私学で夏休みの研修の打ち合わせ

夏休みは、授業を見ることはありませんが研修の依頼が多くあります。一方的にお話をするだけの講演はたとえよい評価をいただいても、現場がそれで変わったということはあまりないように思います。そこで、できるだけ学校やその市のニーズに合った研修内容を先生方と一緒に考えるようにしています。その結果、多くの場合は模擬授業を行なって、その授業を元に参加者で話し合ったり、私が解説したりするものとなっています。

模擬授業のよいところは、普通の授業では絶対できない、授業を途中で止めることややり直したりすることができることです。最近は授業研究の方法として取り組む学校が増えてきたので、説明もずいぶん楽になりましたが、まだ、模擬授業をやったことがない学校や研修そのものがあまり活発でない学校ではそのイメージを理解してもらうのにも時間がかかります。

先日、私立の中高等学校で夏休みの研修について打ち合わせを行いました。規模が大きいことと先生方の予定の調整のこともあり、2回実施し、どちらかに参加してもらうことになりました。今までこういった研修を行ってこなかった学校なので、どのぐらいの方が参加されるのか心配していたのですが、かなりの方の参加をいただけほっとしています。もちろん初めてのことなので、どんなことをするのか様子を見てみようという物見遊山的な発想もあるかもしれません。次回どれだけの方が参加してくださるかで、本当のところはわかると思います。
そのことを校長、研修担当もよくわかっておられるのでしょう。模擬授業をもとにしたワークショップ形式の研修ですが、疑問点などを細かく質問して、不安な要素を減らそうとしてくださいました。通常よりも時間をかけて打ち合わせを行いました。
私は、実際の模擬授業の内容や子ども役の反応を見てその場で判断して進め方を考えるのが常なので、事前の打ち合わせはあまり丁寧には行いません。たいていは大筋の流れを決めて、あとは私の方で対応しますからと言って打合せが終わります。研修担当の方はきっと不安な気持ちでいっぱいだと思います。それでも、私を信じて任せていただいているのだと思うとありがたい気持ちになります。
この学校では、模擬授業は初めての試みなので、最初に子ども役へのお願いや進め方についての話を少し丁寧にすることにしました。余計なことを考えずに子どもになりきって授業を受け、どんなことを感じた、考えたかを素直に話し合ってもらえばいいことをしっかりと伝えておきたいと思います。どの研修でもそうですが、授業について考える、話し合うことは楽しい、研修は楽しいものだ、そう思っていただけるものを目指します。

研修担当者には申し訳ありませんが、私自身この研修がどのような展開を見せるかよくわかりません。どうなるかわからない、そのドキドキ感を楽しんでいるといってもいいでしょう。ライブ感覚と言ってもいいかもしれません。次回も参加したいと思っていただける研修になるよう努力したいと思います。
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