授業研究に参加

昨日は中学校の授業研究とアドバイスをおこないました。私が参加した研究授業は、1年生の理科の調べ学習でした。

授業を参観した先生方は、子どもたちの様子をしっかりと観察していました。子どもたちの活動が授業者のねらったものになっていたか、何に集中していたかなど、検討会でもしっかり話ができていました。

授業者は「小学校6年生にもわかる説明」という条件をつけて、子どもたちが単に調べて満足するのではなく、その内容を理解して自分の言葉で説明できるようになることをねらっていました。しかし、調べる項目を書きこんだワークシートを準備したせいか、子どもたちは、教科書や便覧の該当項目を写してワークシートを完成することで満足してしまいました。グループでのかかわりも、どこに書いてあるかという情報は聞くのですが、その内容に関して聞き合っている姿は見られません。最後にまとめを見せ合って、確認をするのですが、ほとんど内容に差がなく学び合いにはなりませんでした。授業者のねらいと子どもたちの活動がずれてしまいました。
このことに気づいても授業時間中に修正することはなかなか難しいのですが、私からは次のようなアドバイスをさせていただきました。

ある程度子どもたちの作業が終わった段階で、中間発表をさせます。その上で、その説明で本当に「小学校6年生にわかる」かを問いかけます。具体的にこの部分はどう説明すればわかる。理科用語はどう説明しよう。「小学校6年生もわかる説明」という課題をより具体的にして再度課題に取り組ませるのです。こうすることで授業者のねらいに近づくことできるはずです。

子どもたちの活動の途中で中間発表を入れることで課題や論点を明確にすることができます。その上で再度課題に取り組むことで、より深い学びにつなげることができます。

授業者が単なる調べ学習ではなく、より深く内容を理解する授業にチャレンジしてくれたおかげで、参加した私たちもたくさんのことを学ぶことができました。うまくいかなくてもそのねらいと現実のズレから多くのことを学べるのです。学校内に、先生方がチャレンジする雰囲気があることを大変うれしく思いました。
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