長い夏休みが終わり、全校生徒が揃っての集会がありました。集会に先立ちまして、本日から新しく来られた先生方のご紹介がありました。集会では、校長先生の講話後、生活指導主任の水戸先生から、生徒の皆さんの夏休み中の様子や、夏休み明けの心身の健康についてお話がありました。夏休みの延長のような気持ちで、生活リズムがうまく整わなかったりしている人もいるかもしれません。今日から切り替えて、しっかりと過ごしていきましょう。
最後に、夏休み期間中にとても暑い中、工夫しながら頑張って活動していた部活動ですが、表彰を受けた部活動の表彰がありました。
新しく来られた先生、お休みになる先生のご紹介
川島先生 9月から2か月間、5組の近藤先生がお休みのため代替えとしてお世話になります。
東海林先生 英語科の授業にティームティーチングとして授業に入られお世話になります。
また、英語科の小滝先生ですが、ご病気のため今年度いっぱいお休みになります。
よろしくお願いいたします。
副校長 土屋 恵津子
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中学生は助けられる人ではなく、助ける人
みなさん、おはようございます。
こうして皆さんの顔を見渡してみると、それぞれが充実した夏休みを過ごし、新たな気持ちで9月を迎えたことが伺えます。
今年の夏は、記録的な猛暑、そして、台風による被害も多くありました。被害にあわれた方々に、心よりお悔やみ申し上げます。
一方、世界陸上での北口選手のやり投げでの金メダルなど、元気をもらえるようなニュースもありました。
さて、3年生の皆さん、夏休みはどうでしたか。今までとは違い、勉強中心の夏休みだったと思いますが、苦手なところを中心に学習に取り組めたでしようか。学習は、努力の成果がすぐに結果に結びつくほど甘いものではありません。けれども、努力した成果は、必ず力となります。自分の夢に向かって、着実な一歩を大切にしてください。
2年生の皆さん。中だるみの2年生と言われていますが、夏休みはどうだったでしょうか。2年生は、いよいよ生徒会活動や部活動等の中心となります。3年生に代わり、稲付中学校をリードしていくことになります。自覚をもって3年生からバトンを引き継いでください。
1年生の皆さん。岩井臨海学校では、とてもよく頑張りました。4月当初は中学生としてとまどいもあったと思いますが、もう立派な稲付中学校の生徒です。ただし、ここからが、本当の分かれ道です。これくらいでいいやと気を緩めるのか、さらにペースをつかんで、自分の力を発揮していくのか。皆さんの力に期待しています。
さて、9月1日は「防災の日」です。これは1923年9月1日に発生した関東大震災にちなんで、制定されたものです。今年は、震災から100年が経ちました。
関東大震災以降もいくつかの災害が起こっていますが、2011年3月11日に起こった東日本大震災は記憶に新しいところです。
この東日本大震災で、「釜石の奇跡」と呼ばれる出来事があったのを知っていますか。釜石地区では、「津波てんでんこ」という教えがあり、海岸で大きな揺れを感じたときは、肉親にも構わず、一人一人で逃げなさい、てんでんばらばらに一刻も早く高台に逃げて、自分の命は自分で守りなさい、という教えです。
釜石の小中学生は、この教えをしっかり守り、その結果、生存率99.8%という事実を作りました。詳しく調べてみると、最初に避難した場所は、状況を見て危ないと判断し、もっと高台へ逃げようと中学生が提案したそうです。そして、さらに400メートルほど離れた施設に、小学生の手を引いて避難させています。また、お年寄りにも声をかけ、手を引いて高台に移動させ、多くの人の命を救いました。釜石の中学生は「助けられる人ではなく助ける人」でした。
今年の夏、その釜石に行ってまいりました。海の近くのビジネスホテルに泊まったのですが、フロントの人は、胸の高さまで、水が来たと話していました。ホテルは高層なので、「住民の方は、避難してきたのですか」、と尋ねると、ホテルではなく、近くの高台に避難したとお話しされていました。
防災訓練等でもお話ししたことがあるのですが、中学生は、災害の時には「助ける人」となります。
釜石以外では、たくさんの方がお亡くなりになっています。ご冥福を祈るとともに、いざというときの心構えを大切にしてほしいと思っています。
最後に、夏休み明けは、身体や心の不調を感じる生徒が多いとも言われております。何か相談したいことがあった場合は、抱え込まず、先生に相談してください。あわせてよろしくお願いします。