最新更新日:2024/04/19
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令和6年度が始まりました。1年間どうぞよろしくお願いいたします。

在校生のみなさんへ「第73回卒業式 式辞」

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 式辞、今日、このよき日に卒業生のみなさん、保護者のみな様、私たち教職員で 卒業式が挙行できること、なによりも感謝しています。そして、保護者のみな様、お子様のご卒業、心よりお祝い申し上げます。
 卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。みなさんは、私が本校に赴任したときには、2年生でした。時の流れも早い中、よく努力され、ずいぶん成長されました。
 さて、本校の改築にちなんで、みなさんにアドバイスを贈ります。それは「堂塔の建立には木を買わず山を買え」という言葉です。堂塔とは、法隆寺の金堂や五重の塔など、木造の建物のことです。この言葉の意味は、大きな木造の建物をつくるときには、木を一本一本バラバラに買わずに山ごと買いなさいという意味です。大工、自らが山に入って、この木は南側の柱に、この木は北側の床にと使い道を決めて建物の組み上げを構想しなさいと教えてくれます。
 京都や奈良の修学旅行で見たような千年を超える木造の建物の組み方は、山の南側で育ったた木は陽の当たる南側に組む、北側で育った木は、日陰の北側に使う。といったように、山で生えていたときと同じ方角に使われているそうです。木には育った環境で癖があるため木が育った方角に合わせて建物の部材にすれば、建物は長くもつのだそうです。
 例えば、陽に当たって育った木は、陽当たりのよい場所が長持ちする。強い西風に吹かれて育ってきた木は西側に使い、冬の強い西風に耐えられるようにする。また、木は育った条件によって、ねじれたり、反ったりして、一つとして同じものはないそうです。
 このように、古代の建築は、柱や部材の太さや寸法がばらばらで、木の癖を見抜き、その癖のまま、癖を活かして組み立てるのです。例えば、右にねじれる木と、左にねじれる木を組み合わせると、癖のない木の組み合わせに比べ、驚くほどの強さを発揮するといいます。「堂塔の建立には木を買わず山を買え」は、法隆寺の修復を手がけた宮大工、西岡常一さんの著書にある言葉です。AIが進化し、人にしかできない仕事を探す時代、私たちの見方や考え方に影響を与える言葉だと思います。みなさんには、自分の個性や特性を大事にし、自分に合った場所を追い求めてほしいと思います。みなさんの未来には夢が溢れています。幸せも一杯あることを願って、式辞といたします。
               令和二年三月十九日         
               犬山市立楽田小学校 校長 間宮 明彦

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