みんなのことを思いながら、この黒板を書きました。ドラえもんというお話は、主人公であるのび太君が、ドラえもんが来たことをきっかけに幸せな未来を切り開いていくお話です。みんなは、のび太君が未来で幸せになれたのはなぜだとおもいますか？タケコプターがあったから？もしもボックスをこっそり使ったから？　どんな道具も、のび太くんの未来には関係がなかったのだと、先生は思っています。
　なぜなら…未来ののび太君の隣には、ドラえもんはもういないからです。漫画や、アニメで詳しいことは書かれていませんが、ドラえもんとのび太君は大人になる前にお別れしています。つまり、のび太君はドラえもんに頼るのではなく、自分の力で未来をつかみ取ったということです。
ドラえもんは、不思議な道具をのび太君に与えてくれました。たくさんの夢を見させてくれました。でも、ドラえもんがくれた一番のプレゼントは「自分の人生を選択していく勇気」だったと先生は思っています。のび太君が、苦しくて、くじけそうになった時、きっとのび太君の頭の中でこんな言葉が聞こえてきたんだと思います。「大丈夫だよ、のびたくんなら」って。
ドラえもんと過ごした日々、思い出、学んだことをのび太君はしっかりと使って、人生を切り開いたのだと、先生は思います。
　学校で学んだことは、この先の人生であなたたちがどう使うかが大切です。学んでも、その経験を使うか使わないか、それは誰でもないあなたたち自身が決めることです。
思い出も同じです。のび太君の心の中にドラえもんがいつもいて、彼を応援してくれたように、良い思い出、良い友達はあなたと一緒に戦ってくれます。これからも、素敵な思い出、素晴らしい友達を作ってね。
　先生は、ドラえもんこそ理想の「教師」だと思っています。
夢を与えてくれる。たくさんの学びをくれる。そして、いつまでも子供たちの心の中で、
「大丈夫だよ。あなたなら」って応援してくれる。

　みんなとお別れすることは、本当にさみしいけれど、先生はドラえもんのような教師になれるように、みんなとの思い出を胸に生きていきます。

　素敵な２年間をくれたみんな。本当にありがとう。

「あなたなら、大丈夫。」　　いつまでも応援しています。

さようなら。


６年１組　担任　より