1-2通信(第34号)そこで、今日の道徳はその「貸し出される本」の現状を題材にした内容について、映像を視聴しながら考えてみました。 とある図書館で、貸し出した本が戻ってきたときに破れていたり、落書きがあったり、意図的に書き込みがあったりと、様々な問題を抱えているという内容。マーカーで線が引かれていたり、空いている欄に勝手にその本の感想を書き込んだりと、見れば見るほど理解しがたい行為の数々。子どもたちも不思議そうな顔をしながらモニターを見ていました。 その中で、「雑誌」についての議論です。新刊で購入され棚に並べられた雑誌。みんなが自由に読めるように並べられているが故に、いつの間にか勝手になくなっていたり、破られていたり。扱いがずさんなためやむ無くカウンター内の棚に並べ、見たいときは職員に断って読む方法がとられていました。「自由に読んでもらいたい」というのが司書の方の思いです。 自分が司書だったら、どこに本を並べるか。議論開始です。 ルールを守らない人に合わせるのはおかしい。だから見える場所の棚に並べる。雑誌は持ち帰り禁止。その場の閲覧コーナーでのみ見ることができるようにする。などなど、いろんな議論が交わされます。 ルールを守らない人はいくら注意しても守らないと思う。現状維持のためにはカウンター内に置くしかないのでは。無断で持ち出されたり、汚されたりすることは嫌。でも利用者には自由に本を読んで欲しい。適切な場所を検討したい。 お母さんが図書館で働いているので、こういう被害が普通になっていることを知っている。その普通が普通でないことを借りる人たちに知ってもらいたい。ルールを守っている人たちに迷惑をかけていることを知って欲しい。 たくさんの意見が出て、議論が交わされた中で子どもたちが考え出した策はこちらです。 防犯カメラの設置。すぐ捕まえられる人(ハンターみたいな人)を雇う。 自販機型で、カードで借りられるようにする。 新作は有料にする。 「いつもきれいに使っていただきありがとうございます」のようなメッセージを本に記入する 傷つけたら買って弁償する など、たくさんの策を考えました。ただ、どれもよく見ると「ルールを守らない人」向けの対策ばかりです。 ルールを守れない人々に対しての策を講じるか、ルールを守る人を優先してどうにか解決策は見つけられないものか。 授業の感想を見ると「難しい問題でした」と書いた子が大勢いました。難しい問題だけど、対策を考えなくてはいけない。それが現実です。まずは自分自身が身近なルールを守ることが、解決に向けた一番の近道かもしれませんね。図書室の本を大切に、これからもたくさん本を借りてください。そしてちゃんときれいに返してくださいね。 |
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