授業の最初に何をするか

授業の始まりは、多くの子どもの意欲が高い時間です。苦手な子どもも今日はわかるかもしれない、できるかもと思っています。ここで一方的に教師の話を聞かせるなど受け身の活動をさせるとせっかくの意欲がすぐになくなってしまいます。この時間をうまく使うことは子どもの授業への集中度を高めるためにとても大事なことです。

最初に復習をするのであれば、全員の子どもが「できた」「わかった」と思うようにする工夫が必要です。数人に発言させて、「みんないいですね」と確認しても、よくわからないままの子どもが必ずいます。わからないと思うと意欲はすぐになくなってしまいます。

できるだけ多くの子どもに発言させる。
わかっていない子どもには、教科書やノートを確認する時間を与えて、答えられようにする。
まわりと互いに確認させる。

このようなことを意識して、「できそうだ」「やれる」という気持ちにさせることが大切です。

また、脳の活性度を上げるために小テストなどを取り入れるという考え方もあります。この場合注意してほしいのは、できるだけ全員が満点をとれるようなものにすることです。できなかった、ダメだったという気持ちになってしまうとしばらく気持ちが下がったままになってしまいます。そこで、少しでもできるようにと多くの時間をとってしまうと、今度は先にできた子はすることがなくなってだれてしまいます。時間を決めて、時間がくればきっちり終わるようにすることが大切です。
逆に時間内でどれだけできるかという進め方もあります。問題をたくさん用意しておいて何問できるかという発想です。これであれば、自分のペースでやれるのでだれることもなくなります。また前回より何問増えたといった進歩をみることで一人ひとりの頑張りを評価することもできます。
答えを書く以外に声に出すという方法もあります。2人1組で一方が答えを言い他方確認するというやり方です。声を出すことで脳も活性化します。

授業の最初は必ず復習をしなければならないわけではありません。子どもの意欲の高い間に、本時の課題を提示することで集中度を高めることができます。このとき、一方的に教師が説明するのではなく、子どもとやり取りをたくさんすることが大切です。資料を提示して興味を持たせたり、課題に関係した、どの子も答えられる、考えられる発問をたくさんすることで課題への意欲をもたせるとよいでしょう。

授業の始まりは子どもたちの意欲の高いとても大切な時間です。この時間を有効に使うことを意識した授業づくりをしてほしいと思います。
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