3月全校朝会講話
先週は暖かい日が何日かありましたね。
風は冷たいですが,光はもうすっかり春の光のように明るくなっています。 今頃の季節のことを「光りの春」ということもあります。 今日は,日本の春・夏・秋・冬の話をします。 中庭の木々を見ると,まだ,枯れたようになっていますが,あの小さな芽の中には,もう春の準備ができています。 あの芽は,これから暖かくなるとだんだん膨らんできて,青々とした木の葉になり,美しい花を咲かせます。 春がやってくると,なんだか心がうきうきしてきますね。 皆さん,春が好きですか? 春が好きな人はたくさんいると思いますが,「僕は夏の方がいいな」と思っている人もいるようです。 夏は暑いけれど,水泳をしたり,蝉とりをしたり,楽しいことがいっぱいできます。 夜空に輝く花火もきれいですね。 夏は私たち(生きている者)に元気を与えてくれるような気がします。 でも,夏ばかりでは辛いですね。 そろそろ,涼しい風が恋しくなります。 秋になると,さわやかな風が吹き,木の葉が色づき,木の実や果物がおいしくなります。 読書や運動をするのに最適の季節です。 でも,冬が待ち遠しい人もいます。 冬は木枯らしが吹き,雪が降ります。 とても寒いけれど,雪合戦や雪だるまづくり,スキーなどの遊びやスポーツを楽しむことができます。 こうしてみると,1年じゅうでどの季節がいいのか,1つだけ選ぶということはなかなか難しいことですね。 どの季節もそれぞれいいところがあります。 日本には春・夏・秋・冬の4つの季節があります。 そして四季が変わるごとに自然がすばらしい変化を私たちに見せてくれます。 昔から日本人は,自然と仲良くしながら暮らしてきました。 自然の美しさに触れ,自然と親しむことで,自分たちの暮らしを豊かにしてきたのです。 皆さんも身近な自然の中で遊んだり,草花を栽培したり,動物をかわいがったりして,自然を大切にする心をもってほしいと思います。 では,最後に黒田三郎という詩人の「支度」という春の詩を読みます。 「支 度」 黒田三郎 何の匂いでしょう 匂いのなかに ごったがえす これは 希望も 人いきれのなかで 夢も だけどちょっぴり これは 幸福も 気がかりです 春の匂い うっとりと 心の支度は 真新しい着地の匂い 浮かんでいるようです どうでしょう 真新しい革の匂い もうできましたか 新しいものの 新しい匂い 皆さんも心の支度をしてください。 何の支度をしたらよいのか,学級で話し合ってみてください。 終わります。 6年生総合学習「書アートに挑戦!」もうすぐ縄跳び大会!![]() この日の放課後は、最後の練習。どのチームもリズムよく跳んでいました。 この大雪にも負けず、日曜日には元気な東っ子が活躍してくれることでしょう! 6年担任 樋口 2月の全校朝会講話
皆さんは鯨を知っていますね。
鯨は海の中で生活していますが,皆さんと同じように空気を吸って生きています。 そして,赤ん坊の頃はお乳を飲んで大きくなりますから,私たち人間と同じ哺乳動物なのです。 鯨にはいろいろな大きさの鯨がいますが,ザトウクジラという鯨は15m〜17mくらいで,夏,北極で生活しています。 寒くなると,暖かい太平洋の真ん中に下って,子供を産んで育てます。 東京の南の端に小笠原という島々があります。 芝浦という港から船で,29時間くらいかかります。 この小笠原の近くに,ザトウクジラが子育てにやって来ます。 この仲のよい親子を見ようと,10mくらいの船で出かけます。 ホエールウォッチングといいます。 「ホエール」とは,「鯨」,「ウォッチング」とは「観察する」という意味です。 12月から2月ぐらいが,ホエールウォッチングに一番よい時期なのです。 その日,空が青く澄み渡り,波が穏やかな日,連絡をもらって鯨のいる方へ船を走らせました。 見学の人は,楽しみで仕方ありません。 やがて,船長さんが「鯨が見えます。」と,大きな声で教えてくれました。 でも,なかなか見つかりません。 やっと,遠くにちっちゃ奈鯨の背中を見つけると,29時間かけて小笠原に来てよかったと,心がうきうきします。 同時に,もっと近くで見たいと強く感じました。 船は全速力で鯨に近づいて行きます。 「子供が一緒らしい。」という声。 「早く早く!」と心がせいていました。 また姿が見えなくなりましたが,50m先に姿を現しました。 今度は,真ん中に両親よりも少し灰色っぽい小さな背中を見ることができました。 歓声がおこり,もっと,船を近づけようとした時,手前にいた鯨が胸のヒレを上げました。 お父さん鯨でしょうか? ちょっといやな感じがしました。 でも,もっと近くで見たいという気持ちがさらに高くなってきました。 「こんなにそばで見ることができるなんて,最高。」と,思った時です。 お父さん鯨の大きな体が,こちらに向きを変えました。 あれはやっぱり警告だったのです。 慌てました。 ビデオを撮っていた人に後で見せてもらうと,その場面だけ,足元しか写っていませんでした。 海に飛び込む準備をしていた人もいました。 「ぶつかる!!」と思った時,大きな鯨の背中が,8mぐらい先で消えていきました。 船は大きく,繰り返し揺れました。 反対側から,また,大きな大きな背中がゆっくりと現れました。 カラスは子供を育てている時,巣の近くに来るものを襲います。 時には,人間を攻撃することもあります。 子供を育てている時,どの動物も必死です。 「助かった。」と思うと同時に,大きな優しさを感じました。 『優しい心』は『大きい心』なんですね。 そして,「何に対しても,いやがることをしては絶対にいけないんだ。」と心の底から思いました。 皆さんも,他の動物についても教室で先生と一緒に考えてみてください。 1月全校朝会講話
楽しかったお正月も過ぎました。
たくさんお餅を食べたと思います。 おうちの人と 一緒に、スキーなどに行って来た人もいるかもしれません。 風邪をひきませんでしたか。 おうちのお手伝いがよくできましたか。 冬は寒いですが、工夫していっぱい遊んでほしいと思っています。 でも、風邪なんか引かなように、これからも気をつけて頑張ってほしいと思います。 さて、後期の後半が始まりました。 この3ヵ月は、1年の一番のまとめの月です。 これまでより、長くありません。 すぐに、卒業式がやって来ます。 しっかり勉強して自分の力をうーんと伸ばしてほしいと思います。 そうして、やがて春になると、1年生は2年生に、2年生は3年生に、そして、6年生は中学に進むことになります。 最後がしっかりできると、その人は立派な人だと言われます。 「終わりがよければ、すべてがよいのだ」という、昔からの言い方もあります。 そして、あと、3月まで、先生の言うことをよくお聞きしたり、おうちの方のお話をよく聞いたりして、病気にならないように、 そして、交通事故などにも遭わなようにして、後期の後半も頑張ってほしいと思います。 12月の全校朝会講話
今日はわたしたちの身の回りによくあることで,
「人の嫌がることをしない。黙っていては分からない。」 というお話をします。 皆さんは,人にされたり言われたりして,いやだったことはありますか。 例えば,悪口や乱暴,あだ名,内緒話,仲間外れなどです。 そんなことをされたら,きっと不安になったり,悲しい気持ちになったりするでしょう。 時には,腹が立って仕返ししてやりたいと思うこともあるでしょう。 ここで「鶴」さんと「亀」さんに登場してもらい,やりとりを聞いてみましょう。 鶴;背の高い鶴は,長いくちばしでいきなり亀を「チョンチョン」とつっつきました。 亀;びっくりした亀は,手足と頭をすっっと引っ込めました。 鶴;何度やっても亀の様子がおもしろくて,ついに「わっはっは,わっはっは」と,笑いだしてしまいました。 さあ,鶴にとっては面白くやったことでも,亀にとっては大変迷惑なことです。 やっている方は楽しくても,されている方は,たまったものではありません。 亀はいやな気持ちになってしまいました。 このように,何度も人の嫌がることを繰り返して,弱い立場にある人の心や体に不安や痛みを与えるのが「いじめ」です。 「いじめ」は人間のもつ大切な人間らしさを奪う大変な問題です。 そんなことをする子は,校長先生も先生方も絶対許しません。 そして,みなさんも絶対許してはなりません。 「いじめ」を「しない,させない,許さない」という気持ちで生活していきましょう。 ところで,皆さんは亀さんのように,人から悪口を言われたり,仲間外れにされたりしたらどうしますか? さみしい,悲しい,腹が立つ気持ちになりますか? そっと心の中にしまっておきますか? それとも,「やめて」とか「意地悪しないでよ」とはっきり言えますか? 先ほどの続きで,鶴さんと亀さんに登場してもらいましょう。 鶴;何度も何度も亀をつついて,亀の手足と頭を引っ込める様子を面白がっていました。 亀;たまりかねて,「鶴さん,僕に一番いやなことをやめてくれない。」 鶴;はっとして,つつくのをやめました。 そうか。僕は楽しかったけど,亀さんには,いやなことだったんだ,と心から反省をしました。 よく考えてみると,すごくいやなことでも,つらいことでも,黙っては分からないことがあります。 そんな時,はっきり「いやだからやめて。」という勇気も必要です。 また,はっきり言う勇気をお互いに励ましたり,大切にしたりしていきたいものです。 少し前のことですが,満員のバスの中で,「降ります。」と大きな声を上げると,周りの人が通ろを空けてくれました。 黙っていたら,バスから降りれなかったと思います。 はっきり自分の気持ちを伝えることは大切です。 「自分の言葉ではっきり言おう。」という話は,友達や周りの人と心を通わせ,相手の気持ちを知るために大切だからです。 昨日まで人の嫌がることをしていたという人は,今日から絶対にやめましょう。 また,見つけた人も,やめさせる勇気をもちましょう。 これで終わります。
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