研修の打ち合わせ

昨日は、来週おこなう研修の打合せをしてきました。市が主催する研修会で、200名ほどの参加者です。舞台で模擬授業をおこなっていただき、それを私が適宜解説するかたちでおこなわれます。その授業者との打合せです。

模擬授業は中学校1年生の国語の単元「古典との出会い」でおこないます。授業者は言語活動を「新しい言葉を獲得する」「自分の言葉で語り合う」ことを両輪と考えて、この授業を構想されました。ここが明確なので、視点をはっきりさせて検討することができました。

現代語訳があると子どもたちは、それを頼りに原文の言葉の意味を考えようとしません。そこで、原文だけのワークシートを準備し、言葉をコンテキストに理解させたいというのが、「新しい言葉を獲得する」という視点での授業者の思いでした。私からは、この流れを活かしながら、子どもたちがわからない語句にもレベルがある。考えることで類推できそうなものとそうでないものを仕分けする必要があること。子どもたちがこの語句の意味を知りたいと思うための工夫や、塾等で学習して語句の意味を知っている子だけが活躍するようにならないための工夫が必要であることをアドバイスさせていただきました。
また、音読を大切にしたいということだったので、古文の文節を意識して読めるようにするために、ワークシートから読点を除き、自分の手で書きこむ活動を加えることにしました。

同じ市の先生方の前で模擬授業をおこない、その場でコメントされるというのは想像以上にプレッシャーのかかることです。それを快く受け、自分が学ぶチャンスととらえて真剣に取り組んでいただけていることには、本当に頭が下がります。授業について深く考える濃密な時間を過ごさせていただきました。私も中学校の古典の授業について新たな視点を得ることができました。

当日は、国語の視点だけでなく、多くの教科で役に立つ気づきを参加者にしてもらえるよう、工夫したいと思います。本番までにどのように授業がブラッシュアップされるかとても楽しみに思うと同時に、その授業をうまく解説しなければいけないという、心地よいプレッシャーを感じています。
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