面接の基本は聞くこと

1年間のうちに何度か子どもたちと個別に面接する機会があると思います。時期によってもねらうところは違ってきますが、基本となることを整理しておきたいと思います。

基本は、聞く姿勢を大切にすることです。
一人ひとりに対して、こうしてほしい、ここを直してほしいということはあるかもしれませんが、教師の側からこうしなさいと押し付けないようにしましょう。まず情報を集めることから始めます。

最近はどんな調子?
どんな生活している?
前にこんなこと話していたけど、その後どう?

漠然とたずねることで、自分が生活のなかで気にかけていることを話してくれることが多いようです。また、以前の面接時に話してくれたことなどをきっかけにするのもよいでしょう。
これでいろいろ話してくれるときは、聞き手になればいいのですが、言葉がなかなか出てこないこともあります。こういうときは、なにか話しづらいことがあるのかもしれません。

楽しかったことは何?
何か困ったことある?

少し具体的に聞くことにします。話しやすいように「楽しかったこと」から始めるとよいでしょう。この話題があまり弾まないようであれば要注意です。また、教師に思い当たることがあってもストレートにそのことを聞かないようにします。「困ったこと」と聞くと話しやすくなります。話してくれないけど、何かあると感じたなら、「最近元気ないように感じるときがあるんだけど、私の思いすごしかな? 思いすごしならごめんなさいね」というように、教師が気にかけていることを伝えてください。それでも、話してくれなければ、一旦引いてください。まずは、あなたのことを教師は見守っているというメッセージを伝えることまでにしておき、次の機会を待ちます。

面接で子どもからでた相談や悩み事はその場で解決できることもあれば、時間をかけなければならないこともあります。多くの子どもから同じようなことが出てきたら、学級全体で取り上げる必要があるでしょう。のんびりと構えてはいけませんが、過剰に反応して拙速になってはいけません。落ち着いて対応するようにしましょう。

面接は個々の子どもの状況や学級の状態を知ると同時に子どもとの人間関係をつくることも大きな目的です。受容的に聞く姿勢を大切にし、子どもの話をたくさん聞くことを目標にしてください。
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