介護現場の課題からルール化について考える

一昨日は、介護職員研修の打ち合わせをおこなってきました。

決められたことをうっかり忘れてしまう、実行できない人がいることが話題になりました。本人は悪気がないので、注意されても、謝ってそれで済んでしまいます。それの繰り返しです。なぜそれが大切かを言って聞かせたとしても、おそらく状況は変わらないと思います。その大切さは知っているからです。どのようにすればいいのか悩ましい問題です。

毎回説教しても、相手は言われる内容はわかっていますから、嵐が過ぎ去るのを待つだけです。何か学校での子どもたちの様子と似ていますね。
こういった時は、笑顔で「ルールですよ」の一言で済ますのも方法です。ルールは守るものです。そこに疑問を挟む余地はありません。いろいろな事情や言い訳したいことがあっても、ルールは守るべきことです。ここで気をつけなければならないのは、職場での約束事などがルールとして認識されていなことがよくあることです。明確にルールだと全員に認識させる必要があります。その意味でも「ルールですよ」という言葉が意味を持つのです。また、指摘して行動してくれたら、必ず「ありがとう」を言うとよいでしょう。指摘されて「やらされている」感があっても、最後に「ありがとう」と言われれば気持ちが前向きになります。

連絡、引き継ぎのように相手がいる時には、相手から声をかけることも一つの方法です。この時も、「引き継ぎお願いします」「忘れていました。ありがとうございます。・・・です」「連絡、ありがとうございました」というように双方がありがとうと言えると互いに嫌な気持ちにならずに職場の雰囲気がよくなります。しかし、こういう場面で「ありがとう」を言えるようにするのはとても難しいことです。一方が「ありがとう」を言っても相手が言わなければ雰囲気が悪くなります。マナーやモラルといったことではなかなか徹底するのがむずかしい部分もあります。ならば、これもルール化してしまうという発想もあります。違和感があるかもしれませんが、強制力を持ったルールにしなければうまく機能しないこともあるのです。
今後、この現場での約束事を、こちらから提示するもの、自分たちで考えてもらうことに分けて明確なルールにしていこうと考えています。

こういったことは、学級経営にもあてはまります。学級のルールは教師が提示すべきものもあれば、子どもたちで考えて決めさせるべきこともあります。大切なことは、何でもかんでもルール化するのではなく、互いに安全で安心して気持ちよく暮らせるために必要なことをルール化することです。
子どもたちの世界は大人たちの世界の縮図でもあることを改めて感じます。大人になってきちんとできないのは、学校での教育にも何かしらの問題があったのではないかと思います。教育の大切さと責任を感じました。
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