研究会で学んだこと

昨日参加した研究会で、子どもたちが学校を愛するための非常に参考になる取り組みを教えていただきました。
「子どもが学校を愛する」ために何を仕掛けるか?
それぞれの学校で、いろいろな取り組みが考えられているのでしょう。こういった取り組みは大変意義のあることですが、だからこそ、忘れてはならないことは何かを強く考えさせられました。

学校を愛する原動力は何でしょう。
そこで過ごした時間が自分に何をもたらしたのかではないかと思います。
別の言葉でいえば、どのような成長があったかです。

いろいろな仕掛けが大切なことは間違いありません。
ですが、そういった仕掛けが活きるためにも、どの学校でも毎日おこなわれている授業や学級活動が充実し、子どもの成長をきちんと保障するものでなければなりません。
このことを改めて考えさせてもらえるよい機会でした。

子どもの事実を受け止めての指導

昨日訪問した学校では一番驚いたのは、3年生の表情が以前と比べてとてもよくなっていることでした。昨年が悪かったというわけではないのですが、少し気なる子どもがいたことも事実です。ところが、その子たちがどこにいるのか、教室を回ってもわかりませんでした。他の子と同じようによい表情で授業に参加していたのです。この2年間の先生方の子どもたちへのかかわりがよい結果を生みだしたのだと思います。先生方の子どもへの対応も子どもの進歩にともない、よい意味で変化しています。

毎年入学してくる子どもたちは違います。また、新学期に見せる姿も変わります。先生方とお話して感じるのは、その子どもたちの姿を見て、それに応じた対応をしようとしていることです。この場面はこうするものだという型にはまった発想ではなく、日々変化する子どもたちの事実を素直に受け止めて接しているのです。

次回訪問する時にも、子どもたちのよりよい姿が見られる事を確信して教室を後にしました。

コミュニケーションをとるべき相手

教室に問題行動を起こす子どもや気になる子どもがいる時に教師が気をつけることは、誰と関わるかということです。
教室にそういう子どもがいると、どうしてもその子どもと関わる時間が増えてしまいます。授業中に対応に追われて授業が進まなかったり、その子にかかりきりでほかの子どもとは関わる時間がなくなってしまうこともあります。
逆に、その子を見れば注意しなければいけないので授業中に子どもを見ないようにしてしまうこともあります。問題のある子どもにかかりきりにならないことは大切ですが、これでは、他の子どもたちとの関係もなくなってしまいます。
いずれにしても、数人の問題で、大多数の普通の子どもたちと教師のコミュニケーションまでもなくなってしまいます。こうなると、学級全体と教師の人間関係築けません。問題行動を起こす子どもが数人いても、他の子どもたちと教師の関係がしっかり築けていればすぐには学級崩壊にはつながりません。しかし、普通の子どもとの関係が壊れていると、何か起こった時一気に学級は崩れるのです。

問題を抱えている子どもとの関係作りは時間をかけてやるしかありません。また、そういう子どもとの関係作りには時間をかけます。目立たない普通の子どもはどうしても教師からほっておかれたり、後回しにされます。問題を抱えている子どもがいるとなおさらです。しかし、多数派であるごく普通の子どもとの関係を作ることの方が急務であり大切なのです。

私が、教室を見て「学級が危ない」と感じるのは、問題行動を起こす子どもがいるかどうかではなく、ごく普通の子どもと教師の関係が築けてないと感じる時です。特に新学期は普通の子どもとの関係作りが大切です。学級崩壊の芽は今育っているのです。

作業の指示をどう工夫するか

授業では子どもたちに作業をさせる場面がたくさんあります。

地図を見てワークシートに山や川の名前を書きこむ。
教科書の例文を写す。
板書を写す。

こういった作業を授業時間中におこなう理由は何でしょう?
写した結果は重要ではありません。教科書や地図帳を見ればのっていることであればそれを見ればいいのです。板書だって、あとから印刷して配れば十分です。貴重な時間の無駄です。とすれば、その狙いは作業させること自体にあるわけです。作業させることで「定着させたい」。だから貴重な授業時間を使ってやらせるのです。
では、実際はどうでしょうか?
写すことや書く作業では単純に見て写しても定着しません。また活動に対する評価が無いので漫然と作業します。女の子が美しいノートにこだわるのも、写すという単純作業に対して「美しい」という評価規準を与えることでモチベーションを保っているのです。
そこで、作業の指示をする時にちょっとした条件や評価を入れるのです。
例えば、

「黒板を見ないで写して」
「例文は、1文ずつ一気に写して」
「地図帳を閉じてからワークシートに写して」

と指示し、

「でも、わからなくなったら見ていいんだよ。できるだけ見る回数を減らそうね」

とつけ加えておきます。
こうすることで、単純作業にも目標と評価が定まり、モチベーションアップにつながります。作業後、隣同士のペアで確認をすれば子ども同士の関わり合いをつくることもできます。
作業の指示を工夫するだけで、子どもの意欲や集中度は驚くほど変わるものです。

新しい子どもたちと出会う

昨日は、今年度から授業研究のお手伝いすることになった学校で研修主任と丸一日学校を回って、子どもたちの様子をじっくり見ました。
ある意味幼く素直な子どもたちで、授業中に見せる行動や態度が、教師との関係を明確に反映していました。気になる点もたくさんあるのですが、逆にこの子どもたちであれば教師が接し方を少し変えるだけで、大きく進歩するだろうと感じさせてくれました。
最後に研修主任の授業を1時間じっくりと見せていただきました。中堅として実力も十分にある方ですが、自ら新しい授業スタイルにチャレンジし、授業改善に取り組んでいました。
この子どもたちと先生方なら1年後はきっと素敵な授業をたくさん見せてくれることと思います。

「わかる」と「できる」のギャップ

先週末は、「教師力アップセミナー」で上越教育大学の赤坂先生のお話を聞かせていただいた。今回は「勇気づけの学級づくり」というタイトルであった。

赤坂先生の表現とは異なるが、

不適切な行動を叱るのではなく、子どもの適切な行動を認め、励ますこと。
反省よりは次の行動を考えること。
行動の結果を想像させること。
明るいゴールを意識させること。

と理解した。

わかりやすい説明で、みなさん納得されたと思うが、講演を聞いてわかることとできることの差は非常に大きい。特に経験の少ない教師は、教わった通りにやっているつもりでも、前提となる関係が築けていなかったり、正しく理解できていなかったり、さまざまな要因できちんとできていないことが多い。これを自分で気づいて修正することは非常に難しい。授業を公開して、子どもの事実をもとに考え、改善することが大切になる。

私が学校からの研修依頼に対して、講演ではなく、授業を見せていただいてのアドバイスを主体にするようになった理由の一つである。

ポジティブに言い換える

教師は子どもの悪いところを指摘するのが仕事のような面があります。集団行動の時など、一人できない子がいれば、その子を叱って全体をやり直させます。指摘された子はみんなの前で恥をかきます。また、その子のせいでやり直しさせられたと、他の子どももネガティブな感情を持ちます。せっかくの指導もかえって子どもたちの状態を悪くする方向に作用しかねません。

「おっ、ほとんどの人がしっかりできている。うれしいな。あと一人で完璧だ! もう一回チャレンジしてみよう!」

このように言うとどうでしょうか。
まずできていることを評価する。その上で、課題をクリアした状況を目標として示します。こうすれば叱らなくて済みますね。
このように、ネガティブをポジティブに言い換えると学級の雰囲気は変わってきます。

研修の打ち合わせ

昨日は夏休みにおこなう2日間の研修内容を担当の先生と打ち合わせしました。

先生方の授業力向上のお役にたてる研修はどんなことが必要かを考えると、実際に授業を考え、授業をおこない、そして改善する。このことを高いレベルで経験していただくことが大切だと思います。そこで、最近は模擬授業を提案することが増えています。実際の授業で学ぶことも多いのですが、模擬授業の良さは、途中で止めたりやり直せるということです。

「しまった、ここはこう対応すればよかった」
「うまい対応が浮かばない」

このような時、実際の授業ではどうすることもできませんが、模擬授業では一旦止めて、やりなおすことも参加者と相談することも自由です。こうすることで授業について多くのことが学べます。

また、授業者だけでなく子ども役にも大きなメリットがあります。授業はどうしても教師目線で見ることが多くなります。子ども役を経験することで、子どもがどのような気持で授業を受けているのか、教師の一言がどのように感じるのか、子どもの目線で授業を見ることができます。子どもの視点で感じたことであれば、その教科の専門でなくても授業検討で意見を言いやすくなり、検討会の活性化につながります。

そして今回の研修の目玉は、授業者をチームプレイにしたことです。同じ学校の2人が協力して授業づくりをおこなうという形式にすることで、授業について同僚と話し合う機会を持ってもらうのです。学校でいろいろと話を聞いていると、先生同士が授業について話をすることが少なくなっているように感じます。研修を機会に、学校内で授業について話し合うことが増えることを願っています。

本番の研修がどうなるか、今からとても楽しみです。

子どもは正直

昨日訪問した学校で、若手を中心に授業を見せていただきました。
初めて訪問してからもう一年ほどになりますが、子どもたちの表情が随分変わってきました。初めて訪問したころに見た子どもたちは、黙って教師の方を向いて静かに授業を受けているのですが、表情がとても硬かったのが印象に残っています。「形を整えればいいんでしょう」と子どもが硬い表情をすることで主張しているようでした。
昨日は、教師や友だちの発言に笑顔でうなずいたり、問題を解くのに周りの子と相談したりする姿がたくさん見られ、柔らかな雰囲気に包まれた授業を増えてきていることを感じました。教師が子どもの言葉を受容して、子どもの言葉が止まった時でも待てるようになってきたことが、ゆったりとした気持ちで授業を受けるようになった理由の一つでしょう。また、子ども同士の関係がよくなってきているのは、教師が普段から友だちと相談する場面を意図的に作っていることの表れだと思います。
その反面、同じ学級でも教師の一方的な説明が続くと、昨年見た姿に戻ってしまいます。子どもは授業に対して実に正直に反応するということを改めて実感しました。

今年は年間15回ほど訪問させていただく予定ですが、先生方の変化とそれに伴い子どもたちがどのような姿を見せてくれるのかとても楽しみです。

作業スピードの差をどう埋めるか

問題演習やワークシートなどの作業の速さは子どもによって違います。全員が終わるまで待っていると時間がかかる、早くできた子が遊んでしまう。まだ終わっていな子がいるのに途中でやめれば達成感がなくなり、やる気の喪失につながる。どうすればよいのか?
若い教師からよく聞かれる質問です。

速い子には、課題が終わったら次に何をするのか最初に指示しておくことが大切です。次の問題をやるような指示だと、ますます差がつくので、「みんなが納得するような説明を考える」といった、作業の内容を深めるものがよいでしょう。
そして、遅い子のためには、「わからなければ友だちに聞いてもいいよ、写してもいいよ」と指示しておきます。
手がつかない状態で集中力が切れてほっておかれるよりも、友だちに聞いてでも手を動かし考える方がよいのです。
この時、「聞かれないのに教えたらだめだよ。聞かれたらしっかりと教えて」と、作業の速い子が余計なおせっかいをしないようにしておきます。

こうすることで、全体の作業効率はアップするので、できないまま次に進むことを減らすことができます。

知識を考えさせてもしょうがない

知識は知らなければ答えられません。

「この単語の意味は?」
「わかりません」
「もう少し考えてごらん」

このようなやり取りはナンセンスですね。全く知らない単語を質問されても、考えようがありません。つまり、知識を問うことは考えることにはつながらないのです。教師はこのことを意識しておく必要があります。

グループ活動で知識を問えば、知っている子どもが答えを教えて終わってしまいます。知っている子がいなければ、そのままだらだらと時間だけが過ぎていきます。
知識は「教師が教える」か「子どもが調べる」のどちらかです。
知識を質問して子どもに活動させたければ、調べるしかありません。

「調べてごらん」
「どうすればいい」
「どこに書いてある」

こんな言葉を大切にしてほしいと思います。

進歩すれば課題はより明確になる

昨日は、7人の授業アドバイスを行ってきました。
昨年からアドバイスしている先生方の授業は、どれも進歩している手ごたえが感じられるものでした。

授業の質が上がると、子どもたちは非常によい雰囲気の中で授業に臨みます。
授業の大前提である、子どもが落ち着いて教師の話を聞ける状態になっているということです。
そうすると、子どもがしっかり考えているか、積極的に活動できているかどうかといった事実は、発問の良し悪し、教師の進め方など、授業の本質的な部分に原因があるとわかります。
当然今まで以上に授業者の課題が明確になってくるというとです。

授業後尋ねてみると、授業者はその課題をがきちんと意識できていました。
子どもしっかり見て、子どもの反応を意識して授業を続けていることの証です。
こうなると、毎日の授業の積み重ねが授業力アップに直結してきます。
次回の訪問がとても楽しみです。

また、今年初めて教壇に立つ先生方とお話ししていて印象に残ったのは、具体的に授業をどう作っていけばよいかわからないまま教壇に立っているということでした。
思った以上に孤独な状態で教師生活がスタートしているのです。
若い先生が気軽に授業について質問したり話し合える状況をどう作るのかは、これから新人が増え続ける学校現場の大きな課題のようです。

子どもの挙手を増やすには

ノートを見ると考えや意見が書かれているのに、なかなか挙手をしてくれない子どもがいます。
何が原因なのでしょう。

「合っているか自信がない」
「間違えたら嫌だ、恥ずかしい」

みんなの前で発表するということは、恥をかきたくないというプレッシャーがかかるのです。
自信を与えるためには、机間指導でノートに○をつけて、「いい意見だね」と声をかけます。
発表させたければ、「いい意見だから、みんなに聞かせてあげて」と続ければいいのです。

恥ずかしいという気持ちに対しては、たとえ間違いでも「なるほどね」と認める姿勢が教師や学級にあれば、安心して発表してくれるようになります。

教師のちょっとした働きかけで、子どもは安心して挙手してくれるようになります。

若い人は成長も早い

昨日参加した授業研修の授業者新任2年目の若手教師でした。
半年ぶりに授業を見せていただいてビックリ!
これが同じ教師かと我が目を疑いました。
実に堂々と終始笑顔で、子どもの言葉もしっかり聞けていました。
最初から最後まで子どもたちの集中力がきれない素晴らしい授業でした。
まだ新年度が始まって一月もたっていないのに、子どもとの信頼関係がしっかりできていました。

この半年間どのようにしてきたのか聞かせてもらいました。
私が感じた一番のポイントは指摘されたことやアドバイスをとにかく毎日の授業できちんと意識してきたということでした。
特に子どもへの声掛けを大切にしていたようです。
子どもの言葉にうなずき、受容し、ポジティブに評価する。
言うのは簡単ですが、学校の教師全員が参観する大舞台で、これがきちんとできたのは、毎日の授業でコツコツと実践し続けてきたからでしょう。

ベテラン教師にも大いに刺激なったと思います。
授業を観ていた私も元気をもらうことができました。
K先生ありがとうございました。

また、この授業をつくるにあたって、教科の壁を越えて若手の教師を中心に10人ほどが指導案の検討に何度も協力してくれたそうです。
一人を支える多くの仲間の存在も大きな要素でしょう。
そして、この時期の授業研究にK先生を指名した研修主任の仲間を観る目の確かさにも感心しました。

よい環境に恵まれ、本人が地道な努力を続けることで若い教師は驚くほど成長します。
次回この学校を訪問するのが本当に楽しみなりました。

主語を意識する

教師が子どもに話す時、どうしても上から目線になることが多いように感じます。

「よいことをしましたね」

これはほめているのですが、教師が価値判断をして、上から評価しているようにも感じられます。

「よいことをしてくれて、うれしいな」

と、自分の気持ちを付加するとどうでしょうか。
言われた子どもも先生が喜んでくれてうれしくなります。
また頑張ろうと思いますね。

相手を評価する時の主語は「YOU」です。
自分の気持を伝えようとすると主語は「I」です。

次の例はどうでしょう。

「本を開いて」
「問題を解いて」

やさしい口調で言っても、これは命令文です。
主語は「YOU」です。
主語を「WE」に変えると、

「本を開こう」
「問題を解こう」

となります。
「やらなきゃいけない」という受け身から、「やろう」という自発に変わります。

主語を「YOU」から「I」や「WE」に変えることで、子どもの受け止め方は変わります。
主語を意識して話すことで、子どもとの関係をよくしていただけたらと思います。

「考えて」では考えられない

子どもたちの発言内容が不十分と感じると「もう少し考えてごらん」と促すことがよくあります。
もっと考えてほしいと思う場面はよくあるのですが、子どもはどう思うでしょうか。

「今まで一生懸命考えてもわからなかったのに、まだ考えるの・・・」
「考えろと言われてもどうすればいいの・・・」

「考えて」という抽象的な指示では、実際にはなかなか考えることはできません。
「この2つを比べてごらん」「・・・の言葉を抜き出してごらん」のような具体的な指示が必要です。
このようにして問題解決を経験することで、考えるとは具体的にどうすればよいのかを学びます。

「考えて」という言葉の代わりに、考えるための具体的な方法を指示することが、子どもに考える力をつけることにつながるのです。

笑顔は訓練でつくる

私の若い先生へのアドバイスで一番多いのは、「笑顔をつくりましょう」です。
子どもたちに素敵な笑顔を見せてくれる方はたくさんいらっしゃいますが、それでも「笑顔」なのです。

教師の感情は意外なほど顔に出ます。
子どもが間違えたり、ピントはずれなことを言ったりすると、特に若い先生は、とっさにどう対応してよいかわらなくなり、困ったり、戸惑ったりした表情になります。
子どもはすぐに、「ああ自分はおかしなことを言ってしまったんだ」とがっかりして意欲がなくなってしまいます。
こういう時こそ、まずは「笑顔をつくる」ことが大切になります。
子どもは先生に受け止めてもらえたんだと安心しますし、先生にも余裕ができるので次の対応を考えることができます。
普段は素敵な笑顔の方でも、このような場面ではなかなか自然には出せません。
意識して「笑顔を作ろう」としなければダメなのです。
ですから、鏡を見ながら自分の意思で笑顔をつくる訓練をしてほしいのです。
困ったと思ったら、自然に笑顔になるくらい意識してほしいのです。

どんなん時でも教師が笑顔で受け止めることが、子どもとの関係をつくる第一歩だと思います。

読売教師力アップセミナー企画会議

今年の読売教師力アップセミナーの企画会議に参加しました。
このセミナーは「模擬授業」を中心としたライブ感・ドキドキ感が特徴なのですが、さすに8回目ともなると「これだ!」というテーマがなかなか出てきません。
ああでもないこうでもないと迷走している中で、「キャリア教育はどうか」というT先生の一言で一気に話は盛り上がり、これは面白そうと自信を持って言えるプログラムが出来上がりました。
出演交渉はこれからですが、今まで以上にドキドキ感のあるものになること間違いなし。
詳細が決まりましたら、また報告します。

子どもを見る

若い先生への授業アドバイスで一番多いのが「子どもを見る」ではないでしょうか。
私自身もよくこのことをアドバイスするのですが、実際にはなかなか子どもを見られるようにはなりません。

子どもを見ることができない先生の話を聞いたところ、「子どもを見てわからない顔をしていたらどう対応していいかわからない。だから、子どもを見るのがこわい」ということでした。
そこで、子どもは授業中にどんな行動をするだろう。
それに対してどう対応するとよいのか考えるようにしました。
その結果、子どもの顔をしっかり見て授業ができるようになりました。

子どもの「何を見る」と「それにどう対応する」をきちんと具体的にしないと子どもを見ることができないのです。

コミュニケーション力は受容力

新学習指導要領でコミュニケーション力が重視されているためでしょうか、コミュニケーションを意識した授業が増えてきたように思います。
ところが、実際の授業では、コミュニケーション力は発信力ととらえて、発表者の視点ばかりを重視されている方が多いようです。
コミュニケーションは双方向です。
発信者がいれば受信者がいます。
発信者の視点に立てば、「わからせよう」という押し付けになります。
受信者の視点に立てば、「わかろう」という受容になります。
人間関係を考えればどちらの視点がより大切かすぐにわかりますね。
ですから、発表の場面でも上手に発表することよりも、よく聞いて理解しようとすることを大切にしてほしいのです。
コミュニケーション力をつけるということは、相手を思いやり、理解しようとする姿勢を育てることなのです。
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