若手が育つということ

先週末、昨年度アドバイスをさせていただいた小学校の校長と若手6人の先生と食事をする機会をいただきました。初めて会ったときは、自信の無さや迷いがいろいろな面で感じられましたが、1年経ってそういったものがずいぶん影を潜め、かわりに言葉や表情から自信が感じられるようになりました。この1年間をやりきった充実感と自分が成長したという手ごたえがその自信の裏付けになっているようです。新年度もこのままやればうまくやっていけるというのではなく、失敗があっても前向きに取り組むことできっとなんとかできるという自信なのでしょう。そこには、子どもからも同僚からも学ぼうとする謙虚さが感じられます。まさに伸び盛りの若者らしい姿です。

会話の端々から、彼らがこの1年を振り返り、新年度のスタートをどのようにしようかいろいろと考えていることが伝わります。互いに気軽にそのことを話し合っていました。いろいろな学校で若手を見ていますが、意外と孤独で同僚に相談することもできなかったりします。この学校では、一緒に教材研究をしたり、アドバイスもみんなで聞き合うようにしたりしましたが、そのことが、彼らが気軽に相談できる雰囲気作りに役立ったのかもしれません。

彼らがこの1年間で大きな成長をした背景には校長の存在があります。今年度は学校の研修を若手中心のものとすることで、若手が互いに学び合い成長することをまず目標としました。そして、その結果ベテランにもよい影響がでることをねらいました。若手を同じフォーラムに参加させることで話をするきっかけとしたり、今回のような機会を設けたりして、互いの人間関係をつくることも意識されていました。彼らが学校の変革への基点となるようにこの1年間育てようとしたのです。
新年度も新人が何名か配属されるようですが、何かあったら彼らに相談するようにと校長は話をされたようです。新人の悩みを自分の経験をもとにきっとうまく受け止めてくれることと思います。

校長の期待に応えてみな大きな成長を遂げてくれました。人事異動で校長は新年度から現場を離れることになりましたが、彼らがきっと学校をよい方向へと進める原動力になってくれると信じておられました。まだまだやり残したこと、やりたかったことがあるとは思いますが、思いを託すに足る若手を育てたことには満足されているようでした。この校長の姿から管理職のあり方を学ばせていただきました。
1年間、彼らの成長に立ち会えたことと彼らを支えた校長の姿を見せていただけたことは私にとっても大きな学びにつながりました。ありがとうございました。

新年度になりました

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