教具や道具の使い方の説明

教具や道具を使って授業をする場面によく出会います。興味を引く教具を使うことで、子どもたちは集中して課題に取り組みます。教師は手元に実物がないと説明がわかりにくいと考えて、先に物を配ることがあります。ところが、子どもたちは物に気をとられて、肝心の説明を聞いていないことがあります。教具や道具の使い方の説明はどのようにすればよいのでしょうか。

教具や道具の類は、使う直前に配る、取り出すことが原則です。子どもにとって珍しい物が目の間にあれば、どうしてもそちらに気持ちがいってしまいます。日ごろから使っている教科書やノートであっても、使わないときはしまわせることを徹底している教師もたくさんいます。子どもの集中を妨げるものは、できるだけ排除した方がよいのです。
ですから、教具や道具の使い方は、できれば何もない状態で説明するのがよいのです。おもしろそうな教具を教師が全体に見せながら説明すると、子どもの中にはワクワク感、期待感が起こります。そこで、物を配れば一気に集中して活動します。ところが、物があまり大きくないと、どうしても全体では見えにくくなります。提示用の大きなものを用意したり、実物投影機などを活用して、見やすくすることが大切です。

では、提示用の物や実物投影機が準備できない、実物投影機ではうまく拡大して説明できないといった場合はどうすればいいのでしょうか。この場合は、実物が子どもの手元にあって触れる状態での説明の方法を工夫することが必要です。
教師が一方的に説明するのではなく、実際に子どもに触らせながら説明するのです。

「はい、○○をこのように持って。ちゃんとできているか隣同士確認して」
「次に、・・・」

こうすることで、触りたい気持ちを満足させながら、説明できます。

教具や道具を使った活動をする場合、その使い方の説明は、子どもの意欲をうまくコントロールすることを意識してほしいと思います。

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