第7回は赤坂真二先生です。対面で行います。開催日時は、2月10日(土)午前10時〜12時です。よろしくお願いします。

永田繁雄先生セミナー1

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今回は、東京学芸大学教職大学院教授の永田繁雄先生をお迎えし、「考え、議論する道徳の 具体像 〜これからの道徳授業と評価をどう進めるか〜」をテーマに語っていただきました。 このホームページでは、その一部をご紹介します。
永田先生のセミナーでは、まず東京タワーの話から始められました。昭和33年に完成し た東京タワーと同じ年に道徳の授業も開始され、どちらも60年が経とうとしています。 この60年という節目に、道徳が教科化され、教科書が使用されるようになる中で、次の ようないくつかの分かれ道があるのではないかと話されていました。
<分かれ道>
1 授業が今までより「柔軟化」するか。それとも「硬直化」の道を歩むことになるか。
2 「追求型」の授業が中心になるか。それとも「誘導型」の授業が中心のままか。
3 子供が道徳授業をより「好き」になるか。それとも、より「嫌い」に傾くのか。

永田繁雄先生セミナー2

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このような「分かれ道」がある中で、これからの道徳の授業においては、教師がより柔軟 に開発的発想をもってチャレンジしなければならないと話されました。
<ポイント>
・教師自身の価値観を教え込むのではなく、子どもの価値観を育むようにする。
・子どもが切磋琢磨するように、教師も相互に指導のあり方を切磋琢磨していきたい。

永田繁雄先生セミナー3

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雨でも風でも立ち上がることのできる植物には強い「根っこ」がある。それと同じように 子供たちの心の中にも、「根性」や「根気」にも似た強い根っこを育む必要があり、そのた めにも子どもが多面的・多角的に考えて、自己の生き方を深めていくことができるように 促すことが大切だとも話されました。

永田繁雄先生セミナー4

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これからの道徳は、アクティブ・ラーニングとしての「主体的・対話的で深い学び」が求 められており、そのために文部科学省が示している道徳の三つの「型」( 1 人物への自我 関与 ・ 2 問題解決的な学習 ・ 3 道徳的行為に関する体験的な学習)を別のものとし て考えずに、組み合わせて指導していくことも必要だと話されました。いわば、主人公の 気持ちをたどるだけのような授業などにしてはならず、そのためにも、教科書を活用しつ つも、次のような多彩な教材を使っていくことも大切だと指摘されました。
・郷土や地域の教材 ・学校の教材 ・放送番組 ・「私たちの道徳」 など

また、「主体的・対話的で深い学び」を実現するために、これらの「型」や教材を生かしな がら、道徳の授業の方向性としては、主として次の3点に気を付けることが大切だと話さ れました。
1 主体的な学び…問題意識をもたせる。
生活の反省会のようなものにならないように配慮しながら自分事としていく。
教師が示すテーマ→主題 子供が考えるテーマ→問題意識 これらが重なるようにする。
2 対話的な学び…協働的に問題追求をしたり議論をしたりする。
主人公の気持ちばかりを問い続けるような、共感疲れの授業を避けるようにする。
3 深い学び………子ども同士の「みがきあい」や「みとめあい」を生み出す。
多面的=分析的な思考と、多角的=選択的思考を区別した上でつなげたりする。

そして、これらを生かしながら、誘導過程と追求過程とを分けて考えて、今まで以上に、 また、上の学年や中学校段階ほど追求過程が多くなるように努めるべきだと話されました。 そのためにも、「場面発問」と「テーマ発問」の使い分けも大切だと言います。

永田繁雄先生セミナー5

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道徳授業が「特別の教科」となることで、今まで以上に評価への配慮が必要になります。 永田先生は、道徳授業が育成する資質・能力は道徳性であるが、それは人格そのものでも あるので、評価は困難であり、謙虚に見る構えが大切だと話されました。 そして、観点別評価は避けて、大くくりなものとして複数時間の中で、子どもの思考の深 まりと、自分のこととつなげて考えていたかを大きな2つの視点として見るようにしてい きたいとお話しされていました。 道徳科の評価では、数値による評価は避けるため、花丸などの丸の数に基づく評価は好ましくないと言います。また、日常のことではなく学習で見られる内容とすること、子ども のマイナス面を指摘しないことなどが大切になると話されました。

道徳科の指導やそこでの評価は、以上のことを心掛け、先生方の日々の挑戦によって、こ れからの授業をよりよいものにしていけるといいですね。

【第2回】道徳教育の第一人者「永田繁雄先生」登壇

■日時 6月23日(土)10時〜12時
■会場 大口町立大口中学校
■講師 永田繁雄先生(東京学芸大学教職大学院教授)
■演題 「考え、議論する道徳の具体像」
■プロフィール
 東京都内小学校教諭、文京区教育委員会指導主事を経て、平成14年1月から文部科学省初等中等教育局教育課程課調査官。平成21年4月より東京学芸大学教授。中央教育審議会道徳教育専門部会委員。小学校学習指導要領解説特別の教科 道徳編 作成協力者。平成30年度から特別の教科「道徳」がスタートします。「考え、議論する道徳」とは何か、具体的な事例を示して語っていただきます。道徳の授業で困っている先生方、ぜひご参加ください。

赤坂先生セミナー1

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 今回は、上越教育大学教職大学院教授 赤坂真二先生をお迎えし、『指導力のある教師が知っていること・やっていること〜「学級経営の充実」のために〜』をテーマに語っていただきました。このホームページでは、その一部をご紹介します。
 赤坂先生のセミナーでは、「教師は子どもたちに肯定的に期待する」「必ず子どもたちはできる、伸びると信じ続けることが大切」という思いを根幹に、社会の変化とそれに応じた能力を子どもに身につけさせる必要性、教師がやるべきことについてお話いただきました。

赤坂先生セミナー2

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〜社会の変化について〜
 これから予想される日本社会の変化を語っていただきました。
・2018 年 : 75 歳以上の人口が65〜74 歳人口を上回る
・2020 年 : 女性の過半数が50 歳以上になる
・2021 年 : 団塊ジュニア世代が50 代に入り、介護離職が増え始める
・2024 年 : 団塊世代がすべて75 歳以上となり社会保障費が大きく膨らみ始める
・2027 年 : 献血必要量が不足し、手術や治療への影響が懸念される
・2030 年 : 団塊世代の高齢化で東京郊外にもゴーストタウンが生まれる
・2040 年 : 全国の自治体の半数近くが消滅の危機に陥る
・2050 年 : 世界人口が97 億3000 万人になり、日本も世界的食料争奪戦に巻き込まれる
(河合雅司 『未来の年表』,講談社現代新書,2017より)
日本は今「静かな有事」(河合,2017)であり、じわりじわりと深刻に病んでいる状況であること、こういう時代に子どもたちを送りださなくてはならないことに危機感を覚えました。

赤坂先生セミナー3

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〜学習指導要領改訂の道筋について〜
 社会の変化にともない、現代の子どもたちの課題の一つとして「社会を見据えた課題解決」を挙げられました。学習指導要領の改訂により、内容中心教育から問題解決者の育成に見直され、知識・技能を身につければ活用するだろうと思い込まれていたこと、学習はそう簡単に転移しないということを改めて考えさせられました。さらに、質の高い問題解決のためには、コミュニケーション能力などの非認知能力が決定的に重要であり、また、教師が何に関心をもっているかが子どもの力の育成には欠かせないことを学ぶことができました。

赤坂先生セミナー4

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〜学級経営について〜
 集団教育力の基盤として重要なことは、協働力であり、協働を支える協同力である。力のない者の力をどう引き出すのかが意識され、能力がかけ算構造になっており、これに合う言葉として、「チーム」を挙げられた。チームとは、一人では出来ない課題を良好な関係を構築しながら解決する集団のことをいい、日本の教育活動に一番しっくりくるものであるとおっしゃられていた。日々の教育活動の中で、私たちがどのように学級経営を行い、どんな集団を目指していかなくてはならないのかを、改めて考えさせられました。

【第1回】学級づくりのスペシャリスト「赤坂真二先生」登壇

■日時 4月28日(土)13時〜15時
■会場 大口町立大口中学校
■講師 赤坂真二先生(上越教育大学教職大学院教授)
■演題 「指導力のある教師が知っていること・やっていること」〜「学級経営の充実」のために〜
■プロフィール
 上越教育大学教職大学院教授。学校心理士。19年間の小学校勤務では、アドラー心理学的アプローチの学級経営に取り組み、子どものやる気と自信を高める学級づくりについて実証的な研究に取り組まれました。『先生のためのアドラー心理学―勇気づけの学級づくり』『「気になる子」のいるクラスがまとまる方法!』等、著書多数。学級づくり“受難の時代”と言われる現在、“ 気になる子”の問題を「個の問題」に帰するのではなく、周囲の子どもとつなげていくことで学級をまとめるなど、学級経営の極意について話していただきます。
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