2つの中学校区の先生方に講演

先週末は、2つの中学校区の小中学校合わせて5校の先生方を対象に「学習規律を整え、子どもの力を引き出す授業づくり」と題して講演をおこなってきました。100余名の先生方が参加してくださいました。

今回は、途中で校区の小中学校混成のグループでの話し合いを2回入れました。事前に見せていただいた3校の子どもたちの様子を参考にして、話し合いのテーマを決めました。

1回目は、
「指示をしてもすぐに動かない」
  どうすれば指示が素早く、徹底できるでしょうか?

「ノートに答が書いてあるのに数人しか挙手しない」
  理由はなぜでしょう?
  どうすればみんなが手を挙げるようになるでしょうか?

2回目は、
「教師が説明しているのに板書を写す子どもがいる」
  理由は?
  どうすればいい?

「友だちが発言しているのに子どもが教師を見ている」
  理由は?
  どうすればいい?

どのグループも積極的に話し合っているようでした。小中学校で子どもに対する見方が違ったりしますが。そういうことにも気づいていただけたのではないでしょうか。面白かったのは座席の配置で、話し合いの様子が違っていたことです。一部のグループが横一列に並んだまま話し合いをしていました。たまたまかもしれませんが、他のグループと比べて話し合いが低調に見えました。向かい合って互いの顔を見て話すことも、話し合いを活発にする大切な要素のように思いました。
時間の関係もあり数人しか発表していただけませんでしたが、「同じ考えの人」「話を聞いて納得した人」と子ども同士をつなぐことを実際に少し体験していただきました。気づいていただけたでしょうか。

いずれの問題も正解があるわけではありませんが、私なりの答につながるような話をさせていただきました。
子どもを認める、ほめることや安心して話せる雰囲気づくりの大切さ。子どもたちに聞く姿勢をつくること。そのためにはまず教師が子どもの言葉をしっかり聞いて見本を示すことが必要なこと。このようなことです。

また、次のことを自己チェックしていただきました。
・「わかった人」と子どもに問いかけていないか?
  わかった人しか答えられない。
  「わからない」を共有することが大切。
  「困った感」に寄り添う姿勢が必要。

・子どもの答に「正解」と答えていないか?
  正解は思考停止のキーワード。

・正解が出たらすぐに説明をしていないか?
  教師の求める答探しにしない。
  一問一答から脱却することが大切。

・「試験に出る」から覚えるようにと言っていないか?
  消費者的な行動をとる子どもたち。
  早く、労力をかけずに結果を得ようとする。

参加された方は、自己チェックしてどのように考えられたでしょうか。

大人数相手の講演でしたので、先生方の反応が気になりました。しかし、どなたも目を合わせてうなずくなど、しっかりと反応してくださいました。集中して聞いていただけたようです。2学期以降、何か一つでも意識して授業を変えようとしていただければこんなうれしいことはありません。
思いがけず古くからの知り合いも参加していて、昔話に花を咲かせました。また、会終了後、各学校の管理職や主任の方と昼食をご一緒させていただき、とても楽しい時間を過ごすことができました。とてもよい学びの機会と楽しい時間をありがとうございました。
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