【第7回】「一世帯一ボランティア」で、学校運営を応援するPTA
学校・家庭・地域が三位一体となって新しいタイプの学校づくりを進めている五反野小学校において、保護者の立場から、その運営に積極的に関わっているのが五反野小学校PTAです。
五反野小は、地域立の小学校として、地域の方々の温かいボランティア活動に支えられていますが、保護者の方もより積極的に学校に関わっていこうと、さまざまな試みを行っています。その一つとして、今年度から「学校支援ボランティア」の活動が始まりました。先日、行われたPTAの運営委員会でも、その運営のノウハウが、盛んに議論されていました。
ところで、五反野小PTAの役員・委員の皆さんは、全員が、学校の教職員の方々、理事会の方々とお揃いの名刺をお持ちです。名刺には、元気な五反野の子どもたちを、先生方、保護者の方々、地域の方々が温かく見守りながら育てるようすを表したイラスト(絵:セキ・ウサコさん)がかかれています。こんなところにも学校・家庭・地域が一体となって学校づくりに取り組まれている様子を見ることができます。
五反野小学校PTA会長の三田利恵さんにお話をうかがいました
Q.今年度から始まった「学校支援ボランティア」について教えてください。 A.「学校支援カード」を配布して、全家庭が一年間に一回、学校行事のお手伝いか、PTA活動に参加していただくという活動です。今年度は、交通ボランティアや校庭開放、のびのびスクールなど、基本の16のメニューを用意して、ご協力をお願いしています。 |
PTA会長の三田利恵さん |
今までは、委員でないPTA会員の方は、なかなか学校行事やPTA活動に参加する機会が少なかったのですが、このしくみができて、協力しやすい、予定が立てやすいと好評です。地域立の小学校となって、学校と家庭・地域が一体となって学校づくりを進める上で、これまで以上に保護者の参加・協力が大きな意味を持ってくると思います。
今年度は一年目であり、いろいろと試行錯誤もありますが、随時修正を加えながらノウハウを築いていきたいと思います。
A.これも学校支援ボランティアの一つとして、パソコンに詳しい方が熱心に作成していただいています。7月にオープンの予定ですので、ぜひ見てください。
Q.いろいろと新しい取り組みをされていますね。
A.けっして、新しい取り組みばかりではないんですよ。今までのよいところを続けていきながら、必要があれば、前例にとらわれないで柔軟に新しい方針を考えていくのが、このPTAのスタイルです。
Q.地域立の小学校となって、従来と変わったことはありますか。 A.従来は、クラスの運営に関しては、個々の担任の先生と話ができますが、学校全体の取り組みに関しては、意見を述べる場がありませんでした。このことに関して保護者の側から発信ができる点が、地域立の小学校となった一番のメリットだと思います。その分、責任も重いですが…。 地域立の小学校を形作っていくこれまでのプロセスの中で、学校も理事会も、よりよい姿を求めて大きく変わってきました。保護者も変わっていかなければなりません。 |
A.とてもよい学校ですよ。五反野小学校は、先生も地域の方も、そして保護者も、本気で取り組んでいる学校です。さまざまな地域や保護者の声に、学校が聞く耳を持っていると感じています。保護者もより積極的に学校運営に参加し、よりよい学校にしていきたいと思います。
(編集部 小西)
(2004年6月28日)