愛される学校づくり研究会

★新任の先生のためのコラムです。3人のベテラン教師が、同じテーマについて語ります。
こんなことを聞いてもいいのかしら。聞いてみたいけれど、職員室では聞きにくい。面と向かっては、どうも恥ずかしい。・・・こうした新任の先生方の気持ちを察したテーマが並びます。

【第9回】新任のうちに身につけておきたい習慣−その1

野田和弥先生からの助言

「ほめる」
  • ほめ言葉をいっぱい書き出す
  • 書き出したほめ言葉をどんどん使う
  • 子どものわずかな進歩や努力を見つけて言ってあげる
  • 授業中、ノートに○をつけながら、瞬時にほめる
  • 話を聞く態度や挙手の仕方など他の模範となる行動を具体的にほめる
  • 叱った後もほめて終わる(子どもが反省したことをほめる)
  • 連絡帳によかったことを書くことで、保護者にも伝える
  • ほめる材料が見つからない子に対しては、ほめる状況を作ってほめる
  • ほめるときの表情や態度も大切  

●野田和弥(のだ・かずや)先生/昭和59年、教員生活スタート。小学校に6年、中学校に13年、再び小学校に戻り6年目。専門は数学。座右の銘は「教育とは人生のタネ蒔きをすることなり」。本年度より、校内の特別支援教育コーディネーターを務める。現在、月刊誌「楽しい算数の授業(明治図書)の授業力UP!今月の授業と発問」の編集を担当。教師力アップセミナー運営委員。

 

百瀬薫先生からの助言

「読書」
 とにかく読むことが大切です。著者の教育観を感じられるような本・教育方法に関する本・自分の生き方を考えさせられる本・教養を高められる本・絵本・雑誌など、教育に関係する内容だけにとらわれずに幅広く読むことがいいと思います。気になった部分はコピーを取って、ノートに貼ったり、ファイルに綴じたりしておくとやがて役に立つこともあります。どんな本を読んだらいいのか迷うときは、職員室の先生方の机を見てみましょう。学年の先生や、研究主任に勧めてもらうのもいいと思います。勧めていただいた本を読んだら感想を一言お伝えするのを忘れずに。年齢とともに時間に追われ、充分時間をかけて1冊を読むことが難しくなってくると思われます。今のうちにたくさんの財産を自分の中に蓄えておきましょう。

●百瀬薫(ももせ・かほる)先生/信州大学を卒業後、2年間の中学校(国語科)での臨時採用期間を経て平成8年長野県に正式採用となる。以後、小学校2校、中学校1校を経験し、平成19年度に、ベルギー王国ブラッセル日本人学校中学部(国語科)へ文部科学省より派遣。自分探しの旅を続ける。趣味は読書と写真撮影。「縁」を大切にしたいと願う生活のなかで得た人脈は、本人を支える大きな力となっている。

 

伊藤彰敏先生からの助言

「教育書を読む」
 あいさつがしっかりできる、いつも笑顔でいる、わからないことは聞くなどといったことは、社会人としてできていて当たり前。これは、習慣ではありません。「習慣」とは「ある事が繰り返し行われた結果、その事がしきたりになること」(岩波国語辞典)です。意図的に続けることで、自分の生活上の決まりとなるものが習慣です。はじめは苦痛を伴うこともあります。
 その1は、読書です。本を読むのが好きとか嫌いとかにかかわりなく、教師力を高めるには、読書が一番です。手当たり次第で結構。乱読で結構。とにかく読むことです。ただし、目標が必要。例えば、「1週間に1冊」というように、ノルマを決めておくことです。10日に1冊でもよし、1か月に1冊でもよし、自分に合った目標を立てることです。
 また、教育書の内容は、具体的な実践に関するもの、教育理念にかかわるものなど、なんでもよし。読みやすいもの、あるいは研究授業のために必要であるものなど、とにかく読むことが大切だと思います。この読書は、独りよがりな教師にならないための薬のようなものと考えてもいいですね。

●伊藤 彰敏(いとう・あきとし)先生/平成20年から一宮市立大和南中学校に勤務。中学校教員として27年目。「論」のある国語科の授業をめざしている。

(2008年6月16日)

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新任の先生のためのコラムです。
元気になれるコラムです。
3人のベテラン教師が、同じテーマについて語ります。

こんなことを聞いてもいいのかしら。
聞いてみたいけれど、職員室では聞きにくい。
面と向かっては、どうも恥ずかしい。
こうした新任の先生方の気持ちを察して、「そうそう、こういうことが聞きたかったのです!」というテーマが並びます。

3人の意見が一致するときも、反対になるときもありますが、正解は一つだけではないということ。
ベテラン教師の語りをもとに、あなた自身が考えることが大切なのです。