PLANEXUSの「学校力アップシリーズ(7)」

学校を応援する人のための
学校がよくわかる本(3)【授業編】

保護者向けに授業についての本を書かないかとプラネクサスの小西克哉社長に声をかけていただいたときに思い浮かんだのが、ある学校で新任の授業を学校評議員の方と参観したときのことです。ネットで見つけた指導案をもとにした授業だったのでしょう、興味を引く発問と展開で、子どもたちの手がたくさん挙がる一見活発な授業でした。同席した評議員の方もよい授業だと感心されていました。しかし、私の眼には子どもたちは思いついたことを発言しているだけで、深く考えていない、友だちの意見もしっかり聞いていない薄っぺらな授業に映りました。

学校公開などで保護者や地域の方が授業を見る機会が増えています。誰しもが教わる側から授業を経験していますが、教える側の教師の視点について知ることはありません。教師がどのようなことを意識して授業をしているのかを知っていただくことで、よりよく授業が理解でき、正しい目を持った強力な学校の応援団になっていただけると思います。

こんな思いを玉置崇先生にお伝えしたところ、学校を理解して応援団になってもらうには授業だけではたりない。もっと学校の組織やしくみなど一から知ってもらう必要があるとのご意見をいただきました。それでは、是非書いてくださいとお願いしたところ、ご多忙にもかかわらず、【組織・しくみ編】【学習内容編】の執筆をお引き受けくださいました。

明日の社会を支える子どもたちのために学校を応援したい。自分ができることは何でもしようという方が私の周りにもいらっしゃいます。この書籍(3部作)を通じて、こんな素晴らしい学校の応援団が一人でも増えることを願っています。
(著者 はじめにより)

もくじ

第1章 授 業
1.子どもたちが活発に活動する授業
2.子どもが積極的に挙手する授業
3.子どもの発言を受容する授業
4.「わかりません」と答えた子どもが前向きになる授業
5.みんなの手が挙がる授業
6.大切なことを教師が何度も繰り返す授業
7.子どもの考えを発表させる授業
8.子どものよい行動が広がる授業
9.子どもの挙手・発言が増える授業
10.間違えた子ども、わからない子どもを活かす授業
11.○をつけてやる気を引き出す授業
12.子どもが自ら知識を獲得する授業
13.練習・小テストに意欲的に取り組む授業
14.テンポのよい授業
15.子どもの言葉で進める授業
16.子どものつぶやきを活かす授業
17.どの子どもも活躍する授業
18.子どもが聞き合う授業
19.ペア活動を活かした授業
20.グループ活動が活性化する授業
★授業を読み解くExercise1
第2章 学級経営・生活指導
21.子どもの頑張りをほめる行事
22.子どもの学びを生み出す作品の掲示
23.保護者との信頼関係をつくる学級懇談会
24.保護者からの悩み事の相談
25.素早い集団行動
26.意欲的に取り組む当番・係活動
27.規律を守れなかった子どもの指導
28.規律が維持される学級
29.子どもの心を育てる場面
30.子どもからの悩み事の相談
★授業を読み解くExercise2

著者紹介

 大西 貞憲(おおにし さだのり)
1955年大阪にて生まれる。 東京大学卒業後、愛知県公立中学校・高等学校教諭として約10年間教壇に立つ。その後約11年間、ベネッセコーポレーションにて教育ソフト開発と活用研究を行う。2000年より小中高等学校のアドバイザーとして活動する。学校教育現場で、授業評価・改善、管理職のための学校の活性化、学校のICT活用、保護者向けの子育てへのアドバイス等、指導・講演を年50回以上おこなう。現場に出掛けてのアドバイスは「明日からの元気が出る」との定評がある。
現在、有限会社フォー・ネクスト代表取締役、NPO法人元気な学校を支援し創る会理事。
学校がよくわかる本(3)【授業編】
  • 書名:学校がよくわかる本(3)【授業編】
  • 著者:大西貞憲
  • 定価:1500円+税
  • 発売日:2012年2月1日
  • 体裁:A5版変形/136ページ
  • ISBN978-4-905111-06-1
  • 販売:直販
⇒書籍のご注文