努力の階段

先週３年生と修学旅行に行ってまいりました。行動中、５組も含め、さすが３年生という行動や言動が随所にあり、感心しました。３年生の今後が楽しみです。

さて、皆さんは、４月、気持ちも新たに、今年一年間、このようなことができるように取り組みたいと目標立てたと思いますが、今の状況はどうでしょうか。達成できているでしょうか。それとも達成できず継続して取り組んでいるところでしょうか。あるいは、取り組んでみたものの思ったような成果が感じられずに、途中で諦めてしまった人もいるのではないでしょうか。
　「努力を積み重ねていくこと」を「一歩一歩、階段を上っていくこと」に例えることがあります。努力しているのですから、昨日よりは今日、今日よりは明日の方が成長しているはずです。階段ですと１０段も上がると、かなりの高さになり視野も広がります。視野の広がりは、見えなかった景色が見えることにつながり、日々の成果を実感しやすいものです。
　ところが、皆さんが目標とした事柄の多くは、簡単には達成できず、日々の努力を重ねても階段を上るようには、成果を感じられないかもしれません。
　実は、努力の階段は、どこまでも緩やかに続く坂道のようなものです。緩やかに続く坂道ですから、一歩一歩の成果は、なかなか感じられません。
　しかし、努力を続けていると、ある日突然、皆さんの前にエレベーターが現れて、またたくまに皆さんを上の階に運んでくれる瞬間がやってくることがあります。皆さんは、自転車に乗れるようになった日のことを覚えていますか。あるいは、泳げるようになった日のことを覚えていますか。その瞬間は、突然やってきませんでしたか。これが努力と結びついた結果だと言えます。
　ただし、このエレベーターに乗れる瞬間が訪れるのは、人によって様々です。その瞬間は、明日来るかもしれません。一か月後か、もしかしたら一年後かもしれません。数年先になることも多くあります。高い目標をもっている人は、もしかしたら、努力が結果に結び付かないことも実際には多くあります。しかし、目標に向かって諦めずに努力を続けなければ、当然結果も生まれません。また、結果に結び付かなくても、努力の過程は、必ず次につながります。目標を定めて、取り組み始めたら、成果が出ないからと言って、簡単にはあきらめずに、努力を続けることが大切です。

みなさんは、自分に自信がもてていますか。
「努力は裏切らない」という言葉を聞いたことがありますか。この言葉の大切なことは、勝敗や数字の結果ではありません。「努力の中身」「具体的に何について、どうやり続けたか」です。
今日、この後、皆さんは担任の先生から通知表を渡されます。
５段階の５／４／３／２／１の数字を見ると同時に、是非、観点別のＡ・B・C評価について確認してみてください。
自分の評価について、なぜ、そのような評価がついたのか、どうしてもわからない場合は、教科の先生に必ず聞いてください。そして。
「どの部分をどのように勉強したらよいか」を確認してください。
繰り返し繰り返し、やり続けた結果は、必ずその成果が自分の「脳」と「体」に染みつきます。やがて、それが「自信」に繋がっていくものです。
「よし！自分は頑張ったからだ！」と思えるような結果だといいですね。

明日からわずかな秋休みですが、気持ちを切り替えて新しい気持ちで２学期を迎えましょう。

今日は二つのお話をします。

あるスポーツ選手の話です。その人は、スポーツに才能があり、ある大会で優勝して、全日本の合宿に参加をしたそうです。周りは、スポーツ界では有名な選手ばかりで、気後れすることもあったそうですが、自分なりに努力をしたそうです。その時、感じたことは、一流と呼ばれる選手たちの、よいところ、悪い面が少しずつ見えてきたということです。
　走り幅跳びのある選手は、世界の大会で活躍する選手でしたが、合宿中に見た光景は、憧れの対象とするのはどうかという出来事があったそうです。それは、彼が練習後、一度も砂場や助走路を整備しなかったということです。彼より少しだけ記録が劣る選手にやらせていたそうです。その姿は、強い選手イコール素晴らしい人間だと思っているかのようにも思えたそうです。彼の言動にもそれが表れていました。
　スポーツをする意義。「足が速ければ偉大なのか、ボールを遠くに飛ばせればそれでよいのか。そのことだけで同級生や後輩に威張ることができるのか。強ければ遅刻は許されるのか。挨拶をしなくてよいのか。」
　足の速さだけで言えば、私たちより小さい犬の方がはるかに速いですし、チーターなどには、どんなに足の速いオリンピック選手もかないません。けれども、だからといって、オリンピック選手やイチロー選手、大谷選手が、尊敬できない存在とは言えません。それは、多くの一流選手たちが、技術だけではなく、スポーツを通して、人としてのマナーや礼儀を身に付けているからだと思います。皆さんも、部活動や授業、行事などを通じて、マナーや礼儀、友達とともに汗を流すことの意味を学びます。スポーツを通して、人としての在り方や人間的な成長をすることができます。
　スポーツの秋です。３年生は、それどころではないという気持ちもあるとは思いますが、スポーツは、本来は楽しむものです。心からスポーツを楽しみ、スポーツを通して、マナーや礼儀、友情などを身に付けてほしいと思っています。

さて、学校は折り返し点を過ぎ、後半戦に入ります。この後、担任の先生から通知表が渡されると思います。通知表の評価・評定は、どうしても「５」だとか「３」だとか数字だけを気にしてしまいますが、数字には大きな意味がありますね。その評定は、自分が努力した結果が反映されているのか、努力してもまだまだ足りなかったのか、前回に比べてどうだったのかを確認して、次へのステップにする必要があります。　　　
そのときに参考になるのが、観点ごとの「Ａ・Ｂ・Ｃ」です。自分はどの観点が弱いのかを確認して、ぜひ後期に生かしてください。しかし、学習は、努力した結果がすぐに表れるほど甘いものではありません。でも、その過程は必ず自分の大きな力となります。焦らず、慌てず、侮らず。一歩一歩を大切に着実な積み重ねを大切にしてほしいと願っています。

三つのカエル

　皆さん、おはようございます。
　先日、私が中学校だった時の４人の友人と会う機会がありました。会うのは１０年ぶりくらいでしたが、５０年前からの友人です。中学校時代の友人は、会えばすぐに昔と同じように話が盛り上がりました。中学校の時の友人=友達は、一生の宝物です。大切にしたいものです。

さて、今日は、三つの「カエル」のお話をします。
　一つは、「カンガエル（考える）」というカエルです。
　フランスの有名な哲学者パスカルの言葉に「人間は考える葦である」という言葉があります。
　困難な問題に直面した時、何かの選択を迫られた時、人と会話をしている時、人は様々な場面で迷ったり悩んだりしながら「考える」という行為をしています。人は「考える」ことを繰り返すことによって成長していきます。
　二つ目は、「キリカエル（切り替える）」です。友達と意見が合わなくてぶつかった時、難しい問題に直面した時、先生に叱られて落ち込んでいる時などに、大事になってくる「カエル」です。いつまでもくよくよするなよ、とか、少し気分を変えて頭の中を整理して再度、物事にあたろうとか、そういう時に大事になってきます。物事がうまくいかないとき、別の角度から対応することの大切さや、後ろばかり見ないで、前を見ることの大切さを教えてくれます。
　三つめは、「フリカエル（振り返る）」です。「キリカエル君」とは逆のことをします。終わってしまったことを振り返ります。「反省会」などは、典型的な行動です。自分が経験したことを振り返ることによって、「何故うまくいったのか」「何故失敗したのか」と振り返ることで、次につなげていきます。これは、上手くいったときにも、次へのさらなるステップで大切な行動です。
　皆さんが、当たり前のように行っている「考える」「切り替える」「振り返る」を上手に使って、自分自身を成長させてほしいと願っています。