3月18日(月) 本日の給食『ごぼう』について 中央アジアが原産のごぼうは、中国では古くから薬用に用いられてきました。日本には中国から伝わり、平安時代には食用にされていました。独特の風味と歯ごたえが好まれる野菜ですが、食用にしている国は日本以外にほとんどないようです。 北区にゆかりがある「滝野川ごぼう」は、江戸東京野菜のひとつです。香りが良く、柔らかくて、長さは1mにもなります。この「滝野川ごぼう」が親のごぼうは、全国の9割をしめています。滝野川は昔から水はけが良く、長いごぼうが特産でした。 ごぼうには、イヌリン、セルロース、リグニンなどといった食物繊維が豊富で、腸の働きを活性化してくれます。皮には老化予防に役立つポリフェノールも含まれています。積極的に摂ってほしい食材のひとつです。 3月15日(金) 本日の給食お祝いすまし汁 お楽しみデザート(いちごのカップケーキ) 『卒業お祝い献立』について 今日は3年生にとって中学校生活最後の給食となります。3年生の卒業をお祝いするために今日は赤飯を炊きました。 日本では古くから赤い色には邪気を祓う力があると考えられており、加えてお米が高級な食べ物だったことから、神様に赤米を炊いて供える風習がありました。そこから魔除けの意味で、お祝いの席や門出の時に赤飯が振る舞われるようになったそうです。 また、「ぶり」は稚魚から成魚に成長する過程で呼び名が変わる出世魚で、縁起が良い魚とされていますので、お祝いの席でよく食べられる魚です。みんなで3年生の門出をお祝いしましょう! 今日のお楽しみデザートは、「いちごのカップケーキ」です。デコレーション以外のケーキの部分は、全校生徒が食べられるように、たまごも乳製品も使わずに作りました。 ケーキの生地を作るところから、デコレーションまで、全て給食室で手作りしています。とても手間がかかるメニューでしたが、調理員さんたちが愛情をこめて作ってくれました。喜んでもらえたらうれしいです。 3月14日(木) 本日の給食『スペイン料理』について スペイン料理には「にんにく」と「オリーブオイル」が欠かせません。たっぷりのオリーブオイルでにんにくを炒め、香りづけした料理が多いです。 バレンシア地方発祥の「パエリア」は、材料や米をたっぷりのオリーブオイルで炒めてから、スープで炊いて作ります。地中海の海の幸や、ピレネー山脈の山の幸など、地域の特色を生かした食材が使われます。 古来から様々な民族が行きかう場所にあったスペインは、地方によって特色ある料理が発展しました。北部のバスク地方やガリシア地方では、ムール貝やエビなど魚介類を使った料理がよく食べられます。南部のアンダルシア地方やカスティーリャ地方は、肉や豆、野菜を使った煮込み料理が食べられています。 3月13日(水) 本日の給食『せとか』について せとかは、清見オレンジに2種類のオレンジをかけ合わせた品種で、それぞれの品種の長所を受け継いでいます。 品種名の「せとか」は、栽培されていた長崎県口之津町から望む地名「早崎瀬戸」と、香りが良い柑橘ということを組わせて名付けられました。果肉はとろりと溶けるような食感で、濃厚でジューシーな果肉とみずみずしいオレンジの香りが楽しめます。 今日の「せとか」は、味が濃厚で、とても甘くおいしいものが届きました。 3月12日(火) 本日の給食『白菜』について 白菜はビタミンCが多く、風邪の予防や免疫力アップに効果的です。風邪を引きやすいこの季節に、たっぷり食べたいですね。また、白菜はカリウムやカルシウムなどのミネラルも含みます。カリウムは、体内の塩分を排出する働きがあり、高血圧の予防に役立つ栄養素です。 白菜などの冬野菜は、寒くなると甘みが増し、おいしくなります。それは、寒さで細胞が凍ってしまうことを防ぐため、糖分を蓄えるからです。白菜は芯の部分が甘くておいしいです。 今日は「ゆずあえ」にして、鶏のからあげに添えました。 3月11日(月) 本日の給食『キーマカレー』について キーマカレーは、インド発祥のカレーです。「キーマ」とは、ヒンディー語で「細かいもの」という意味です。名前のとおり、挽き肉や細かく刻んだ野菜などが具材として使われます。挽き肉を使う以外は、調理法や他の具材などに細かな決まりはありません。日本のキーマカレーでは牛肉や豚肉が使われることが多いですが、インドでは、牛肉や豚肉ではなく、鶏肉や羊肉、ヤギ肉が使われています。給食では、豚肉と鶏肉を使って作りました。 インドでは「食べること」が生活の中で重要とされており、アーユルヴェーダと呼ばれる医食同源の考えが根付いています。食べ物から病気にならない体を作り、免疫力を上げる生活の知恵です。 3月8日(金) 本日の給食果物(いちご) 『いちご』について いちごはクリスマス頃から店頭に並び始めますが、本来の旬は3月から4月にかけての春頃です。ハウス栽培の技術や品種改良がなされ、早い時期から収穫できるようになってきました。栄養価の面では、ビタミンCが果物の中でトップクラスです。中サイズのものなら10粒くらいで1日に必要な量をクリアできるほどです。免疫力を高めるビタミンCの作用で、風邪や肌のトラブル防止に効果があります。また、葉酸や食物繊維も豊富に含まれています。 3月7日(木) 本日の給食『杏仁豆腐』について 杏仁とは、あんずの種の中にある実からとれるもので、古代中国ではのどの風邪や、喘息に効果がある薬として用いられていました。杏仁は苦味があるため服用しやすいよう牛乳に混ぜて寒天にし、甘いシロップと一緒に食べるようになったそうです。 ちなみに、杏仁豆腐は「ひし形」に切られることが多いです。ひし形は、中華料理の切り方で、縁起が良い形とされています。また、表面積が大きくなり、シロップによく絡むようになることが理由だと言われています。 現在、杏仁はとても貴重で高価なため、杏仁に似た香りがするアーモンドエッセンスやバニラエッセンスで代用することが多くなりました。給食でも、バニラエッセンスを使って香りづけをしています。 3月6日(水) 本日の給食『のっぺい汁』について のっぺい汁は、日本全国にある郷土料理のひとつです。お寺で野菜の切れ端を煮込んでとろみのある汁にしたのが、始まりと言われています。かたくり粉でつけたとろみが、お餅が溶けた様子に似ていることから濃厚の「濃」に「餅」と書いて「濃餅(のっぺい)」と名付けられたそうです。地方によっては「のっぺ汁」や「のっぺい煮」など、少し呼び名は変わります。 とろみがついているので冷めにくく、口当たりもなめらかです。今日のように寒い日にはぴったりですね。 3月5日(火) 本日の給食『揚げパン』について 今日は1年1組のリクエストにあった「揚げパン」の献立にしました。 給食メニューで人気のある「揚げパン」ですが、この「揚げパン」は昭和27年ごろの学校給食で考案されました。大田区立嶺町小学校の調理員さんの工夫により誕生したと言われています。その当時、食べ物はまだ貴重で、学校を休んだ子には友達が給食のパンを届けていました。コッペパンは時間がたつと乾燥して固くなってしまうので、少しでもおいしく食べられるよう、油で揚げることを考えついたのです。まわりに砂糖をまぶすのもパン表面の乾燥を防ぐための工夫なのだそうです。 揚げパンが生まれた昭和27年は、終戦から7年後。少しづつ復興に向かっていた時代です。戦後に生きる子供たちにとっては、おいしい食べ物は少なく、給食のパンは生きていくための貴重な栄養源でした。甘い揚げパンの登場は衝撃ですぐに学校中の評判になり、学校給食から次第に全国に広まりました。 今日は砂糖ではなく、きなこをまぶした「きなこ揚げパン」にしました。 3月4日(月) 本日の給食豆乳花(トールーファ) 『シンガポール料理』について シンガポールでは細長いインディカ米が主流です。日本のように白米をおかずと一緒に食べることも多いですが、鶏ガラスープやココナッツミルクで炊いた料理もシンガポールでは一般的です。 「海南鶏飯」は、シンガポール流のチキンライスで、ご飯に鶏肉のうま味が染み込んだシンガポールの国民食です。 米以外にも、麺料理も人気があります。今日は、米で作った細い麺のビーフンを野菜と一緒に炒めました。給食で、シンガポールの食文化を体験しましょう。 多民族が暮らすシンガポールでは、中国料理・インド料理・マレー料理など複数の料理が混ざり合った食文化です。シンガポールでは共働きの家庭も多く、朝昼晩の3食とも外で食事をとったり、買ってきたものを家で食べたりするのが一般的なのだそうです。 3月1日(金) 本日の給食ひな祭り三色ゼリー 『ひな祭りの行事食』について 3月3日は「ひな祭り」です。女の子の成長を祝う年中行事で桃の節句とも言われます。もともとは、貴族の子供の間で行われていた雛遊びと中国から伝わった上巳のおはらい(自分の身代わりとして、けがれを移した紙の人形を川に流す風習)が結びついたと言われています。 ひな祭りに食べる「菱餅」は上から桃・白・緑の色で重ねてあります。これは春の風景である、桃の花・純白の雪・新芽の緑を表していて、雪の下に新芽が芽吹き、桃の花が咲いている様子を表現しています。今日は三色に重ねたゼリーで春の風景を作りました。 ひな祭りには、ちらし寿司を食べる習慣もあります。お寿司は「寿」を「司る」とということで、お祝いの席で食べる縁起のよい食べ物という意味があります。 今日は、にんじんをお花の形にくり抜き、見た目も華やかなちらし寿司にしました。 2月29日(木) 本日の給食『清見オレンジ』について 清見オレンジは、ボリュームのあるアメリカ生まれのオレンジと、日本生まれの温州みかんをかけ合わせて作った国産初の「タンゴール」という品種です。みかんを意味する「Tangerine(タンジェリン)」と「Orange(オレンジ)」のかけ合わせを意味する言葉が「Tangora」(タンゴール)です。誕生した静岡県静岡市の海岸「清見湾」にちなみ「清見」と登録されました。2月〜4月の下旬に出回る果物です。さわやかな柑橘の香りを味わいましょう。 2月28日(水) 本日の給食『新一万円札カウントダウンプロジェクト 渋沢栄一メニュー』について 現在北区では、渋沢栄一が起用された新一万円札が発行される2024年7月まで「新一万円札発行カウントダウンプロジェクト」を実施しています。それに伴い、渋沢栄一が好んで食べた食材や渋沢栄一にちなんだものを献立に取り入れました。 出身が埼玉県の深谷市であることから、深谷市の郷土料理である「煮ぼうとう」、また、晩年北区の飛鳥山に住んでいたので、王子の狐の行列にちなんだ「こぎつねあえ」、好物であったオートミールとさつまいもを使った「おさつケーキ」にしました。 2月27日(火) 本日の給食『メキシコ料理』について メキシコ料理に欠かせない食材は「チレ」と呼ばれる唐辛子です。メキシコでは、70種類以上のチレが栽培されています。 ハバネロのように激辛のチレもありますが、辛くないチレは料理にコクを出すために使います。 また、豆やとうもろこしも、よく食べられている食材です。 世界で150種類あると言われている豆類のうち、70種類はメキシコで栽培されているほど豆が食の中心にあります。スープにしたり、ペーストにしたりして食べます。主食として食べるのではなく、料理に添える副菜として豆は欠かせないそうです。 今日のメキシカンライスは、とうもろこしを加え、チレを利かせてピリ辛に仕上げました。 2月21日(水) 本日の給食『北海道の郷土料理』について 鮭のちゃんちゃん焼きは、秋から冬にかけてとれる鮭と、旬の野菜を蒸し焼きにして味噌で味付けした料理です。石狩地方の漁師町が発祥だと言われています。漁師さんが、釣った鮭をドラム缶から作った鉄板で焼いて食べたのが始まりだそうです。名前の由来は、ちゃちゃっと作れるからや、お父ちゃんが作ったから、焼く時に鉄板とヘラがチャンチャンと音を立てるからなど、諸説あります。北海道での鮭の歴史は古く、鮭の漁獲量は国内第一位です。北海道では鮭を使った郷土料理が多数あります。 2月20日(火) 本日の給食『キムタクチャーハン』について 今日はいつものキムチチャーハンとひと味違う「キムタクチャーハン」です。キムタクとは、キムチとたくあんのこと。もともとは、長野県塩尻市にある塩尻西部中学校の栄養士さんが考えた料理です。長野県は伝統的に漬物文化が発達している地域でありながら子供たちの漬物離れが進んでいました。そこで、子供たちに漬物をおいしく食べてもらえるよう考案されたのが「キムチとたくあん」の組み合わせだったそうです。現在では塩尻市を飛び出し、全国の給食に広まっています。 2月19日(月) 本日の給食『大豆』について 大豆は、畑の肉と呼ばれるぐらい、たんぱく質を多く含み、他にも脂質やビタミンB群、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウムなどを含んでいます。抗酸化作用がある大豆サポニンや、骨粗しょう症の予防効果があるイソフラボンも含み、生活習慣病予防に良いとされています。 大豆は、古来より日本の食事を支えてきていましたが、最近では消費量が少なくなり、大豆離れが進んでいます。栄養豊富で、食物繊維が多いため給食ではさまざまな献立に取り入れています。 大豆をはじめ、豆を苦手と感じる人は多いです。調理法や、味付けを工夫することや、豆腐や生揚げ、納豆などの加工食品を上手に活用し、毎日の食事で少しずつ摂っていってほしいです。 2月16日(金) 本日の給食『もやしについて』 「もやし」は植物の名前ではありません。豆や野菜の種子を水に浸して、日光を遮断して発芽させた若い芽を食べる野菜のことを「もやし」といいます。一般的に「もやし」と呼ばれている野菜は、「けつるあずき」から作る「ブラックマッペ」と、「緑豆」から作る「緑豆もやし」です。「大豆」から作るもやしは「大豆もやし」と呼ばれます。もやしは弱々しいイメージですが、実はビタミンCやB群、カリウム、カルシウム、食物繊維などを含む、栄養価の高い野菜です。 発芽野菜には、もやし以外に貝割れ大根や豆苗などが多く流通しています。最近ではブロッコリーの芽である「ブロッコリースプラウト」が、がん抑制効果があるとして注目されています。抗酸化作用が非常に高く、細胞を若返らせてくれる食材として期待されています。 2月15日(木) 本日の給食『にら』について にらが生まれたのは、モンゴルの草原地帯だと言われています。そこで鍛えられたのは、驚くべき再生能力です。切られても、切られても芽を出します。一般的に植物の生長点は茎の先端にありますが、にらの生長点は生え際(地際)にあるので、葉を何度つんでも次々に芽が出てきます。これは草食動物に食べられることに対抗して得た、生きるための手段だそうです。ただし、何度も葉を切りすぎると疲れ果てるのか花が咲かなくなってしまうそうです。 にらは、一度植えれば手間をかけずとも何度も収穫できることから、別名「懶人草(らいじんそう)」といいます。懶人とは、なまけ者という意味です。条件さえ良ければ、10回以上も収穫できるそうです。 |
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