★ベテランの先生方によるリレー方式のコラムです。校長、教頭、教務主任、校務主任などを経験された先生方に学校経営上のちょっとしたアイデアを紹介していただきます。今回は…
【第2回】三原 徹 先生
《知恵3》 学校公開日には「授業診断」 |
五反野小では、6月と10月の年2回、1週間の学校公開を行う。その際、合わせて実施するのが「授業診断」である。何月何日何曜日、何年何組の誰先生の、教科○○の授業を参観して「教師の様子」「児童の様子」「学習環境」など12の項目について5段階評価を行い、裏面には自由意見を記入してもらう。担任個々に対する生の評価が上がってくる仕組みだ。
この取り組みに対する担任たちの当初の反応は想像通りだった。「教師たちの仕事は児童を評価することであり、その評価をされるなどとんでもない」、「地域住民や保護者の素人に、プロの教師を評価できる力量などない」…。
しかし教師は、地域住民や保護者の声を聞こうとしないから、閉鎖的、井の中の蛙と保護者や地域から見放され、気持ちの行き場をなくしたモンスターペアレンツを産むことにもなる。授業診断を見た地域住民や保護者たちの素直な感想や疑問、要望などを吸い上げる窓口ととらえたい。
教師に素直に親や地域住民の声に耳を傾けさせるポイントは、出た意見やクレームを、教員の評価材料に使わないことを、校長が保証・約束することだ。安心して意見を聞く心構えを作らせることがポイントだ。
(2008年2月25日)