今日から令和3年度、第1学期の始まりです。4月6日に1入学した1年生43名を加えて、浅井北小学校は全校で299名となりました。始業式では、以下のような内容を子どもたちに話しました。
☆1年前の始業式で話した「箱石シツイさん」の1年後から
「願いをもって努力を続ける」
1年前の始業式で、箱石シツイさんという女の人を紹介しました。
(2020年4月7日HP 校長だより「人生は根気と努力〜箱石さんの言葉から〜」)
箱石さんは今年で104歳。現在も床屋さんとしてお仕事をされています。この方は、東京オリンピックの聖火ランナーとしては、最年長の方です。本当は、昨年聖火ランナーとして走る予定でしたが、中止となってしまいました。それでも、箱石さんはあきらめることなく、いつか、聖火ランナーとして走る日が来ることを願って、聖火トーチと同じ重さの棒をもって歩くなどのトレーニングを黙々と続けてきました。1年間、こつこつと練習を続けてきた箱石さんは、今年、立派に聖火ランナーとして走り切ることができました。なぜ、箱石さんが、こんなにがんばれたのか。それは「自分が走ることで平和の大切さを伝えたい」という願いがあったからです。箱石さんが若いころ、日本は戦争をしていて、箱石さんのだんなさんも戦争でなくなってしまいました。「どんな大変な時でも、平和の大切さを伝えたい」という箱石さんの強い願いが、今年かなったわけです。
昨年度の1年間は、新型コロナ感染症が流行したなかではありましたが、皆の知恵と工夫ですばらしい1年であったと先生は思います。これは、箱石さんが1年間、毎日小さな努力を積み重ねてきたことと同じように、みんなが1年間自分で考えることと思いやりを大切にしてきた結果です。
☆なりたい自分になるために
「自分で考えて行動する」
さて、新しい学年となり、皆さんはどんな自分になりたいですか。どんなことができるようになりたいですか。なりたい自分の姿をきめてみましょう。そして、そのために「これならできる」ことを考えてみましょう。人と比べる必要はありません。「自分で考えて決め、行動する」ことが大切です。
「感謝と思いやりを忘れない」
なりたい自分になるために、もう一つ大切なことはなんでしょう。それは、自分の周りにいる人に感謝をし、思いやりを忘れないことです。104歳の箱石さんが1年後夢をかなえることができたのも、家族、床屋さんに来てくれるお客さん、地域の人など、たくさんの人に支えてもらっていることへの感謝を忘れなかったからです。
人は一人では生きていけません。お互いの違いやよさを認め、思いやりの心で励まし合うことは、お互いの「なりたい自分」を応援し合うことになるのです。
みんなが、「なりたい自分」になるために、一人一人が自分で考えて行動すること、そして、互いが、感謝と思いやりで「なりたい自分」になれるよう応援し合える、浅井北小学校にしていきましょう。
新しい春を迎えましたが、まだまだ新型コロナウィルスからみんなの大切な命を守るために、「自分のために みんなのために」やらなければいけないことは、変わりません。「ありがとう」を伝え、「やさしい心」で助け合い、「自分のことは自分でできる」ことが、自分の命だけではなく、周りの人の命を大切にすることにつながります。1日1日を大切に、お互い少しがまんをし、ゆずりあい、協力して生活してください。皆さんならきっとできます。みんなでよい1年にしましょう。