。
 次に、行った活動は、「人権かるたのビンゴゲーム」です。人権擁護委員が、「かるた」を読み、その頭文字の平仮名が自分の持っているビンゴ用紙にあれば、印を付け、1列そろえば、ビンゴとなります。人権擁護委員が、読まれる「かるた」の一例は、次の通りです。
「し 知らん顔 それっていじめと 同じじゃない」
「て 手をつなごう だってみんなは 友達だ」
 最後に、感想を発表する活動を行い、「やっぱり友達って、いいなと思いました」「自分のええところを言ってもらえて、うれしかったです」「これからも、みんなと仲よくしていきたいです」などの感想が挙げられました。
 今回の授業を通して、自分も周りの人も大切にしなければならないという意識を、児童は高めることができました。

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【美浜町立河和小学校】4年生「『もっこ』をせおって」の授業実践

 本校では、「自分の考えを広め、深めることのできる児童の育成」をテーマに、道徳科の授業を要として現職教育を行っています。
 4年生での授業実践を紹介します。教材「『もっこ』をせおって」の授業では、中心発問を、「重い荷物を背負いながら坂を上っているとき、二人は何を考えていたのだろう」の一つにしました。まずは、自分で考える時間を確保しました。考える際には、自分の考えを付箋に書かせ、一つだけでなく、考えつくだけ付箋に書かせました。その後、付箋を画用紙に整理しながら、自分の意見を伝えると、「私も似てる」と、友達の意見と比べながら、自分の意見を言う児童の姿が見られました。
 グループの話合いの後は、全体の話合いを行いました。「なぜ、二人は、つらい思いをしているのに働くのだろう」と補助発問をすると、「ありがとうと言われるとうれしいから」という発言が出ました。そこで、「ありがとうと言われないとやる意味はないだろうか」と聞くと、「ありがとうと言われるからやるわけではないけれど、ありがとうと言われるとパワーになる」と考えが深まった。また、「自分が、二人の立場だったらどうする」という補助発問に対しては、「自分も、被災していて、つらいからできないと思う。だからこの二人は本当にすごい」など、主発問を一つにし、子供の発言に応じて補助発問をしたことで、「進んでみんなのために働く」ことについて、児童の本音を聞き出すことができました。
 児童の考えを広げ、深めるためには、発問の大切さを改めて感じました。

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【設楽町立名倉小学校】相手をいたわる気持ちで

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 本校では、福祉体験活動として、地域にある福祉施設への訪問を行っています。2年生は、「障がいのある人や高齢者と出会い、相手をいたわる気持ちをもって、相手の立場になって話をしたり、話を聞いたりする」というねらいで交流会を行いました。「こんにちは」と元気のよいあいさつをしながら中へ入っていくと、利用者の方々が、笑顔で迎えてくださいました。会が始まると、子供たちは練習よりも「大きな声で」「ゆっくり」「はっきり」と話しました。利用者の方々に伝わっているかを確かめながら話しているようでした。また、七夕の短冊づくりや折り紙あそびでは、実際に作る様子を見せながら折り方を教えたり、一緒に手を動かしたりするなど、終始相手の気持ちを考えて行動していました。
 帰る時間になると、利用者の方々が、何度も「ありがとう」と言って握手をしてくださいました。心の中が優しい気持ちでいっぱいになった時間でした。
 子供たちは、「折り紙の折り方を利用者さんに教えて、一緒に作れたので楽しかった」「利用者さんが拍手をしたり、笑ったりしてくれて、喜んでもらえたようでよかった」と話していました。

【大府市立共和西小学校】修学旅行へ行く前に「自由と責任」の授業実践

 本校では、現職教育で、「対話的な学び」について研究しています。そこで、道徳科においても、様々な対話を通し、児童の考えを深めていこうと考えました。
 6年生の実践を紹介します。教材名は、「修学旅行の夜」、内容項目は「善悪の判断、自律、自由と責任」です。修学旅行という特別な日の夜ぐらい、他の人に迷惑をかけなければ自由にしたい、と考える登場人物たち。始めは、他の人のおしゃべりを不満に思っていた主人公も、話の輪に加わります。徐々に話し声が大きくなり、ついには枕投げが始まり、他の部屋の人や先生に注意されるという話です。
 児童は、「みんなが楽しむためには、どうしたらよいのか」について話し合いながら、「本当の自由とは、どのようなものか」を考えていきました。 発問に対し、ワークシートに自分の考えを書かせてから、話し合うようにしました。話合いは、ペアトークや、4人程度の小グループなど内容に応じて取り入れました。児童は、「他の人を思いやり」「迷惑をかけないように行動すること」「自分の気持ちを抑え我慢することも必要であること」「ルールを決めてきとんと守ること」など大切なことをまとめました。また、教師が「ルールをたくさん決めればよいのか?」と切り返すことにより、自律や責任についても自然な流れで考えることができました。
 他の学習でも、話合い活動を多く取り入れているため、スムーズに意見交流をすることができました。また、児童が積極的に発言し、道徳科で大切とされている「児童の言葉で授業を進める」ことができました。
 今後も、児童が考えたくなる、話したくなる授業展開を工夫していきたいと思います。
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【武豊町立富貴小学校】親子で学ぶ正しいインターネットの使い方

 9月の学校公開日に、4〜6年生とその保護者を対象に、講師を招き、ネットモラルについて学びました。
 児童がインターネットやスマートフォンを使い、トラブルや犯罪に巻きこまれる事案は、後を絶ちません。児童が安全にインターネットを利用するためには、保護者と児童の双方が、インターネットの危険性やその対策を理解し、インターネットを適切に利用するためルールづくりを行うことが大切です。
 そのため、今回は、「フィルタリング」や、スマートフォン、ゲーム機等の機能や利用を、保護者が制限したり、監視したりする「ペアコントロール」の活用を学びました。トラブルや危険からの回避方法についての基本を親子で知るとともに、家庭でのルールを見直すことをねらいとしました。
 学習後には、「親子でインターネットの危険やその回避方法を学び、家庭でのルールづくりに役立てることができました」「早速フィルタリング機能を設定しました」などの感想を聞くことができました。親子でインターネットとのつき合い方を学ぶよい機会となりました。

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【春日井市立牛山小学校】個人情報の取扱い方に気を付けよう

 現代の子供たちは、インターネットが、生活の中に当たり前にある環境に置かれています。本校の3年生でも、無料動画について話題にしたり、ゲームを友達同士オンライン上でつなげ遊んだりしている様子も見られます。そこで、今回はインターネットでの個人情報取り扱いについて、道徳科の授業を行いました。
 教材「とどいた広こく」では、3年生の児童が、インターネットを使って友達と調べ学習をした際、間違えてゲームソフトのサイトを開いてしまいます。名前や住所を入力するとゲームが当たるという情報に、つい入力してしまい、後日、自宅ポストにゲームの広告が届くという内容です。母親と知らないサイトに名前や住所を書きこまないと約束をしていたにもかかわらず、ゲーム欲しさに個人情報を書きこんでしまう行動に、本校の児童は、自分の身に置かれたような反応がありました。でも、そこで、「書き込まないという強い意志が必要だよね」と確認をしました。
 次に、「もし書き込んだらどうなるか」を考えました。「自分の家や名前が、誰かに知られてしまう」「悪い事件に巻き込まれてしまう」など、3年生なりに知っている情報が、児童から出ました。
 授業後の感想では、「知らない人に個人情報を絶対に教えない」「やってはいけないことは、迷ってもやらないようにする」などの考えが多くありました。
 今回の授業を通して、インターネットを使う際には、個人情報の取扱いに十分注意できるとよいと思います。

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【豊田市立若林西小学校】 立ち止まって 考えて

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 本校では、「スマホ教室」を行い、情報に関する知識を高め、自分で判断して行動できる力を伸ばせるようにしています。
 知識を学ぶ場では、「よく読んでから相手に送る」ことについて、事例を出して考えられるようにしました。子供たちは、同じ言葉でも読み手によってとらえ方が違うことを実感し、どのように伝わるか、相手の気持ちを考えることの大切さに気付くことができました。また、「一度インターネットに載せた情報は、二度と消えない」ことを学び、情報を載せることには責任があることを確認することができました。
 振り返りでは、「思いついたことを気にせず送っていたけど、それはトラブルのもとだと思いました。なぜなら、相手が傷ついているかもしれないから。見る人のことをよく考えて使いたいです」という意見が出ました。子供たちが、相手ことを考えて情報を選び、情報機器を使うことができるよう、考えを深めることができました。