愛される学校づくり研究会

【第19回】学校と地域が一体となった「あいさつ運動」の推進

五反野小学校の「開かれた学校づくり協議会」は、足立区が学校教育の改革の一環として、区内の小中5校をモデル校として指定したのを機に、平成12年5月に設置されました。
 保護者や地域の声を生かした学校の運営をすすめ、地域が支える学校づくりをめざすことを目的としています。学校理事会の設置、のびのびスクールの運営、交通ボランティアなど、学校と地域を結びつけたさまざまな提言や実践を行っています。
 

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「開かれた学校づくり協議会」が、今年度特に力を入れて取り組んでいるのが、「あいさつ運動」です。
 

「開かれた学校づくり協議会」会長代行の鴨下甚治さんにお話をうかがいました

Q.なぜ「あいさつ運動」に取り組むことになったのですか。
A.昨年度、慶応義塾大学のサポートを得て、「五反野こども未来プロジェクト」として、五反野の子どもたちによりよい未来を実現するためには、いったい何が必要なのか実態調査を行いました。
 学校・地域・保護者の三者に問いかけを行った結果、三者が共通して最も関心を示した項目が「元気にあいさつすること」でした。これを受け、「開かれた学校づくり協議会」として、「あいさつ運動」を最重点の課題として取り組むことになったのです。
 
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「開かれた学校づくり協議会」
鴨下甚治さん

Q.「あいさつ運動」の主旨をもう少しお聞かせください。
A.「あいさつ運動」がめざすものは、元気のいいあいさつができるだけではありません。家庭にあっては規則正しい生活習慣をつけ、家族の会話を大切にすること。地域にあっては、社会のマナーやルールを身につけることなど、五反野の子どもとして身につけてほしい資質の育成が盛り込まれています。

Q.まずは、どんな取り組みから始めたのでしょうか。
A.あいさつの飛び交う元気いっぱいの町をめざした「あいさつ運動」を紹介するポスターを作成しました。これは、地域の方々に、子どもを見かけたら積極的に声をかけてくださいと呼びかけるものです。このポスターを盆踊りなど各地域のイベントの際に掲載をお願いし、各町会に運動へのご協力をお願いしています。
 
Q.さらに学校と協働して、さまざまな活動をすすめているようですが。
A.校長先生をはじめ先生方のアイディアもいただき、学校と地域を合わせたさまざまな活動が始まっています。
 まず、家庭に配布する「あいさつ7か条」を作成しました。これは、「おはようございます」「ありがとうございます」など基本の7つのあいさつを書いたもので、家庭の目立つところに貼って、家庭での明るい朝のあいさつから元気な一日が始まるように呼びかけています。
 
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また、夏休みの宿題として、あいさつに関する標語・ポスター・作文を募集しました。この中から優秀作品を選んでノボリにして、学校の前の道「あいさつ通り」に並べる予定です。また、よいあいさつをした子どもに、先生や地域の方が手渡す、「あいさつありがとうカード」も作成しています。
 

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Q.これまでの成果や今後の展開などを教えてください。
A.大々的な運動を始める前から、五反野小学校の子どもたちのあいさつは、よくなってきています。このような運動は学校の中だけで閉じていたのではダメで、地域の人にも活動を知ってもらい、あいさつの輪が、校内から学校の周辺へ、そして地域全体に広がっていくことが重要です。元気なあいさつは、永遠のテーマであり、一過性の運動に終わってしまわないように、今後は、交通ボランティアや防犯パトロールなど、地域と子どもがかかわるさまざまな活動とも関連させて、さらに推しすすめていきたいと思います。

ありがとうございました。

(編集部 小西)

(2004年9月20日)

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