介護関係者向けの研修

先週末に、介護関係者向けのコミュニケーションに関する研修をおこなってきました。

今回は自分の行動が相手にどう受け止められるか、どう伝わるかを意識してもらうために、挨拶について考えるものとしました。コミュニケーションの方法にこれが正解というものはありません。このことをまず参加者の皆さんに伝え、何を言っても大丈夫だという安心感を持ってもらうことに努めました。
今回の研修では道徳の授業の手法を取り入れました。いろいろな挨拶の場面を想定し、自分はどのように感じるか、相手はどのように考えていたのか双方の気持ちをグループで聞き合うことを中心にしました。互いに聞き合うことでいろいろな視点や考えに触れることができ、自身を振り返ってもらうきっかけにしてもらうのです。

・挨拶は相手にいろいろなことを伝える。
・同じ挨拶でも人によって感じることは違う。
・全く違う気持ちでも、同じような行動になることがある。
・服装からも伝わることもある。

各場面の活動で、このようなことに気づいていただけたと思います。

参加者は同じ事業所でない方が混じっているので、最初は少しかたい雰囲気でした。学校での子どもたちの挨拶を例として話しながら、参加者の表情の変化やちょっとした反応をとらえて、ポジティブに評価して場を柔らかくしました。少し場があたたまったところで、グループ活動を入れました。最初は少し緊張していましたが、次第に打ち解けていきます。最初のグループ活動の後は、どのようなことを話し合ったかできるだけ丁寧に聞いていきました。すべての発言をポジティブに評価することで、安心感を与えると同時に正解を探すことを目的としていないことを実感していただくことを心がけました。グループ活動をするたびに参加者の笑顔が増えていきます。最初は少し距離を置いていた方もしだいにグループの輪の中に引き込まれていきました。時間の関係でグループ活動を止めるのがもったいないと感じるほどでした。

最後に、「挨拶でどんな気持ちを伝えたいと思うか?」「そのためにどのような挨拶を心がけるか?」について、それぞれの考えを聞き合ってもらいました。今までの活動の中でそれぞれに思うことがあったようです。自分の考えを聞いてもらおうという気持ちが伝わります。聞く方もうなずきながらしっかりと聞いていました。

研修終了後、何人かの方から「いろいろな考え方があることを知った」「自分も意識せずにやっていた」「見直すきっかけになった」といった言葉をいただきました。研修を前向きにとらえていただけたことをとてもうれしく思いました。
皆さんとても素直で前向きな方ばかりです。私も、皆さんの参加の様子から授業と同じようにとても多くのことを学ぶことができました。次回以降、またお会いするのがとても楽しみです。それと同時に、皆さんの学びが多い内容にしなければというプレッシャーもかかります。しっかり準備して次回に臨みたいと思います。
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