企業の方との勉強会で学ぶ

先月末に授業と学び研究所と企業とで、これからの学校におけるICT活用に合同勉強会が行われました。

今回は学校にあるデータをどのようにして活用するかが主な話題になりました。現在全国に校務支援システムが普及してきましたが、その先にどのようなものがあるのを学校に近い私たち研究所のフェローとシステムを提供する側との双方の視点から意見交換をしました。

企業の方は全国の学校から様々な要望をいただいています。その要望をできるだけよい形で取り入れようとしています。私も学校の事情はよくわかっているつもりですが、こうしていろいろな地域や学校の要望を聞くと、本当に学校の置かれている状況は様々であることを実感します。企業としては、できればすべての要望を実現したいと考えますが、当然そのようなことは現実的ではありません。また、こうしてほしいと言われたからといって、その通りにするのがよい解決策であるとも限りません。なぜそうしたいのか、どこに問題があるのかをきちんと理解して、よりよい解決策を考えることが大切です。この勉強会では、そういう視点で本質的な意見交換ができたのではないかと思いました。

今回この勉強会を通じて感じたのは、企業の方が真摯に学校の持つ課題の解決に役立ちたいと考えられていることです。また、学校からの要望が、今自分たちが直面している目先のことに関するものが多いことが印象的です。これからの学校には何が必要なのかを考え、新しいシステムを導入することで教育を変えようというような発想が少ないのです。そういった長期的なビジョンを学校現場が持つ余裕がない、またはそういう視点がないということなのでしょう。

こういった状況を踏まえて、私たち研究所に求められるのは、これからの学校教育をよりよくする、提案性の高い企画を考えることだと思います。現状を改善するという視点だけでなく、全く新しい発想で学校教育の進化を後押しするようなものが提案できればと考えます。今までにないものを考えるには、こういった私たちと違う立場で学校とかかわっている方との勉強会は貴重な場となります。今すぐに企画や提案が形になるわけではありませんが、近い将来私たちの考えたものが学校現場で先生方のお役に立つ日が来ることを願って、今後もいろいろな方と協力していきたいと考えます。
私にとって、とても充実した勉強会になりました。このような機会を持てたことに感謝です。
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