目標の立てさせ方を考える

夏休みが近づいてきました。子どもたちは夏休みのことを考えてうきうきしていることでしょう。先生方は、規則正しい生活をする、計画的に過ごすといったことを指導していることと思います。夏休みの目標も立てさせていることでしょう。この目標の立て方について少し考えてみたいと思います。

目標を立てるときは、「○○をする」ではなく、「○○をできるようになる」と結果を意識させることが大切です。学習計画でも、国語の勉強を1時間するではなく、漢字を何文字覚えるというように、何をするかではなく、何ができるようになるかを意識させます。その上で、そのためにどのくらいの時間が必要かを考えて予定を立てるのです。頑張る、一生懸命やるといった、感覚的なものではなく、結果を大切にします。
教科ごとに何ができるようになるかを明確にして、その結果を具体的に確認できる方法もきちんと示させます。2桁の掛け算をできるようになるという目標であれば、100問解いて95問正解といった確認方法も決めておくのです。

長い休みですので、ふだんできないことに挑戦することも大切です。教科以外にも、○○ができるようになるという目標が持てるとよいでしょう。また、毎日家の手伝いをする、欠かさず○○するといった目標は、継続力をつけるためにも好ましいものです。しかし、途中で1日できなかった日があると目標達成が不可能になってしまい、そのままずるずるとやらなくなってしまいます。1週間単位や何日以上といった基準をうまく組み合わせることが必要です。

結果を意識した目標を立てさせたときに注意してほしいことは、結果を重視し過ぎると達成できなかった場合に自己有用感が持てないことです。夏休み明けに反省をしてもあまり意味はありません。結果は大切ですが、それにこだわりすぎないようにします。目標に対して具体的にどのようなことをしたのか、結果どこまでできるようになったのか。過程をきちんと評価する必要があります。その上で反省ではなく、これからどうするかを具体的に考えさせるのです。
そういう点で、出校日を中間チェックの場としてうまく活用するとよいと思います。どこまでできるようになったか振り返り、順調であればより高い目標を設定する。うまくいってなければ今日からどうするか考える。そんな時間を設けるとよいでしょう。

子どもたちが目標を意識して計画的に夏休みを過ごし、夏休みが終わったときに達成感を持てることが大切です。そのためには、結果を意識した目標を立てさせることが必要になります。このことを意識して指導をしてほしいと思います。
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