最新更新日:2024/06/17
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集う誰もが いきいきと輝き 笑顔あふれる学校

5/8(月) 朝会 校長講話

「世界の果ての通学路」

 GWが終わり、学校生活が再開しました。「学校に行かなければ…」というよりも、自分の力で生活を組み立て、「学校に行ける」喜びが感じられる毎日にできればと思います。南陵中は学区が広く、中には、通学時間が長く頑張って自転車で通っている人も多いことでしょう。
 さて、皆さんは世界中には過酷な生活環境にもかかわらず、自分の夢を実現するためにひたむきに日々学んでいる子どもたちがたくさんいることを知っていますか?
 ケニアに住むある小学生の兄妹は、サバンナの片道15kmの通学路を、徒歩で毎日2時間かけて通学しています。道中には、象やキリン、シマウマといった野生動物が出没し、危険極まりないため、いつも彼らは小走りで駆け回っています。というのもケニアでは毎年、数名の子どもが象の襲撃に遭い犠牲となっており、野生動物は恐るべき存在だからです。また、両親は幼い二人が無事に学校に通えるよう、毎朝のお祈りを欠かさないそうです。
アルゼンチンのアンデス山脈の人里離れた牧場で暮らすある小学生は、毎日片道18kmある道のりを1時間半かけて、馬に乗って通学しています。5歳年下の妹と一緒に誰もいないパタゴニアの山々や美しい平原を駆け抜け、学校に通っています。石ころだらけの崩れかけた道を進む姿や、変わりやすい山の天候をものともせずに通学する姿は、たくましさにあふれています。
モロッコのアトラス山脈の辺境の村に住むある小学生の女子児童は、毎週月曜日の朝、夜明けに起床して二人の友人と共に片道22kmの道のりを歩き続け全寮制の学校へ向かいます。そして、そこで一週間学び,金曜日の夕方彼女らは同じ道を歩いて帰宅するという生活を送っています。
 インド南部のベンガル湾沿いの漁村に暮らすある中学生は、生まれながらに足に障害があり歩行できません。しかし、二人の弟たちに手作りのオンボロ車椅子に乗せてもらい、えっちらおっちら毎朝片道4kmの道のりを1時間15分かけて通っています。通学はいつもトラブルの連続ですが、三人兄弟には困難をものともせず,笑い飛ばすような明るさと強い絆があります。
 2年ほど前、このような子どもたちを紹介したドキュメンタリー『世界の果ての通学路』という番組を見ました。これは、道なき道を何時間もかけて通学する子どもたちを追った、驚きと感動のドキュメンタリーでした。私は、この番組を見て、過酷な生活環境にもかかわらず、たくましく、ひたむきに学ぶ子どもたちに感動しました。また、その子どもたちが辛さや苦しさよりも、明るく嬉々として楽しんで学校に通う姿に心打たれました。
 日本をはじめ、先進国では子どもが教育を受けることは義務であり権利とされています。学校は徒歩圏内、もしくは公共交通機関やスクールバスで通える範囲に設置されていますが、この作品に登場する子どもたちの教育環境は全くそうではありません。紹介された世界中の子どもたちの通学路は危険だらけで、大人の足でも過酷な道のりばかりです。それでも子どもたちは学校へまっしぐらに向かいます。ひたむきな彼らを見て気付かされるのは、学ぶとは(教育とは)「将来を切り拓くためのパスポート」だということです。
 「どうしてあなたはそんなに苦労してまで学校に行くのですか?」という質問に対して、違う大陸、違う言語、違う宗教、違う生活環境の中で暮らすその子どもたちは、真っ直ぐな瞳で、同じ思いを答えます。−「夢をかなえたいからです!」−
 『世界の果ての通学路』から、私たちが見失いがちな「学ぶことのすばらしさ」「希望に満ちた地球の今と未来」が見えてくる思いがしました。
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学校行事
5/12 テスト週間開始 内科検診(2年)
5/13 PTA拡大役員会 PTA全体委員会
5/15 朝会
5/16 学校訪問
5/17 眼科検診 (2AB,3年)
5/18 尿再検査
愛知県常滑市立南陵中学校
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