愛される学校づくり研究会

【第17回】基礎基本の徹底のための「パワーアップタイム」

五反野小学校では、毎朝15分間、全校一斉に基礎基本の学力徹底のための「パワーアップタイム」が実施されています。音楽の合図とともにすべてのクラスで、担任の先生と副担任の先生による全校体制で、学校オリジナルの算数と国語のプリントに取り組んでいます。

■パワーアップタイムの課題■■■
◇月曜日、木曜日
 音読(10分間)

◇火曜日、水曜日、金曜日
 百マス・百題計算、計算ドリル(5分間)
 漢字練習(10分間)
 

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研究主任の石崎忠男先生にお話をうかがいました

Q.「パワーアップタイム」を始めた経緯をお聞かせください。
A.学校理事会から基礎基本の学力の定着に、特に力を入れてほしいという要望が重ねてありました。どのような方法がよいか、学校の先生の側でいろいろと検討した結果、ドリル的なものを反復学習するのが効果的であろうということになり、平成14年9月から「パワーアップタイム」がスタートしました。
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研究主任の石崎忠男先生

Q.最初は、現在とはやり方が違っていたとうかがいましたが。
A.スタート時は、大休みの後の授業時間内の15分間を利用していました。しかし、これだと国語・算数の授業時間が足りなくなるといった問題が発生し、その反省から、翌年4月からは、大休みの後に時間外の15分間を設定して、実施しました。
 さらに、学校理事会の理事の方とともに全国の優れた実践校を訪問したり、優れた実践者を講師にお招きしたりして勉強をし、改良を重ねています。脳の活性化のために朝実施するのが効果的であるというお話をうかがい、平成16年4月からは、朝の15分間を「パワーアップタイム」に割り当てています。

Q.現在の「パワーアップタイム」の内容を教えてください。
A.毎朝、朝の会の後の15分間を「パワーアップタイム」とし、音楽の合図とともに全校一斉にスタートします。最初の5分間は百マス・百題計算のプリントを実施し、早く終わった子どもは、裏面の学年の内容にあった算数のドリルに取り組みます。その後の10分間は漢字練習です。脳の活性化とともに、基礎基本を反復して学習することを重視しています。
 また、月曜日と木曜日は児童朝会・児童集会があって、きちんと一斉に15分間の時間をとることが難しいので、10分間の音読を位置づけることにしました。

Q.教材は、学校のオリジナルなのですね。
A.算数の教材は、全学年共通で利用する百マス・百題計算のプリントをメインに、早く終わった子どもたちのために、学年の内容の計算練習を行うプリントが用意されています。国語の漢字は、夏休み前に学年の漢字を前倒しして学習することを目標にプリントが作られています。9月以降は、辞書をひいて熟語を増やすなどの学習も取り入れていきます。また、週に1回の進級テストがあって、学習の定着の度合いを確認できるようになっています。
 
Q.2年間実践を行った成果と課題などをお聞かせください。
A.「パワーアップタイム」に関しては、2年間さまざまな試行錯誤を行ってきましたが、少人数指導やTT等の実践の成果と合わせて、基礎基本の学力の定着という面では、子どもたちの力がついてきたように思います。
 先日実施された区の学習定着度の調査の結果を見ても、国語と算数のそれぞれの定着率において、区の平均に比べて非常に高いスコアが現れています。しかし、個別に詳しく分析すると、応用力等の面で課題もあり、今後の実践において意識して、さらに力をつけるように取り組んでいきたいと思います。
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どうもありがとうございました。

(編集部 小西)

(2004年9月6日)

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