11月30日(水) 本日の給食『ひじき』について ひじきは、昆布やわかめなどと同じ海藻類の仲間です。 海の中では黄土色をしていますが、乾燥させると黒色に変化します。 ひじきは漢字にすると「鹿尾菜」という書きます。 見た目が黒くて、短い鹿のしっぽに似ていることが由来です。 ひじきには、骨や歯を作ってくれる「カルシウム」やおなかの調子を整えてくれる「食物繊維」が豊富に含まれています。 最近は海藻を食べる機会が減ってきていますが、成長期にはぜひ心がけて食べたい食品の一つです。 栄養士 橋本 11月29日(火)本日の給食『ゆかりご飯』について ゆかりご飯の「ゆかり」は、赤シソの葉を梅干しと一緒に漬けた後、乾燥させ、さらに細かくしたものです。 赤シソは、大葉(緑色のシソ)に比べてえぐみが強いため、生のまま食べることはありません。 シソニンと呼ばれる、アントシアニン色素が存在しており、酸と反応すると赤く発色する性質があるため、梅干しや紅ショウガ、しば漬けなどの色付けに利用されています。 漢方薬の「蘇葉(そよう)」とも呼ばれ、薬としても用いられています。 赤シソを混ぜたご飯を「ゆかりご飯」と言うのは、古今和歌集の和歌に由来します。 その中で、ご縁があるもの=ゆかりがあるもの、としてむらさき草が詠まれていることから「ゆかり(縁)の色」は、紫色をさすようになりました。 紫色をしているご飯なので「ゆかり」と命名されたそうです。 栄養士 橋本 11月28日(月) 本日の給食『世界の料理 トルコ』について 今日の給食は、 夏休みの自由課題「世界の料理を作ってみよう」で提出があった献立から、トルコ料理を紹介します。 トルコ風スクランブルエッグ(メネメン)は、2年3組と3年2組の生徒が作ってくれました。 トルコの朝食では定番の卵料理です。トマトの酸味と、スパイスを効かせた半熟のスクランブルエッグをパンに乗せて食べるそうです。 給食では、半熟の卵を提供することはできないので1つずつカップに入れて焼き、オムレツのように仕上げました。スパイスの辛味をおさえるためダイスチーズを加え、食べやすい味付けにしています。 レシピを提出してくれた生徒2人に感想を聞いたところ、卵が半熟ではないため印象は少し違ったようですが、給食版もおいしかったとのことでした。 「ピラフ」は、炒めた米に肉や野菜を入れ、スープや香辛料を加えて炊いたトルコ生まれの料理です。 トルコでは朝昼晩パンを食べるため、ピラフは主食ではなく、付け合わせとして料理に添えるそうです。 栄養士 橋本 11月25日(金) 本日の給食『ソース焼きそば』について 日本のソース焼きそばは、中国の「炒麺(チャオメン)」に由来します。 炒麺とは、中華麺を炒めた料理の総称であり、基本的にはしょうゆ味や塩味のものが多いです。 この炒麺をもとに、日本で「ソース味」の焼きそばが誕生したのは、終戦直後のころでした。 当時は、小麦粉などもなかなか手に入らなかったので、安く手に入ったキャベツを使い、量を増やしたそうです。 キャベツは水分が多く、味が薄まってしまうため、味の濃い「ソース」で補ったのがソース焼きそばの始まりだと言われています。 栄養士 橋本 11月24日(木) 本日の給食『和食の日』について 今日11月24日は「いい日本食」の語呂合わせから「和食の日」です。 和食の日は、日本の伝統的な食文化について見直し、和食文化の保護と継承の大切さについて考える日です。 日本は海・山・里と豊かな自然に恵まれ、多様で新鮮な旬の食材と、うまみに富んだ発酵食品、米を中心とした栄養バランスに優れた食事構成をもつ「和食」の文化があります。 健康的な食事で、家庭や地域の行事で食事を共にすることにより、絆を深める役割を果たしてきました。 私たちはこうした和食の伝統を守り伝えていく必要があります。 日本の秋は実りの季節であり、自然に感謝し、五穀豊穣を祈る行事などが行われる季節です。 日本の食文化にとって大事な秋の日に、一人ひとりが「和食」文化について知識を深め、和食文化の大切さを改めて知るきっかけになると良いです。 栄養士 橋本 11月22日(火) 本日の給食『秋のハヤシライス』について 今日は、今の季節においしいきのこを、デミグラスソースやトマトと一緒に煮込んだハヤシライスです。 デミグラスソースとは、西洋料理の基本的なソースで、フランス語で「煮詰める」という意味になります。 牛肉や骨と、野菜を何時間も煮込んで作る濃厚なソースは、肉や野菜のうま味が濃縮されています。 今日は、そこに3種類のきのこを追加し、うま味たっぷりのハヤシライスに仕上げました。 栄養士 橋本 11月21日(月) 本日の給食『大蔵大根』について 今日のおでんには、東京の江戸伝統野菜「大蔵大根」を使いました。 大蔵大根は、世田谷の「大蔵原」という場所で栽培された、東京生まれの伝統野菜です。 昭和40年代までは世田谷の至るところで栽培されていましたが、昭和49年に誕生した病気に強く栽培しやすい青首大根が普及するとともに、大蔵大根は次第に姿を消していきました。 最近では栽培している農家が少なく、手に入りにくいことから「幻の大根」とも言われています。 給食用の大蔵大根は、種まきの段階で予約をし、収穫まで育ててもらいました。一般には流通していない特別な大根です。 煮ても煮崩れず、大根の太さが頭からおしりにかけて均一なため「おでん」にぴったりの大根です。 今日は葉付きで届けてもらったので、葉は刻んで菜飯にしました。 職員室の前に大蔵大根の実物を展示しました。 栄養士 橋本 11月18日(金) 本日の給食『世界の料理 スウェーデン』について 今日の給食は、 夏休みの自由課題「世界の料理を作ってみよう」で提出があった献立から、スウェーデン料理を作りました。 ピッティパンナは3年3組の生徒が作ってくれました。 スウェーデンでは定番の家庭料理で、余ってしまったじゃがいもを肉やソーセージ、玉ねぎなどと一緒に炒め、目玉焼きをのせて食べます。 給食では目玉焼きを1つ1つ作ることができず、また半熟卵も提供することができないので、卵をのせてオーブンで焼いて作りました。 じゃがいもと玉ねぎ、ソーセージを炒めたものをカップに詰め、1つ1つ卵を割り、殻がないことを確認しながら流し入れます。 ミートボールも、スウェーデンではどの家庭でも作られる定番料理です。 パン粉をまぜたふわふわのミートボールを、シチュー風に仕上げました。 栄養士 橋本 11月17日(木) 本日の給食『春雨』について 春雨はじゃがいもや緑豆(りょくとう)のでんぷんを原料にして作られる乾麺のことでつるつるとした食感が特徴です。 緑豆は、小さな緑色の豆で、日本ではもやしの原料として利用されることが多いです。 緑豆のでんぷんで作る春雨は、細くて明感があり、こしが強くて煮崩れしない性質があります。食感を生かし、炒め物やサラダなどに用いられます。 じゃがいものでんぷんで作る春雨は、やわらかくなめらかな食感が特徴です。熱に弱い分、火の通りが早く味もしみこみやすいです。 給食では、料理に合わせて二種類の春雨を使い分けています。 栄養士 橋本 11月16日(水) 本日の給食『スイートポテト』について 今日の給食では「紅はるか」という品種のさつまいもを使って、スイートポテトを作りました。 スイートポテトは日本発祥の洋菓子で、卵と砂糖を混ぜあわせてさつまいもの皮に盛り付けて焼いたのが始まりです。 和菓子の餡作りのノウハウを生かして誕生しました。 その頃のさつまいもは、米の代用品というイメージが強く、お菓子のイメージはほとんどありませんでした。 その後、関東大震災後に食生活が大きく変わり、お菓子やデザートとして広く親しまれるようになったそうです。 さつまいもは栄養価が高く、食物繊維が豊富なためおなかの調子を整えてくれます。 栄養士 橋本 11月11日(金) 本日の給食『ラ・フランス』について 今日の果物は、長野県から届いたラ・フランスです。 ラ・フランスは、追熟が必要な果物で、収穫してすぐは食べることができません。 熟しても皮の色があまり変わらず、香りも強くならないため、食べごろかどうかの判断が難しい果物です。 収穫後は、2週間程冷蔵庫に入れて低温を保ちます。 その後、常温の環境に出し、1週間かけて追熟させます。 焦らずじっくり待つことで甘味や香りが強まります。 軸回りを押してみて、やわらかくなったら食べごろのサインです。 食べる直前に、冷蔵庫にいれて2〜3時間冷やすのがおいしいラ・フランスの食べ方です。 今回、給食用に食べごろのラ・フランスが届くよう、農家さんをはじめ、八百屋さんが苦労して追熟のタイミングを調整してくれました。 毎日ラ・フランスの状態を確認し、今日に合わせて追熟したそうです。 甘くて、おいしいラ・フランスが届きました。 栄養士 橋本 11月10日(木) 本日の給食『兵庫県の郷土料理』について 今日の給食は、 夏休みの自由課題「世界の料理を作ってみよう」で提出があった献立から、兵庫県の郷土料理を作りました。 粕汁は、3年4組の生徒が作ってくれた料理です。 粕汁は日本酒の醸造工程で出る「酒粕」で煮込んで作ります。 兵庫県は日本酒の生産がさかんなため、酒粕が手に入りやすい地域柄が生んだ郷土料理です。 鮭やブリなどの魚が入るのも特徴で、酒粕は体を温めてくれる効果があります。 とふめしは、丹波篠山市に120年前から伝わる郷土料理です。 くずした豆腐と、野菜、さばの水煮を炒め、炊き立てのご飯に混ぜて作ります。 丹波篠山市は、海に面していない地域ですが、郷土料理に「さば」が使われます。 かつて、福井県の若狭湾から京都にさばなどの魚を運ぶルート「鯖街道」のひとつが、この地域までつながっていたため、山里でも塩漬けのさばが手に入ったからです。 栄養士 橋本 11月9日(水) 本日の給食『えびワンタンスープ』について ワンタンは中華料理の一つで、漢字にすると「雲を呑む」と書きます。 スープに浮かぶワンタンが雲のように見えること、それを呑むと幸運が訪れるということから「雲吞(ワンタン)」と名付けられました。 中国の北側の地域では、冬至(1年で一番昼が短く、夜が長い日)に、ワンタンを食べる風習があるそうです。 今日のワンタンは、給食室で1つ1つ丁寧に包みました。 ワンタンのつるっとした食感や、えびのうま味を味わいましょう! 栄養士 橋本 11月8日(火) 本日の給食『東京都産 小松菜』について 給食で使われている小松菜は、全て東京都産です。 江戸川区や足立区、葛飾区、武蔵村山市などで栽培されています。 栄養価が極めて高く、カルシウムはほうれん草の約5倍、カロテンやビタミンCも豊富に含んでいます。 味にくせがないため、お浸しやサラダ、煮物、炒め物、汁物の彩りとして幅広い調理に用いられています。 寒さに強く、霜がおりると甘みを増すことがあり、これからどんどん美味しくなる冬の野菜です。 東京でとれた野菜を、東京で消費することは、地産地消につながります。 栄養士 橋本 11月7日(月) 本日の給食『吹き寄せご飯』について 「吹き寄せ」とは、色とりどりの木の葉や木の実が、木枯らしに吹かれて一か所に集められた様子を表した料理名です。 ご飯だけでなく、煮物や汁物、和菓子など、秋の味覚を美しく盛り付ける料理全般につけられる名前です。 日本では、季節を感じる秋の献立として古くから親しまれています。 今日は秋の味覚「栗」や「しめじ」を使い、吹き寄せを表現しました。 すまし汁の「もみじ」の生麩も、秋の献立を美しく彩ります。 料理で自然の美しさや季節の移ろいを表現するのも、和食ならではです。 栄養士 橋本 11月4日(金) 本日の給食ご飯 牛乳 ふわふわハンバーグ れんこんのツナきんぴら みそ汁 『ブックメニュー 三日目』について 本に登場する料理を給食で再現する「ブックメニュー」最終日です。 今日の本は、瀬尾まいこ著「君が夏を走らせる」より2品を作りました。 この本は男子高校生の主人公・大田と、子守を頼まれた1歳女の子・鈴香とのひと夏の思い出が描かれています。 ふわふわハンバーグは、食事をとらない鈴香のために主人公が作ってあげた料理です。 嫌いな人参や、ほうれん草に気付かないよう小さく刻んで入れてあります。 給食でも原作に合わせて細かく刻んだにんじんとほうれん草を混ぜ込みました。豆腐を加えて、ふわふわに仕上げています。 れんこんのツナきんぴらは、鈴香との別れが近づき、好きなおかずをたくさん作ってあげるエピソードで登場する料理です。 ツナが入ることで、にんじん嫌いの鈴香も「おいしい」と言って食べてくれたきんぴらを再現しました。 今回のブックメニューは、本に親しみを持ってほしいと思い企画しました。本を手に取るきっかけになってくれると嬉しいです。 栄養士 橋本 11月2日(水) 本日の給食豆乳麺 牛乳 アスパラと里芋の照り焼き炒め はちみつとレモン風味のカステラ 『ブックメニュー 2日目』について 今日の本は、額賀澪 著「タスキメシ」より3品を作りました。 豆乳麺は、「夜十時以降に食べるならコレ」と作中で紹介された料理を再現しました。 夜食なので豆乳を使い、カロリー低めに仕上げてあります。 作中では、そうめんを使っていますが、うどんで再現しました。 アスパラと里芋の照り焼き炒めは、主人公・早馬が、料理研究部の都と調理をすることになった、きっかけの料理です。 野菜嫌いで偏食の弟・春馬も、「これなら食べられるかも」と思わず言ってしまうほどのおいしさです。 はちみつとレモン風味のカステラは、駅伝のレース前にエネルギー補給メニューとして登場します。 はちみつが入っているので、しっとりふわふわで、レモンのさわやかな香りがします。 「タスキメシ」は、スポーツと料理が入り混じった青春小説です。 スポーツに打ち込む生徒が多い稲付中ならば、と図書室の池辺先生が選んでくれました。ぜひこの機会に読んでみてください。 栄養士 橋本 11月1日(火) 本日の給食ノギ屋の鶏めし丼 牛乳 ごま酢和え ダンダの山菜汁 10月27日〜11月9日は読書週間です。 そこで、図書館指導員の池辺先生に協力していただき「ブックメニュー」を企画しました。今日から3日間、本の中に登場する料理を給食で再現します。 1日目は、上原菜穂子 著 精霊の守り人シリーズより「バルサの食卓」から、2つの料理を再現しました。 ノギ屋の鶏めし丼は、主人公バルサが作中で食べる料理です。 「ジャイという辛い実の粉」には山椒を、「ナライという果実の甘い果肉」はリンゴを使って再現しています。 ダンダの山菜汁は、バルサの幼なじみ薬草師ダンダが作った「山菜鍋」をイメージして作りました。 きのこと山菜のうま味たっぷりです! ブックメニューで紹介する本は、図書室においてあります。 秋の夜長に、読書を楽しんでみてはいかがでしょうか。 栄養士 橋本 |
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