第3回(通算140回)樋口綾香先生&小倉美佐枝先生
■日時 9月3日(土)10時〜12時(オンライン)
■講師 樋口綾香先生(大阪府池田市立神田小学校教諭) 小倉美佐枝先生(佐賀県唐津市立入野小学校教諭) ■演題 「2学期が楽しみになる! 授業&学級づくり」 ■プロフィール 「アヤミサ」コンビとして、全国の若手教師から絶大な支持を集めています。樋口先生はInstagram で、#国語教師、#構造的板書など、国語教育を中心に発信。小倉先生は、教室で子どもたちと明るく楽しく!をモットーにするポジティブ教師。Instagram の投稿からは、子どもたちに対する愛情をたっぷり感じます。当日は、2学期に向けて、授業づくりや学級づくりの極意を元気いっぱい話していただきます。 6/3 山田洋一先生
「『学びのユニバーサルデザイン』の考え方を取り入れた学級経営」をテーマに、学級経営の第一人者である山田洋一先生に講演をしていただきました。
その内容の一部を紹介させていただきます。 〇前提として UDL(学びのユニバーサルデザイン)とは、障害の有無に関わらず、全ての子どもが学びのエキスパートになれるようにすること。これは「方法」ではなく「考え方」である。山田先生の実践を真似するというよりは、「考え方」を真似するのがよい。ただ、いきなり全てをやろうとすると学級が荒れてしまうかもしれない。ほんの少しのものでいいので、その子どもに必要なことから始めるとよい。 〇「ガイダンス」と「カウンセリング」 どちらも児童の発達を支援するものであるが、ガイダンスは全体に、カウンセリングは個人に対して行うものである。 〇学びやすい環境を調節する 「変わりなさい」などと言われて不登校になる子どもが増えている。発達の過程では、直接的に他人がその人を変えることはできず、自分で自分を変えようとしなければ変われない。よって教師は、強制、毅然、圧力ではなく、感化、自律の環境を作り、変わっていくようにする。教え方が上手なだけでなく、学びやすい環境を調整できる教師になることで、やがて子どもは自分で舵取りして学習できるようになっていく。 〇十分な支援とは 全員に平等な支援を行ったとしても、その支援が適さない子もいる。本人の資質に合わせて支援すること、子どもが自分で選択できるよう手立てを多く設けることこそが必要になってくる。また、そのような支援は教師にも余裕を生む。その余裕があれば、子どもたちへよりよい支援を提供できるようになる。 〇学びのエキスパート ・目的を持ち、やる気がある ・いろいろな学習リソースや知識を活用できる ・方略を使いこなし、自分の学びの舵取りをする これら3点をUDLのゴールとして、学びのエキスパートになることを目指す。 〇学習に見通しをもたせる 子どもたちに、学習の中で何をどこまでやることが目標なのか、可視化して分かりやすく示すことが必要である。また、単元の初めに押さえるべきポイントや、テストに類似した問題などを示しておく。そうすることで見通しをもって学習することができ、既にできてしまう子どもについては、もっと難しい問題を提供するなどして、個別の学びに繋げる。 山田先生の講演を聞き、自分の学級経営はいかがなものか、見つめることができました。一人ひとりを見つめ、その子に合った支援を提供する、どの子も十分に活動できるよう選択肢を増やすなど、出来ることが少し見えてきました。まずは実現しやすいものから少しずつ、UDLの考え方を取り入れていきたいです。 5/14 和田裕枝先生
授業と学び研究所フェローの和田裕枝先生に「授業作りの本質」について、模擬授業の実践をもとにお話をしていただきました。
その内容の一部をご紹介させていただきます。 ○模擬授業の実践から 式や答えを問うような授業展開ではなく、そこにたどり着くまでの思考を伝え合うことを大事にされていた。 〇習得と活用 家に帰ってから宿題が自力で出来るように、授業の中で分かったら、次の問題ができるという体験をすることが大切である。 〇板書する意見、しない意見 ・すぐ書くとき→みんなが分かるとき ・すぐ書かないとき→みんなで深めてかみ砕いて理解しておきたいもののとき 〇子どもの発言が長くて、何を言いたいか分からない 「何を言いたかったと思う」とクラスに問いかけると、子どもが噛み砕いて説明してくれる。 〇いつから、このような授業づくりを意識されたのか 5~6年目の頃には、授業が滞りなく終わるようになっていた 。ただ、問題の答えをゴールにしており、子どもの数人は、答えよりももっと様々なことを考えていると感じた。子どもの振り返りを見て、子どもの学びを止めているのは教師だと気づいた。もっと様々な学びをさせ、他の人に意見を伝えられることを教材研究をする際に意識するようになった。 模擬授業からは、子どもの考えを大切にされ、それを共有し合う姿が印象的でした。 和田先生、栗木先生、パネラーの皆様、ありがとうございました。 5/14 栗木智美先生
授業と学び研究所フェローの栗木智美先生に「授業作りの本質」について、対面式で一年間の授業動画をもとにお話をしていただきました。
その内容を簡単にですが、一部ご紹介させていただきます。 ○一年間の授業動画から 1〜3学期で一本ずつ、授業の様子をご紹介いただきました。一年を通して、子どもたちの対話の様子の変化や、栗木先生の聴き合うことを意識した働きかけを見ることができました。 ○共有では他者との意見の違いを楽しむ 自分の考えを持ち、他者と意見を聴き合う。聴き合うとは、他者の意見に納得し、疑問を持って返せるかということである。聴き合う際に、自分との意見の異なりを楽しむ気持ちを持たせることが重要である。良質な聴き合いとは、たくさんの質問が交わされる聴き合いである。 ○主体性を育てられる教師の授業の特徴 ・子どもの「え?」「どうして?」を引き出す授業 ・子どもから生まれる・引き出す授業 ・子どもがこぼしたかけら(振り返りなど)をどう拾うか ○学び合いに大切なこと ・教師がどのような子どもを育てたいかを、明確に持つこと ・子ども同士、子どもと教師の良質な関係 ・評価の質 動画で実際の子どもたちの様子を見せていただくことで、一年間の変化の様子がよく見てとれました。また、栗木先生の「授業作り」や「教育」への思い、お考えを知ることができました。自分にできること、目の前の子どもたちに合っていることを考え、実践していきたいです。 第2回(通算139回)山田洋一先生 オンライン
■日時 6月11日(土)10時〜12時『オンライン』
■講師 山田洋一先生(北海道恵庭市立和光小学校教諭) ■演題 『学びのユニバーサルデザイン』の考え方を取り入れた学級経営 ■プロフィール 山田先生は学級経営の第一人者。教育研修サークル「北の教育文化フェスティバル」を主宰しています。「個別最適を実現する! ユニバーサルデザインで変える学級経営ステップアップ術60」「子どもの笑顔を取り戻す!『むずかしい学級』ビルドアップガイド」「誰でもできる白熱する『対話』指導53」など著書多数。新しいテーマでの講演が、今から楽しみです。 第1回(通算138回)和田裕枝先生&栗木智美先生
■日時 5月14日(土)10時〜12時
■会場 大口町立大口中学校ランチルーム(対面) ■講師 和田裕枝先生、栗木智美先生(授業と学び研究所フェロー) ■演題 模擬授業から授業づくりの本質を学ぶ ■プロフィール 授業と学び研究所フェローである和田裕枝先生、栗木智美先生のご登壇です。お二人は多くの教育現場から要請を受けて、講演や指導助言をされています。今回のテーマは、ずばり「授業づくりの本質とは何か」。和田先生には算数模擬授業、栗木先生には国語模擬授業をしていただき、岐阜聖徳学園大学教授・玉置崇先生の進行で、テーマに迫る深堀りを行います。皆様、このお二人の授業は必見です! |
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