新学期が始まって、２週間が経ちました。
　１年生の皆さんは、学校生活に慣れてきましたか。何か困ったこと、わからないことがあればいつでも上級生に聞いてみてください。
　２年生の皆さんは、３年生と一緒に学校を支える立場となりました。３年生から学んできたことを１年生に教え、上級生としての自覚をもって行動していきましょう。
　３年生の皆さんは、今年は受験を控えた大切な年です。毎日の授業に真剣に取り組み、家庭学習にもこれまで以上に取り組んでいきましょう。
　さて、皆さんは、生徒会についてどのようなイメージをもっていますか。私たち生徒会本部役員はもちろん、皆さん一人一人が生徒会の一員です。６月には、生徒総会があります。生徒総会は、各委員会の活動方針、年間活動計画などについて本当にそれで良いのか皆で考える場です。専門委員会に決まった人はもちろん、それ以外の生徒も生徒会の一員として責任をもって考えなくてはいけません。総会で決定したことは、学校全体の方針として、全員が各種専門員会に協力し、実践していくことになります。
　私たち一人一人が生徒会であるという自覚をもち、積極的に考え、話し合い、行動し、より良い稲中を作っていきましょう。

こんにちは。本日は、お忙しいところ、本校の保護者会においでいただきありがとうございます。
　校長の石川でございます。
　感染症状況を考慮して、今回の保護者会は、オンライン等も併用となります。
　どうぞよろしくお願いいたします。

　初めに、一点お詫びがございます。一年生の保護者の皆様に対してですが、入学式の際、私の式辞で、式辞の文章の読み間違いがございました。私自身、読んでいるときは、まったく気が付きませんで、終わった後、本校職員からご指摘がございました。申し訳ございませんでした。
　
　さて、今年度の稲付中学校の学校経営方針の基本は、昨年度に引き続き
　「生徒の自尊感情を育て、一人一人を輝かせる学校づくり」です。
　自尊感情とは「自分に誇りをもつ」ことです。
　文科省が毎年行っている全国学力学習状況調査によると、今の子供たちは、自分に自信がなく、成功体験も少なく、意欲を失いがちであるという結果が出ております。
　幸い、稲付中学校では、学習面では落ち着いた環境の中で、先生方も指導法を工夫しながら、授業に臨んでおります。昨年度の、生徒向けの学校評価アンケートでは、「楽しく活動できる学校ですか」という質問に対し、生徒の「９６．２％」が肯定的な回答をしております。そうした中で、子供たちに「わかった・できた」という達成感・成就感を味あわせる指導を継続して進めてまいります。
　行事等では、コロナ対策で制限がある中ですが、子供たち中心に運営を進めさせ、活動を通して自己肯定感を味わわせる教育活動を推進し、「一人一人が輝ける」ような学校生活を送ってもらいたいと思っております。
　
　別紙、「学校経営方針」にございますように、「北区の教育目標」「稲付中学校の教育目標」をもとに、「稲付中学校の特色ある教育活動」を柱として、指導の基本となる５つの視点を教員に提示しております。
　どれも、現在求められている大切な視点ですが、以上のことを念頭に置きながら、教育活動を進めてまいります。
　さて、話は変わりますが、「マシュマロ理論」という話を知っているでしょうか。
　これは、スタンフォード大学で１９６０年代に、４歳の子供たちに対してマシュマロを1個ずつ与える実験をしたとき、一定の時間我慢できたらもう一個与える約束をしたそうです。我慢できた子供と我慢できなかった子供の１５年後の学力を比べたところ、我慢できた子供の学力は、平均２割ほど高かったそうです。
　また、我慢できた子供は、友達との関係もよい子供が多かった半面、我慢できなかった子供は、ストレスがたまりやすいという結果になったそうです。
　ある先生は、「中学校と小学校の生活指導の違い」として「我慢」を子供たちに話していました。
　集団生活の中で、必要な視点として、今後も指導を続けてまいります。
　今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

縁の価値

皆さんおはようございます。

　入学式も終わり、いよいよ稲付中学校での新しい学期がスタートしました。
特に、１年生は、期待と不安でいっぱいのことと思いますが、皆さんはもう「チーム稲付中」の一員です。早く中学校に慣れて、チームの一員としての生活ができるようになりましょう。２・３年生の皆さんは、チームの先輩として、１年生の皆さんを優しくサポートしてあげてください。
　ところで、「縁」。人と人とのつながりによく用いられる言葉です。人は一生のうちにめぐり逢う人は数百人であるといわれます。その中でも親しく交友を深めるのはさらに限定されます。まさしく、「出会う」ことは奇跡です。
　だから、せっかくの「縁」を大切にしてほしいと思っています。クラスの仲間、部活動の仲間、地域の人々、家族、そして先生方。
特に１年生は、稲付中学校での新たな出会いがたくさんあると思います。それぞれ皆さん一人一人の生活に関わる全ての人々を大切にしていくことが、最終的に「豊かに生きる」こと、そして未来を担っていく自分自身の「豊かな」人間性の発達や豊かな将来に結びつくのだろうと思います。
　皆さんは、周りの人々を大切にしていますか。自己本位に個人主義に陥っていませんか。それぞれが手を携えて、今それぞれの置かれた立場を大切にしながら歩いていく。それが「縁」を生かすことになるし、それぞれの人たち、特に、皆さんの将来を輝かしいものにしていきます。
　「出会い」の奇跡を大切にして、それぞれがお互いを思いやり、歩んでいく。そんな生活を大切にしてほしいと思っています。

　春は夢が始まる季節です。色とりどりの花が咲き競う季節を迎え、柔らかな日差しの中にも新たな出会いを予感させる佳き日、北区立稲付中学校の入学式を挙行できることを大変うれしく存じます。
　新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
　２年以上にわたる新型コロナウィルスの対応もあり、本日の入学式は、例年とは違う形の入学式となり、心苦しい思いでいっぱいですが、新入生の皆さんの希望に満ち溢れた思いを受け止め、気持ちだけは負けない入学式にしたいと思っております。
　さて、今呼名された１４０名の皆さんは、今日から稲付中学校の生徒です。皆さんの先輩、私たち教職員も、皆さんのご入学を心から歓迎しております。
　皆さんの表情を見ていますと、緊張と不安の中にも、新しい中学校生活への喜びと希望に胸を膨らませていることと思います。稲付中学校の先生方、先輩たちは、困ったこと、わからないことがあれば、いつでも相談にのってくださいます。不安なことがあったら、遠慮なく相談をしてください。その希望を胸に、一日も早く中学校の生活に慣れて、毎日の学校生活を充実したものにしてほしいと心から願っております。
　中学校の３年間は、子供から大人へと心も体も大きく成長する大切な時期です。
この３年間の過ごし方が、皆さんの将来を支える基礎となります。学習面だけではなく、生徒会活動、部活動、学校行事、そして友達との交流を通して、自らを鍛え、成長することを期待しております。
　さて、入学式にあたり、私から二つお話ししたいと思います。
　第一に、「挑戦は人生を面白くし、それを克服することは、人生を意味あるものにしてくれる。」ということです。中学校生活は、失敗が許されるところです。失敗を恐れず勇気をもって様々なことに挑戦してください。そして、失敗をした時には、しっかりと振り返り、失敗から学び、次に生かすことが大切です。自分の目標をしっかり決め、日々の積み重ねを大切に、挑戦し続けるということです。「やり続けること」は才能です。自分の決めた目標に向かって、毎日当たり前に実行する。それが、中学校生活を意味あるものにし、将来のさらに大きな目標に近づく第一歩となります。最初は小さな目標でかまいません。３年後、５年後、そして１０年後の自分に向けての第一歩を踏み出してください。
　第二に「感謝の気持ちをもつ」ということです。
　今ある自分は、保護者の方はもちろん、小学校時代、皆さんを支えてくださった先生方、友達、そして地域の方々のおかげだということを、改めて実感するとともに、生かされているということに感謝の気持ちをもつことです。
　いつも「ありがとう」の心で人と接することができれば、新しい友達もすぐにできると思います。自分が困ったときには、誰かが必ず助けてくれます。また、同じように、困っている人がいたら、進んで助けられる人になってほしいと思っています。お互いが、感謝の気持ちをもち、お互いがお互いを思いやれる中学校生活は、とても素敵なことです。共に学び、共に歩み、喜びや悲しみを共有できる人になってください。
　保護者の皆様、お子様のご入学、心よりお慶び申し上げます。大切にお育ていただいているお子様を本日より、稲付中学校の教職員全員で、責任をもってお預かりをいたします。新型コロナウィルスの影響で、予測困難な状況が続いており、子供達も先を見通せない日々を過ごしていると思います。また、今日、学校教育に向けられる社会の目は、ますます厳しいものがございます。教職員一同、大きな責任を果たすべく最大限取り組んでまいりますが、子供たちの健やかな成長には、学校・家庭・地域の連携が不可欠です。稲付中学校の教育活動につきまして、今後ともご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
　新入生の皆さん、皆さんは、今日から稲付中学校の大切な一員です。先生方や先輩たちとともに、笑顔が輝く素敵な学校を皆さんの手で創り上げ、充実した中学校生活を送れるよう努力していってください。
　以上をもちまして、入学式の式辞といたします。
　
令和４年４月７日　北区立稲付中学校　石川　俊一郎