入学式で思う

昨日は、中学校の入学式に来賓として参加しました。

いつものように式に参加する子どもたちのようすを観察していたのですが、校長式辞の際に面白いことに気づきました。式辞ですので、最初は型通りの言葉が並びます。続いて本題に入りました。中学生活を楽しいものにしてほしいという言葉に続き、その楽しさとは何かについての話になりました。そこで子どもたちの集中が明らかに上がるのを感じました。それまでも決して悪い態度であったというわけではありません。静かに聞いていたのですが、顔がより上がる、姿勢を直すというようにしっかり聞こうという姿勢を見せたのです。在校生だけでなく新入生も同様です。子どもたちは、話のどの部分が大切なのかちゃんと聞き分けているということです。優秀な子どもたちです。大切なことに集中するというのはとてもよいことです。その一方で、最近の子どもに感じる功利性にもつながることではないかと懸念を持ちました。過程を省いて早く結果をほしがる。コストをかけずに早くよいものを手に入れたいという消費者的な行動につながることのように感じたのです。実際のところはわかりませんが、このことを心にとめて彼らを見ていこうと思います。

入学式に続いて始業式です。私たち来賓は入学式で退場ですが、この市独自の制度である地域コーディネーターの方はそのまま始業式も参観されました。毎年のことです。機会があれば、少しでも学校の情報を得よう、子どもたちのようすを見ようという姿勢の表れなのでしょう。地域がかかわるといっても、決められた会議等に参加するだけという形式的な役職も目にします。そうではなく、本当に自分にできること、自分がなすべきことを考えて子どもたちのために、学校のために何ができるかを考えていることがよくわかります。保護者や教師だけでなく、こういう方々の支えがあってこそ、子どもたちがよりよく育っていくのです。私も微力ながら少しでもお役に立てるように努力したいとあらためて思いました。
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