インターンシップで基本的なことの大切さにあらためて気づく

先月に大阪と東京で行なった企業のインターシップでの話です。昨年の夏に行なったもの(「インターンシップで貴重な経験をする」「インターンシップで視点の切り替えの難しさを感じる」参照)と基本的に同じ内容で、学校ホームページのコンサルティングを体験するものでした。

今期の1回目は、参加者の様子は前回までよく似たものでした。最初の内は課題に対する正解探しをしているのですが、グループでかかわることで、次第に変化が見えてきました。互いの考えを聞きながら学校ホームページの発信者、受信者の視点をそれぞれで見つけることができました。結果、最後の課題である「母校の校長にホームページの改善を一言提案する」に対して、全員が自分なりの解答を出すことができました。
私が解説することはできるだけ避け、参加者の言葉をつなぐようにしたことで、自分たちで考えることをしてくれたと思います。1日のインターンシップを通じて参加者の変化を感じ取れるものでした。

ところが、2回目では様子が違っていました。参加者からなかなか言葉を引き出すことができないのです。焦点化してグループでの活動に戻しても考えが深まっていきません。個人の考えをまとめる場面でも、過去3回では意見を交換して話し合いを進めることができたのですが、今回は自分の考えをそれぞれが話すとすぐに個人作業に戻ってしまいます。結局、最後の課題にまで行きつくことができずに、私が学校ホームページに求められる視点をまとめ、課題解決の考え方を説明して終わりました。私としては悔しい結果となりました。
後から考えてみると、机の配置に問題があったのかもしれません。長机だったこともあり、机をくっつけることをせずに個人作業をして、4人で考える時には体の向きを変えて通路をはさんで話し合っていたのです。一度話し合っても体を戻すと他のメンバーが目に入らないので、すぐに個人作業に戻ってしまったのでしょう。
これは小学生や中学生ではよく起こることです。隣同士相談させるのであれば、あらかじめ机をくっつけておく必要があります。机の距離が心理的な距離になってしまいます。大学生だからということもあり、そのままにしておいたのですが、このことが失敗の原因の一つだったようです。

大学生だから、大人だからと基本的なことをおろそかにしてはいけないことがよくわかります。ペアの活動をさせるのなら机をくっつけておく、4人グループであれば男女市松で机をしっかりくっつける。こういった原則をきちんと守ることが大切なのです。
参加した学生さんたちには申し訳ないことをしましたが、大切なことにあらためて気づくことができました。
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