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新潟市立亀田東小学校 平成22年度1&2&6年生

「1・2年生と6年生のお別れ会」(2011.3.16)

今年度より,本校の1・2年生は,卒業証書授与式に出席しません。年々増える児童数,そして,参列される保護者の皆様の数。縦長の狭い体育館では,もはや入りきれない状態となってきているのが主たる原因です。

しかし,「全校でお祝いできないのか…。」「えーっ,1年生からお祝いしてもらえないの!?」等,残念そうな子供たちの声も聞こえてきます。当然なことです。

そんな声があがってくるということは,それだけ互いの学年の関係が,非常に濃いということ。

それならばと,1・2年担任が上記の会を提案,6年生の卒業を祝うお別れ会が,実施されたというわけです。

言い換えれば,「1・2年生との卒業証書授与式」。楽しい中にも,厳粛で,おごそかな会となりました。

(文責;6年 鷲尾)

01低学年の見守る中
3月16日(水),朝活動。拍手が鳴り響く体育館に6年生が入場しました。
フロアを満たすのは,1・2年生。卒業証書授与式に今年度より参加しない低学年。卒業生と1・2年生とのミニ卒業式です。
02入場
六送会でも使用した花のアーチを掲げる2年生。
ちょっぴり低めに設定されたアーチをくぐる6年生。その表情は喜びに満ちていました。
03低学年担任のすてきな演奏
入場曲はなんと生演奏。1,2年生担任によるピアノ&リコーダー奏です。
練習期間はわずかでしたが,そこは音楽を日々授業で行っている教師。見事なハーモニーを醸し出していました。
04しっとりと開始
会の趣旨を話す1学年担任野田。実はこの企画,事前に6年生には告知していませんでした。6年生の喜ぶ顔,驚く顔が見たかったのです。
「お世話になった6年生にどうしてもお礼を伝えたい。しっかりお別れしたい。」
そんな下級生の思いを伝えます。
じっと耳を傾ける6年生。体育館は,しっとりとした雰囲気に包まれます。
05プレゼント紹介
1年生はプレゼントを用意していました。6年生を前にプレゼントであるペンダント(メダル)の説明をする1年生。自分たちで飾りをつけ,修学旅行の時にもプレゼントしたてるてる坊主をもう一度ミニサイズでぶら下げました。
「どうぞ」「ありがとう」
東っ子グループ(縦割り活動)を通じて深めた絆。自分の班の6年生にプレゼントしました。
「卒業おめでとうございます。」「ありがとう。嬉しいよ。」
中には,首にかけてもらう6年生の姿もありました。
…じーっ…
1年生がそれぞれの場所に戻った後,プレゼントをじっくり見つめる6年生。この1年間の思い出に浸っているようでした。
いやし隊登場
続いては2年生の出番。2年生のテーマは「癒し」。これまで全校をけん引してきた6年生に対し,ゆったりと心落ち着く音楽が流れる中,感謝の思いを伝えるとともに,一斉に6年生目指して駆け寄ります。
マッサージタイム
何と!? 6年生をマッサージ!?
これまでの6年生の労をねぎらうというねらいなのでしょう。体育館のあちこちで,肩たたきを中心としたマッサージがしばし行われました。
照れるねえ
少々照れ気味の6年生。それはそうです。事前に何も知らされていないわけですからね。何もかもが初めての体験。和やかな雰囲気に包まれます。
卒業式の歌
さあ,いよいよクライマックス。6年生にステージ登壇してもらい,「卒業式の歌」を合唱することに。
前年度までは全校合唱していたこの曲。保護者の皆様が小学校時代にも歌われていた伝統ある曲。
しかし,今年度1・2年生はその機会がありません。最初で最後の1・2年生との「卒業式の歌」です。力いっぱい元気よく歌う1・2年生の子供たちに心打たれました。
応える6年
「ありがとう,きみたち…」
6年生も精一杯の歌声で応えます。元気いっぱいの低学年の歌声と,しっとりとした美しい6年生の歌声。2種類のハーモニーに,聴いている職員は鳥肌が立ちました。
指揮者も歌い
お礼を述べた6年生。お礼に卒業証書授与式の最後で歌う合唱曲を,初めて他学年の前で披露しました。
穏やかな表情でゆったりと歌わせる指揮者。彼女も1・2年生に背を向けながら,精一杯歌いました。
指揮者を見つめ
その指揮者を見つめ,心ひとつに歌う6年生。その目は,指先から離れることはありません。1・2年生のために,現時点でできる最高の歌声を届けようという思いが伝わってきました。
美しいハーモニー
6年生が醸し出すハーモニーに引き込まれていく1・2年生。歌詞の意味はよく分からなくとも,6年生の思いを十分受け止めたようです。
支える伴奏者
指揮者の手の振りに合わせながら,暖房がついていない冷え込んだ体育館で,仲間の歌声を支えます。
退場の様子
合唱後,6年生は体育館を後にしました。卒業式と同様,前をしっかり見据えながらの退場です。
歌う低学年担任
何と!? 今度は歌声で6年生の卒業を祝う低学年担任。粋な心遣いに6年生はどれだけ大きな喜び,そして感謝の思いを抱いたことか。本校職員が,学年学級を超えて子供たちの心の指導にあたっていることを改めて実感しました。
拍手で見送り
身を乗り出しながら6年生を見送る子供たち。互いの「ありがとう」の思いが行き来した素敵な会でした。

「1番お世話したのに,1番僕たちの卒業を祝ってほしいのに,卒業式に1・2年生がいないなんて…。」とは,卒業式が3年生以上の参加となったことを聞いたときに,ある6年生が呟いた言葉。
「1・2年生に喜んでもらうために…」そんな思いを持ちながら活動してきた東っ子活動。班で行うゲームも,ピクニックも,大空祭も,1・2年生の笑顔が6年生のエネルギー源だったわけですから,そんなつぶやきも当然といえば当然です。
そんな思いをくみ取って行われたこの企画。3つの学年が交流する姿に何とも言えない感動,喜びを感じた職員でした。
これが新たな伝統となり,次年度も素敵なお別れ会が行われるに違いありません。