★このコラムは、小牧市立小牧中学校のホームページ「小牧中PTAの部屋」を運営されている斎藤早苗さんによる保護者コラムです。「愛される学校づくり研究会」から強くお願いして、保護者の目から見た学校や教育について執筆していただくことになりました。ご自身は「私は学校の応援団長」と称しておられますが、さてどのような切り口で学校教育に迫っていただけるのでしょうか。とても楽しみなコラムです。
【 第17回 】夏休みの過ごし方
◆先生も夏休み?
子どもたちの夏休みが始まると、「先生は夏休みがあっていいな〜」という声が聞こえてきます。先生方も夏休みがある、と思っている人は、意外にたくさんいるようです。
考えてみれば、先生は「公務員」ですから、市役所などにお勤めの公務員の人々と同じように、夏休みであっても出勤されているのは当然です。
それでも「先生には夏休みがある」と思われているのは、やはり授業がないことで、通常より年休などのお休みが取りやすいので、学校に先生がいないことが多いからでしょうか。
中学校では、夏休み中はいつもより長時間の部活動がありますし、先生方にそれほどお休みがあるようには思えませんが、小学校ではやはり「先生も夏休み」という雰囲気があるのかもしれませんね。
実際には、通常通りに出勤されている先生方ですが、夏休み中はどのように過ごしていらっしゃるのでしょうか?
おそらく、学期中にはできなかった仕事をいろいろとされていることと思います。そんな夏休みの日常を、具体的に「校内の掃除をしています」「書類の整理をしています」「研修会を行っています」など、夏休みならではの仕事として、子どもたちや保護者にお知らせしてくださると、「先生は夏休みもがんばって仕事をしているんだな」と理解してもらいやすいかもしれませんね。
◆夏の思い出を作ろう!
学期中よりは、時間に余裕ができる夏。先生方には、ぜひともリフレッシュの時間を持ってもらいたいと思います。
旅行に行かれるもよし。読書に勤しまれるのもよし。音楽鑑賞や映画鑑賞をされるのもよし。何かしら、普段できないようなことをして、楽しんでいただけるといいなと願っています。
どうしてこんなことを言うかというと、それは2学期が始まったときに、子どもたちに「先生は、夏休みにこんなことをしたよ!」と、先生方の夏の思い出を話していただきたいからです。
子どもたちの中には、家庭の事情などで、あまり楽しい思い出が作れなかった子もいるかもしれません。そんな子たちに「楽しかった話を聞かせるのは気の毒だ」と遠慮するのではなく、先生の楽しかった思い出を分けてあげてほしいのです。
子どもたちは、きっと先生が楽しそうに思い出を話してくれるのを、うれしく受け止めてくれると思います。
小学生には「絵日記」の宿題が出されますが、先生方にも楽しい思い出の「絵日記」を書いていただいて、それが子どもの作品と一緒に教室に掲示されていたら、とても楽しいでしょうね。
◆自費の研修会に参加してみよう!
夏休み中、各市町村の教育委員会では、さまざまな研修が行われます。
先生方は、割り当てられた研修や、自主的に選んだ研修に参加されることと思います。「学び続ける」先生方の姿勢は、本当にすばらしいと思います。
そんな先生方に、保護者の私がこのようなことを言うのは、とても差し出がましいことなのですが、「自費の研修に参加」されることを提案したいと思います。
夏休み期間中は、全国でいろいろな研修が行われています。自分の所属する地域から飛び出して、見聞を広げる機会を作ってみてはいかがでしょうか?
自費で参加すれば、なにしろ心構えからして違ってくると思うのです。(せっかくお金を払っているのだから、元を取ろう!と思いますよね)
今は、家にいながら、学校にいながら、ネットを通じていくらでも情報収集ができます。簡単に、たくさんの情報を集めることができますね。
しかし、「情報を集めた」だけで「知ったような気になる」ということはありませんか?「百聞は一見にしかず」ということわざには大きな意味がある、と私は思っています。
自ら足を運んでみることで、何か新しい発見があるかもしれません。「空気を感じる」ことで、心が動くかもしれません。さらに、そこで新しい仲間と出会えるかもしれません。
とくに若い先生方には、そんな機会をぜひ持っていただけるといいなと願っています。
夏真っ盛り。毎日暑い日が続いています。先生方の夏休みが「熱く、楽しい夏」となりますように。
(2014年8月4日)