研究会で学ぶ

昨日は今年度最初の愛される学校づくり研究会でした。新しいメンバーも増え、今年度も充実した会になりそうです。

自己紹介の後、前回のフォーラムの振り返りと来年度のフォーラムを意識しての今年度の研究の方向性について話し合いました。
午前の部は「劇で語る! 校務の情報化 パート2」でした。これに関しては、校務支援システムのよさは広く認知されてきたが、いかにして各学校に応じた形で運用できるようにするかが課題となってきたという話になりました。次回に向けて校務支援システムをよい形で導入し、定着させるための工夫を話題にするというアイデアが出てきました。また、学校ホームページに関して、毎日更新することが目標ではなく、対象を意識して何が伝わったかが問われる時代になってきました。この視点から、具体的にどのような工夫をしているかがその場でたくさん話されました。カテゴリーとキーワードをうまく組み合わせることで教育目標や目指す子どもの姿が伝わる例や、教職員を意識した発信の仕方、伝え方の工夫についても面白い話をたくさん聞くことができました。この内容だけでも十分に外部に発信する価値があると思いました。

午後の部は、「楽しく授業研究をしよう」でした。3つの模擬授業をもとに授業検討法の提案を行いましたが、授業検討法もさることながら、素晴らしい授業を見ることができてよかったという感想が多く寄せられました。先生方にとってよい授業を見るということはとても価値のあることです。来年もぜひ授業を公開したいと考えています。今年度は年に数回の授業検討だけでなく、日常的に授業改善に取り組むことをテーマにしていくことになりました。日常的であるためには、手軽に、気軽におこなえることが大切です。先生方からは若手の授業改善についてどのような工夫をしているかを聞くことができました。授業について第三者に語り、聞き手はそれをまとめるといったことを職員全員に課すという取り組みなど、なるほどと思わされるものがたくさんありました。このことについては、愛される学校づくり研究会のコラムを通じてお伝えしたいと思います(来週より連載開始)。

研究会の後半は、文部科学省に出向されている会員からの最近のトピックと新年度の学校の取り組みなどの発表でした。
地方の教育行政改革の法案の流れや、教育行政や地域と学校のかかわり方の話題、土曜授業・学習についてなど最新の情報をお聞きすることができました。学校の現場の人間にとって心外な言葉ですが、議員からは「教育村」という言葉がよくでてくるようです。教育現場に対する不信感が現れています。対決姿勢ではなく、協力して進めるというスタンスで改革が進んでいってほしいと思うのは私だけでしょうか。

新年度の取り組みの中で、いかにして人を活かすかについて参考になる話がありました。バランスのよい人ばかりではありません。授業力があっても職員同士の軋轢を引き起こす方もいます。その人のよいところを活かすポジションをどうつくるかに腐心されたことが伝わるお話でした。欠点を指摘して矯正しようとするより、そのよさを活かして活躍させることが組織を活性化させます。簡単ではありませんが、その視点が大切だとあらためて確認することができました。
また、皆さんの話に共通していたのは、校長が学校の課題や目標を明確にし、職員だけでなく、子どもや保護者とも共有しようとしていることでした。ポイントの1つは、課題や目標を簡潔な言葉で言い表すことです。その言葉をいろいろな具体例と共に繰り返し伝えるのです。特に保護者には直接伝える機会は限られているので、学校ホームページの記事などで、子どもの姿だけでなく、その姿が課題や目標とどのように関連しているかを伝えようとすることが大切です。こういったことにも気づかせていただきました。

この日もたくさんの学びがある、充実した時間を過ごすことができました。学び合える場を持てることに感謝です。
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