★このコラムは、小牧市立小牧中学校のホームページ「小牧中PTAの部屋」を運営されている斎藤早苗さんによる保護者コラムです。「愛される学校づくり研究会」から強くお願いして、保護者の目から見た学校や教育について執筆していただくことになりました。ご自身は「私は学校の応援団長」と称しておられますが、さてどのような切り口で学校教育に迫っていただけるのでしょうか。とても楽しみなコラムです。
【 第1回 】始まりは「PTAの部屋」
皆さん、はじめまして。今回からコラムを担当させていただくことになりました斎藤早苗です。学校のこと・教育のこと・先生のこと・子どものことなど、保護者目線で感じることを発信していけたらと思っています。1年間お付き合いをよろしくお願いいたします。
私のような、教員ではない「ふつうのお母さん」が、このコラムに参加させていただくことになったのは、我が小牧中学校のホームページ(以下HPとします)内にある「PTAの部屋」というページを、私が運営しはじめたことに関心を持っていただいたからです。この「PTAの部屋」は、以前から小牧中学校HPにありましたが、当然ながら学校側が運営していました。今回は、それが「PTAによる運営」になったきっかけについてお話したいと思います。
◆PTA活動の見直し
幸か不幸か、小牧市PTA連絡協議会の事務局校になる「当たり年」に小牧中PTAの「母親代表」をやらせていただくことになりました。これは、通常なら1年任期のところを「2年任期」でやることを意味します。 せっかく2年やらせていただけるなら、PTA活動の見直しをしたいという思いがあり、それまでの活動で「気になっていたこと」について、思い切って学校に相談を持ちかけました。その一つが「PTAの部屋」でした。
◆学校への相談
本校のHPは、ほぼ毎日更新されており、保護者にも好評でした。学校HPの中にはPTA用の「PTAの部屋」というページがあり、そこでPTA活動の紹介をしていました。しかしこちらは本体とは違い、なかなか更新されないのです。PTAの委員会活動に参加して下さる委員さん達は、自分の活動がHPに掲載されるのを楽しみにしているのになかなかアップされず、「忘れたころに載るのよね」と残念がられていました。
学校で「PTA担当」といえば「教頭先生」ですから、例年教頭先生が「PTAの部屋」の更新作業を担当して下さっていました。しかし皆さんもご承知のとおり、教頭先生は学校一多忙な先生です。HP更新は二の次三の次、となるのは致し方ないことです。そこで、「『PTAの部屋』をPTA(私)にやらせてもらえないか?」と相談したのです。たまたま私はパソコンを扱い慣れていましたし、失礼ながら「その手のことには素人の先生方がやれることだから、私でも何とかなるだろう」という気持ちと、超多忙な先生の負担を少しでも軽くしたいという気持ちからお願いしたわけです。
◆懸案事項(1):システムについて
相談を持ちかけるにあたり、心配なことがありました。それは「セキュリティ」と「承認行為」の問題です。校内には個人情報など重要な情報がたくさんあり、外部からのアクセスは問題があります。またHPに記事を掲載するには管理者の承認が必要ですが、それをどうするかということが気になっていました。
教頭先生と相談していく中で、本校のHPは「ブログ形式」で、さらに「PTAの部屋」は本体とは別建ての独立したページになっていることがわかりました。これはどういうことかというと、「ブログ形式」なら簡単に記事の作成や掲載ができること、そして独立しているから学校のサーバーを介する必要がなく、また校長承認などの「承認行為」が不要なので、よりスピーディにアップができる、という利点があるということです。
◆懸案事項(2):校長先生の姿勢
そして、一番の懸案事項は「校長先生」でした。というのも、昨年度は校長先生が交代される年で、新しい校長先生がどなたかもわからず、噂では「すごいやり手の先生だ」とお聞きしていたので、PTA役員ごときの提案など相手にされないのでは、と思っていたのです。ところが、赴任された玉置崇校長先生は、噂どおりの「凄腕・キレ者」でしたが不遜な態度は一切なく、PTAの想いをしっかりと受け止めて下さって、さらに「お任せしますので、どんどんやって下さい」とおっしゃいました。初めて会ったばかりのPTAにお任せしちゃって大丈夫?とこちらが心配になるほどでしたが、校長先生にそう言っていただけたおかげで、無事「PTAの部屋」をPTA自身が運営できるようになりました。
◆「PTAの部屋」から学校を応援
PTAによる「保護者からの発信」ができたのは
・「PTAの部屋」が学校HPから独立したページであったこと
・校長先生を始め、学校側の協力を得られたこと
この2点のおかげです。
運営開始当初は、「PTAの行事をお伝えするだけ」のつもりでしたが、玉置崇校長先生が新学期早々に学校HPをリニューアルされて、学校からの発信がどんどん増えていくにしたがい、それを受けての保護者としての「学校への想い」「先生への想い」「子どもへの想い」を発信したいという気持ちになりました。そんな想いを記事にすることが、だんだんと学校を応援することにつながっていったのです。学校からの情報発信がいかに大切か、おわかりいただけると思います。ぜひ多くの先生方にこのような学校HPの有用性を知っていただいて、「学校の応援団」を増やしていってほしいと願っています。
(2013年4月8日)