携帯・ネットはルールを決め マナーを守って オープン使用!(愛知県教育委員会広報誌パレットの応募作品より)

【瀬戸市教育委員会】「ネットワーク社会における人間関係」

 8月26日(金)に「ネットワーク社会における人間関係〜インターネットとケータイが社会を変えた〜」と題し、東洋大学社会学部コミュニケーション学科教授の海野敏先生をお迎えし、講義を行っていただきました。受講者は瀬戸市内の小中学校及び養護学校の情報教育担当者32名で、密度の濃い内容であっという間に時間が過ぎました。
 前半は、ネットワーク社会における人間関係の変化について、社会学の視点から様々なデータを交えて教えていただきました。「関係希薄化論」「関係選択化論」や調査による検証から、ネット・ケータイの普及により人的接触量は著しく増大しており、人間関係の希薄化は一概に肯定できず、多様な友人関係を選択的に使い分けている面もあることがわかりました。また、「デジタル世代論」によると、大きく4つの世代に分かれ、各世代によってネットと人間関係のつながりに相違があり、デジタル機器についても世代により使用方法・目的が異なるなど、興味深い話をお聞きすることができました。
 後半は、子どもとネットについて、特に「ネットいじめ」を中心に講義を聞きました。ネットの危険性やネットいじめの実態を各種調査などをもとにお聞きしました。その中でも、今時のいじめの多くはネット上で起きるわけではなく学校などで直接うけるいじめが多いこと、ネットのせいでいじめが増えたわけではないことなどがデータからわかりました。ネットを利用したいじめについては、ネットに限った対策では不完全であり、ネットに限定しない一般的ないじめ対策が必要であり、いじめの起きにくい環境作り(事前の予防)といじめが起きても対処できる体制(事後の対応)がもっとも重要であることを教えていただきました。
 学校現場では、子どもとネットについて経験的に危険性を理解していますが、今回の講義を受け、社会学や様々な調査に裏付けされた理論やそれをもとにした適切な対応を学ぶことはとても意義深いものであると感じました。この講義の内容をもとに、各学校で伝達講習をしていく予定です。

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